入笠山(麓から歩いて登る)
- GPS
- --:--
- 距離
- 11.2km
- 登り
- 1,026m
- 下り
- 204m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
ゴンドラリフトのある入笠山を歩いて登るという物好きな計画を立てた理由は次のようなものだ。私が所属している山岳会で、かつて中高年会員が体力の衰えを防ぐため、月に最低1回標高差1000mを超える登山をするという活動を行っていたことがある。自分がその歳になってみると、なるほど必要かつ有効であろうと思い、新年を期して始めてみようと思い立った。しかし1月は山行きのための週末が1回しか取れず、1000mトレーニングとスキーの足慣らしを兼ねてできる所はないかと考え、入笠山を歩いて登り、ゲレンデを滑って下るというプランに至ったのである。さてその首尾はいかに・・。
(行動記録)
前日の午後自宅を出発。もみの湯で入浴し、地ビール「諏訪浪漫」を仕入れて、八ケ岳山麓の某所でテントを張る。夜半、かさかさと新雪が降る。
当日、富士見パノラマスキー場からの出発だと、標高差が1000mに足りないので、営業前のゆーとろん水神の湯の駐車場に車を置かせてもらい、スキーを手にぶらさげて出発。(下山後に一浴し義理は果たした。)スキー場手前で林道に入ると、積雪は15cm弱ですぐシール登行にする。もちろん歩いている人などなく、明るい唐松の植林地を黙々と登る。鹿の群れを2回見かけた。突き当って左へしばらく水平歩き。鹿のトレースをラッセル泥棒する。
車道に出ると、除雪されているが、前夜に薄く新雪が降ったおかげでスキーを脱がずに歩けた。単調だが、空の青さが慰めとなってくれる。朝のうち晴れていた八ケ岳はすっぽり雲をかぶっている。沢入には車が4〜5台。登山道の様子を見るが、スキーで登るには雪が少なく、そのまま車道を行く。ここからは雪上車のキャタピラの跡をたどることになり、ラッセルの労はないが、距離の長さに次第に脚が重くなってくる。
ようやく頂稜が近くなってくると、陽光が新雪に眩しい。辿りついた大阿原湿原には今日は足跡はない。気持ちは魅かれたが、時間がなく眺めるだけにした。営業小屋のものと思っていたキャタピラは意外にも南に向かっており、軽いラッセルを味わいながら広い車道を気分よく歩く。入笠山の南側の登り口からはトレースがあり、溝の中をスキーで踏んでいく。最後の傾斜はさすがに気息奄々という感じだった。
頂上は寒風が吹き抜けていたが、快晴の下、四周のパノラマが広がっている。南アの鋸岳が鋭く尖っているのが印象的だ。北、中央アルプス、八ツは雲をかぶっている。残念だが寒くて長居はできない。
つぼ足で女坂の方に少し降り、スキーをはいてトレースにからみながら滑り下る。旧スキー場跡は、もうすっかり踏み荒らされていた。入笠湿原を見下ろしながらコーヒーを沸かして今日の山行の充実感を味わう。湿原を横断し、最後のひと登りで、別世界のようなゲレンデトップに到着した。
(総括というか)
帰宅後に、記録を書くためにひょっと電子25000図を見てみると、んんん? ゆーとろんの下の等高線が太い? よくよく見ると、ゆーとろんの標高は960強であり、入笠山は1955m、標高差は1000mを切っている。計画時に古いN出版社のコースタイム入りマップを見ながら立案していたのだが、どうもデフォルメされた道路と等高線を見誤ったらしい。一体あの苦労は何だったんだ。こういうのを「詰めが甘い」と言うんだなあ。というわけで、1000mトレーニングは幻に終わったのでした。 (終)
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