甲斐駒ヶ岳 黄蓮谷左俣

tanukigo
その他1人 - GPS
- 18:04
- 距離
- 22.6km
- 登り
- 3,380m
- 下り
- 3,410m
コースタイム
- 山行
- 4:21
- 休憩
- 0:08
- 合計
- 4:29
| 天候 | 6日 雪 7日 快晴(風速25mオバー) |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2022年01月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| 予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
装備
| 個人装備 |
60m7.1ダブル2本
21スクリュー1本
17スクリュー8本
13スクリュー3本
リンクス
ノミック
ジェットボイル
ツエルト
防寒着
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
ネックウォーマー
バラクラバ
毛帽子
靴
ザック
アイゼン
ピッケル
行動食
水筒(保温性)
地図(地形図)
トポ
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
ナイフ
カメラ
ハーネス
ヘルメット
確保機
ロックカラビナ
カラビナ
クイックドロー
スリング
ロープスリング
セルフビレイランヤード
フィフィ
ギアスリング
プーリー
タイブロック
アイスアックス
アイススクリュー
|
|---|
感想
計画してから何年だろう。シーズンの短い黄蓮谷。
ようやく天候、日程、パートナーの条件が揃い甲斐駒ヶ岳 黄蓮谷左俣へ氷を楽しみに行ってきました。 今回の日程は1泊2日の小屋泊にての山行。1日目はアプローチのみ、2日目アタックした後下山の行程で組みました。
1日目。七丈小屋までのアプローチな為、遅出の出発。竹宇神社にて安全祈願をした後アプローチ開始。幾度となく通った黒戸尾根だが毎回出だしは憂鬱が心に宿る。ネガティブになってもしょうがないので無心にて高度を上げます。
天気予報では曇り予報だったが予報に反し雪。笹平分岐よりチラつき出した雪は高度を上げるにつれ本降りになり翌日の登攀への不安を抱きながら七丈小屋へ到着。冬季登攀にて小屋泊での山行は快適そのもので翌日の降雪の心配も有るも早めの就寝。
2日目。前日の降雪によりラッセルを想定し午前3時より行動開始。冷え込みが酷いうえに暴風が吹き荒れる。出だしとしては前日の降雪も有り、気を緩めば心が折れそうな条件だった。 気を引き締め6丈沢下降地点へ。トレースは無く沢を下降するにつれ積雪は増す。下降ではあったが積雪は股下まで有り今後の行程に不安を抱く。唯一の救いは本日の天気予報が快晴である事が足を進ませた。暗闇の中と有って6丈沢トラバース地点を間違え坊主の滝下へ出てしまった。着雪が酷く快適そうでないので再び6丈沢へ戻り登り返し軌道修正し黄蓮谷へ降り立つも、坊主の滝よりさらに上の15m滝上に降り降り立った。
この時点で積雪は股下。トレースは無く敗退の文字が濃厚に浮かび上がるも、山屋の意地か目標を目前にして引き下がる事は出来なかった。
幸い行動開始時間が早かった為、途中アプローチに迷いタイムロスしたが時間はまだ早い。
状況判断をしながら撤退時刻を核心大滝基部到達9時とし左俣に進路を取る。
左俣出だしの簡単な氷を登るとラッセルに苦しむ。高度を上げるとともに撤退、突っ込むと心理の葛藤が忙しい。
3段50mの滝は完全に埋没しラッセルにて抜け、直ぐにチムニー滝。ヘッデンの明かりでは上部の状況が確認できなかったがトポでは⁺の為フリーで抜ける。
結果論だが初見で上部状況が分からない状況ではロープを出すべきであった。
徐々に高度を上げるにつれ雪は締まってくる。
当初、高度を上げるにつれ積雪が増す予想だったが明転。ラッセルから解放され核心大滝基部へ7時到達。この時点で敗退の文字は完全に消え一気に高揚する。
登攀準備を整え登攀開始。
この時点でようやく日の出を迎える。取り付きより望む核心滝は寝ている様に見えるが取り付いてみると意外に立っている。弱点を突くもランぺ状に発達し冷え込みからか氷が非常に硬くアックスが弾かれる。更に頻繁に塵雪崩が襲う度に圧に耐えながらの登攀となり厳しかった。
雪面を詰め上部大滝へ。左からも巻ける様だが中央のラインへ進路を取る。此処も塵雪崩が襲う中慎重に抜け事実上の登攀終了。
ロープをたたみ上部スカイラインを目指し雪面に高度を上げる。心配していたラッセルは無いものの爆風から雪煙混じりのダウンウオッシュをうけながら牛歩にて高度を上げ途中左に現れるハイ松交じりの尾根に逃げ8合目下の一般道に突き上げる。
日の当たらない谷の遡行から一転、一気に日差しを浴び緊張から解放され瞬間は何度経験しても薄れない感動を得る。
登攀できた喜びの余韻に浸りながら下山開始。 喜びの余韻は有るもやはり黒戸尾根は長い。
しかし、これが黄蓮谷なんだよな。








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