二岐山(男岳)〜福島・栃木300山巡り(その3):親子クマとニアミス!
- GPS
- --:--
- 距離
- 5.2km
- 登り
- 568m
- 下り
- 566m
コースタイム
天候 | 霧雨のち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
復路:二岐温泉・大丸あすなろ荘(入浴)より羽鳥湖経て白河へ、東北道・黒磯板室ICより那須塩原駅(レンタカー返却) |
コース状況/ 危険箇所等 |
広さ十分の御鍋神社登山口より暫く林道歩き。登山道は途中道標・距離表示多数、危険箇所ナシ(・・・というか、冬眠前の積極活動期&悪天日のクマが一番のリスク要因でしょうか・・・) 大丸あすなろ荘は野趣溢れる露天風呂のある伝統の温泉宿。周囲の紅葉もちょうど絶佳 |
写真
感想
福島・栃木の地味めな名山巡りも終章、天気予報は芳しくないものの、予定通り西那須野の宿から塩原温泉経由で天栄村・二岐山登山口へ。会津エリアに入ると、雨が本降りとなり、御鍋神社手前の駐車場で登頂の如何をしばし思案。折角ここまで来たのだから、紅葉見物を兼ねて出かけるか、と意を決し雨が小康状態のタイミングを見て出発。
八丁坂を過ぎ、やたら丁寧・頻繁に道標が出現するな、と感心しつつ黙々と登っていくと、前方からやや緊迫した感じで中高年のご夫婦が下山してこられた。天気は悪いが、ずいぶん早いお帰りだな、とすれ違う際に声をかけると、この先のブナ平あたりで登山路に複数のクマが現れた由。かなり先の方に姿が見えたが、どうやら親子グマのようでもあり、怖いので早々に引き返すことにした、とのこと。北海道(阿寒・日高)や東北の朝日連峰あたりでは、クマとのニアミスや生々しい兆候も何度か経験したが、今年は夏の暑さでドングリなど木の実の出来もイマイチのようで、天気の悪い日に冬眠前の一稼ぎで登山路近くまで食料調達に出てきたものと推察。相手はツキノワグマだが、こちらは単独行だし、危険度の高い親子ということもあって、ここで引き返すか、山頂アタックを決行するかで、再びハムレットの心境にてしばし思案。再び「折角ここまで…また来るの大変」の心理で、取りあえず様子を見ながら行けるところまで行ってみよう、との日和見方針決定。「怖いモノ見たさ」はありながら、さすがに恐怖心はハンパなく、熊除け鈴をいつものザックではなくストックの持ち手に取り付け、意識してリンリン鳴らしながら、更に「ウオー」「ゴッホン!」などと大きな声を出し出し、こちらがイエティか?というぐらいの感じで見えざる敵を激しく威嚇しながら、恐る恐るブナ林の斜面を登っていく。
傾斜が緩くなり、いよいよこの辺りがクマの出現ゾーンか、というブナ平手前で、ついにクマ達が登山路脇の土をあちこち掘り返した生々しい痕跡を発見!緊張感はピークに達し、益々威嚇発声・鈴鳴らしを激しく繰り返しながら、何とかブナ平の危険ゾーンを突破。ここからは傾斜も急になり、登路も細くなって、親子グマの追跡・食料探しも難しかろう、と少し気が楽になり、10:30過ぎには何とか男岳山頂に到達。雨は小止みながら、この山の魅力の一つである360度の大展望は望むべくもなく、強風の中でひたすら白いガスが流れていくのみ。当初予定の女岳ピストンもさすがに諦め、記念撮影のみで早々に退却開始。帰路も再び見えないクマ親子への威嚇を繰り返しつつ、何とか麓の御鍋神社に昼前到着。「鍋神様」に無事の下山を感謝申し上げ、二岐温泉で燃えさかる紅葉の中の秘湯入浴を楽しみ、ようやく人心地つきました。(この日出会ったのは、結局上述の中高年夫婦のみで、「クマ出現!」の衝撃ニュースを伝えられた相手は、入浴したあすなろ荘のご主人だけでした。「この辺りは結構クマが出るんだよ」とのクールな反応でしたが…。)
最近は酷暑で秋の木の実の出来も悪い年が続いているようでもあり、この時期の東北、悪天時は冬眠前のクマさん達の出番のようですので、できるだけ彼らの活動を邪魔せぬよう、気を使いながら山に入らせていただかねば、と改めて実感した次第です。(よく考えたら、小生も雨の中「冬眠前の一稼ぎ」で、300山1座をハントしに来たわけですが…。)
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する