宇奈月スキー場から僧ヶ岳 (リベンジ)


- GPS
- 11:10
- 距離
- 18.1km
- 登り
- 1,647m
- 下り
- 1,748m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
下界で夏日の高温日でほぼ一貫して湿雪。痩せ尾根では雪切れ始めていた。今後下部ではスキーは困難になると思われる。 |
写真
感想
先週登頂を果たせなかった僧ヶ岳、土曜日は天気が良さそうだしと今度はソロで挑戦した。
前日(28日) 富山地方鉄道の宇奈月温泉駅に22時過ぎに到着し、宇奈月温泉スキー場に上がって前泊する。この間にスキー場への道の除雪が始まっていたが、未だ300mほどの進行、後はシールを貼って登った。スキーセンターの軒下で過ごせるとわかっていたし、暖かくもなったので今回テントは持たず、日帰りの装備にシュラフとマットだけ持って来てベンチで寝た。
29日朝、ちょっと寝坊して5時過ぎに出発、殆ど初めからヘッドランプは要らなくなっていた。この一週間暖かい日が続いたのでゲレンデもかなり雪が減って土も見えだしたが、未だ雪を辿って登って行ける。1043mの標高点まで前回と同じルートで、平和の像横から林道に入って618mピークはエスケープ、回り込んだ裏の鞍部で一旦林道をショートカット、660mでまた林道を離れて急な取り付きから尾根に上がる。送電線鉄塔をくぐって772mの標高点から先に痩せ尾根地帯があるが、大分雪が減ってスキーで抜けるのが辛くなっていた。それを過ぎると1043m標高点まで小広く歩き易い尾根道となる。所々スキートレースの痕跡が見つかるが、どうやら先週の僕らのものだ。
1043mで乗った林道からどこでまた尾根に上がるかだが、前回の急な取り付きは雪が緩んでヤバそうだったので、さらに林道を進んで夏道が尾根に上がっている所を上がった。ここは登り易くて正解。但しそこまでの林道のトラバースが緊張する場所で、スリップ・滑落するとただでは済みそうにない。
さて前回の最大難所で、引き返すことになった1431mのピークの目の前までやって来た。正面ルートは雪庇が落ちて壁を作り、雪面も流れそうで先週よりも一層難しく危なさそうなので、早々に西側への巻きに入った。北斜面と西斜面の境界線に雪庇と割れ目が続くが、弱点を見つけて乗り越え、1410mの等高線に乗ってピーク南の鞍部に抜けて一安心。後はほとんど急斜面はない。
残り標高差で400m余りで傾斜は緩いが、その分距離はまだ長い。疎林帯になり見通しは良くなってくる。左側に尾沼谷を挟んだ尾根筋が、右側は烏帽子山からの尾根が望め、烏帽子尾根は次第に近づいて1560mで今の道と合わさるジャンクションとなる。僧ヶ岳本峰の手前に1775mのピークがあるが、これを越えないと僧ヶ岳は見えてこない。そのピークを巻くのに、東側から行けないかと除いたが急斜面で無理と見て西側に回った。しかし距離が長くなったので、東側のもう少し上の緩い所から行ってもよかったかも知れない。
さあいよいよ僧ヶ岳の頂が目の前に、あと標高差で100mだ。雪庇群をまとった駒ヶ岳が見えている。毛勝山も見えて来た。3年ぶりの懐かしい景色だ。ついに丸くて狭い僧ヶ岳の頂に唯一人立った。ラッセルだった3年前よりは早く着くことが出来たがやはり長かった。
1855mのこの山頂でも帽子が要らないほど暖かい。剥がしたシールは水が滴るほど濡れている。この日富山市では25.1℃となり今年初めての夏日となった。そのせいかどうか、晴れて展望は良いが若干山々は霞んでいてクリアではない。それでも帰り支度をしながらぐるっと回って山々を眺め感慨に浸る。
眺めの良い緩斜面の稜線滑降は実に気持ちいいが、数ある山スキールートでもそうそうあるものではない。今シーズンでは白木峰から小白木峰に渡った時がこれに近いが、眺めのスケールはこちらが上だ。基本は自分のトレースを辿って戻るが、時々不明瞭な所はある。今日みたいに視界が利くときは問題ないが、ガスると派生尾根か多いので要注意ではある。1775mのピークのみは少し登り返したが、他はあちこち凸凹はあるものの上手くルートを選べばほぼ下り一辺倒で滑れる。
次第に標高を下げて樹林帯の下りとなり、1431mピークの一つ手前のピークから巻きに入る。西斜面から北斜面へ、ギャップ越えで崩れてひやっとしながらも無事渡り終えて鞍部まで下りて一休み。この後傾斜は強くなるが、雪はザラメになり始めの感じで心配したほどには重くなく曲がり難くはない。1043mにつながる林道に出るまでは快調なターンで下りて来た。
林道トラバースは朝よりも雪がさらに緩んで崩れやすくないかと心配だったが、慎重かつスピーディに通過してほっと一息。1043mから下はしばらく快適だが、772mの手前に、本日下り最終最大の難所の痩せ尾根越えがある。朝よりもさらに雪が落ちたようで、ナイフエッジ、段差、ギャップを越え木の枝を掻き分けて行く。板を外した所は一ヵ所で済んだが、今後しばらくこの場所は、夏道がすっきり出てしまうまで増々やっかいだろう。
痩せ尾根をクリアして772mを過ぎると眼下に送電線鉄塔と林道をまとった618mのピーク、平和の像まで見渡せる。鉄塔辺りも結構な急坂、ここまで登って降りた人がいたようで新たなシュプールが現れた。林道へ下りる急坂も大分雪が割れて来て、ルートを見定めエイャッと気合で林道に下り立った。その後の林道歩きはまだ雪がつながっていた。平和の像からゲレンデ滑降でスキーセンターに戻って来た。
スキー場から温泉街手前まで滑って降りられると思っていたのに、ほとんどスキー場まで除雪が上がって来ていて、後は板を担いで歩く羽目になった。昨夜の除雪終点にスキーザックやら運動靴やらをデポしていたので、回収して靴も履きかえて温泉街に到着、先週と同じく宇奈月温泉会館で入浴し、ビールを買い込んで地鉄電車に乗り込んだ。
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