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Yamareco

記録ID: 4648679
全員に公開
アルパインクライミング
甲斐駒・北岳

甲斐駒ヶ岳 赤石沢奥壁ダイヤモンドAフランケ赤蜘蛛ルート

2022年09月04日(日) ~ 2022年09月05日(月)
 - 拍手
tanukigo その他1人
体力度
10
2~3泊以上が適当
GPS
25:18
距離
25.1km
登り
5,303m
下り
5,286m
歩くペース
とても速い
0.50.6
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
7:26
休憩
0:00
合計
7:26
距離 7.3km 登り 1,899m 下り 308m
7:10
102
8:52
143
11:15
65
12:20
88
13:48
22
14:10
2日目
山行
17:09
休憩
0:42
合計
17:51
距離 17.8km 登り 3,404m 下り 5,004m
2:55
31
3:26
3:29
787
16:36
16:40
21
17:01
17:32
29
18:01
18:03
3
18:06
28
18:34
18:36
14
18:50
49
19:39
61
20:46
ゴール地点
天候 4日 ガス後時々小雨
5日 晴れ後ガス
過去天気図(気象庁) 2022年09月の天気図
アクセス
予約できる山小屋
七丈小屋
1日目
偵察  下降地点の目印である岩小屋
2022年09月04日 13:24撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
2
9/4 13:24
1日目
偵察  下降地点の目印である岩小屋
岩小屋を背に向け右には奥壁へ向かうバンド
明瞭
2022年09月04日 13:24撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
9/4 13:24
岩小屋を背に向け右には奥壁へ向かうバンド
明瞭
岩小屋を背に直下にはAフランケに向かう踏み跡
2022年09月04日 13:24撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
9/4 13:24
岩小屋を背に直下にはAフランケに向かう踏み跡
2日目
Aフランケの大岩壁
2022年09月05日 05:53撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
9/5 5:53
2日目
Aフランケの大岩壁
1P
出だしプリクリし離陸
2022年09月05日 05:53撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/5 5:53
1P
出だしプリクリし離陸
ボルトラダーで左上のハングの切れ目を目指す
2022年09月05日 06:14撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/5 6:14
ボルトラダーで左上のハングの切れ目を目指す
2P
綺麗なコーナークラックを辿り高度を上げる
所々染み出しが有り悪かった
2022年09月05日 06:57撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/5 6:57
2P
綺麗なコーナークラックを辿り高度を上げる
所々染み出しが有り悪かった
3P
出だしは左に走るフィンガークラックを辿りボルトラダー
ハング直下に終了点が有ったがロープスケルが短かった為そのまま継続
2022年09月05日 08:19撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
2
9/5 8:19
3P
出だしは左に走るフィンガークラックを辿りボルトラダー
ハング直下に終了点が有ったがロープスケルが短かった為そのまま継続
威圧あるハングを左上し越える
2022年09月05日 08:27撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/5 8:27
威圧あるハングを左上し越える
4P
短い薄被りの垂壁を人工で越えるとブッシュ混じりの脆いフェースへ。フェースはフリーで抜け上部大テラスまで
2022年09月05日 09:15撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/5 9:15
4P
短い薄被りの垂壁を人工で越えるとブッシュ混じりの脆いフェースへ。フェースはフリーで抜け上部大テラスまで
足下には垂直が広がるがこの頃よりガスが上がり始める
2022年09月05日 09:23撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
2
9/5 9:23
足下には垂直が広がるがこの頃よりガスが上がり始める
5P
立った凹角からカンテへ向け高度を上げる
2022年09月05日 10:26撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/5 10:26
5P
立った凹角からカンテへ向け高度を上げる
カンテを左に回り込む
2022年09月05日 10:30撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/5 10:30
カンテを左に回り込む
カンテを回り込めば上部には圧巻のスーパークラックが伸びる
2022年09月05日 10:45撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
2
9/5 10:45
カンテを回り込めば上部には圧巻のスーパークラックが伸びる
スーパークラック
残念ながらガスが濃くなってきた
2022年09月05日 10:55撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/5 10:55
スーパークラック
残念ながらガスが濃くなってきた
6P
出だしはボルトラダー
2022年09月05日 11:12撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/5 11:12
6P
出だしはボルトラダー
中間部よりAA1
2022年09月05日 11:25撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
2
9/5 11:25
中間部よりAA1
7P
恐竜カンテをボルトラダーで越える
2022年09月05日 13:30撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/5 13:30
7P
恐竜カンテをボルトラダーで越える
6P終了点より上部にはスーパークラック更に伸びる
2022年09月05日 13:34撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/5 13:34
6P終了点より上部にはスーパークラック更に伸びる
8P
スラブ上のフェースを人工で越え樹林帯へ
9P、10Pは写真を取り忘れた
2022年09月05日 14:37撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/5 14:37
8P
スラブ上のフェースを人工で越え樹林帯へ
9P、10Pは写真を取り忘れた
撮影機器:

装備

個人装備
50m8.0ダブル2本 180スリング2本 120スリング4本 アルパインヌンチャク10本 ヌンチャク10本 カム#0.4〜#0.3 #0.4〜#2 前進様に各自#0.5〜#1 アブミ各自3個 TCプロ

感想

昨シーズンより何度計画を立て日程を確保しただろうか。相性の悪い甲斐駒ヶ岳。 
計画を立てる度に天候に振り回され中止を余儀なくする度、悔しさとやるせない気持ちが満ちる。当たり所の無い矛先は、もはや絶対に登攀すると言う執念に変わっていった。
そんな心境の中、突然連休を確保する事が出来いつも通り天気予報とにらっめっこ。
確保した休みの天候は直前で快晴では無かったが明転し山行を決意。執念を晴らす為、甲斐駒ヶ岳へ高所登攀を楽しみに行ってきました。
今回目指すルートは恐らく無雪期の甲斐駒では看板ルートである赤蜘蛛ルート。
このルートを知ったのはいつ頃だったかはもう覚えて無い。ただ山を始めて間もない頃からルート名は知っていた。その時は無縁の存在と思っていたが、山にのめり込むにつれ無縁の存在は憧れに変わっていった。その憧れを現実にする為、甲斐駒ヶ岳赤石沢奥壁ダイヤモンドAフランケ赤蜘蛛ルートへ挑んできました。
今回の山行は1泊2日の行程。軽量化する為小屋泊での行程で挑戦します。

【4日】
初日、七丈小屋までのアプローチ後、赤蜘蛛ルートの取り付き付近までの偵察の予定の為この時期に関しては遅めのアプローチ開始。過酷な黒戸尾根の定評があるにも関わらず休日の駐車場は満車状態で内心驚く。
直近で確認していた天気予報は晴れに明転したが現地に着くと晴れとは無縁の空模様だったが天気予報に期待を込めアプローチ開始。
登りだして直ぐに山域はガスに覆われる。サウナ状に化した黒戸尾根には閉口。
閉口すれば動かすのは足のみ。ひたすら急登に喘ぎ高度を上げ正午前には七丈小屋へ到達。準備をし明日の行程の為偵察へ向かう。
小屋でくつろぎ過ぎた為か出だしが遅れ終始ガスに覆われた山域はよりガスが深くなり時折衣服を濡らす始末。取り合えず下降地点である八合目岩小屋の確認を済ませ小屋泊にて快適な終日を過ごし行動終了。

【5日】
本日の行程はアッタックしそのまま下山する為、深夜より行動開始。前日の天気予報のハズレから当日の天候も不安だったが夜空には星が望み登攀意欲が増す中、八合目岩小屋へ。前日偵察出来なかった為、ヘッデンでの明かりでは下降路は非常に分かりずらかった。案の定ルートミス。
20〜30分程タイムロスした後、正規ルートに復帰。正規ルートに戻ればテープ、フィックスが明瞭で安堵しながら取り付きへ。アプローチに迷うも取り付きには日の出と共に到着。朝日を浴びたAフランケの岩壁は急峻にそびえ圧巻の一言だった。その反面この壁を登る事を考えると壁からの威圧を受け、登攀意欲と複雑に混ざり合う。準備中は前者の方が優勢だったが、準備を終え壁と向かい合うと後者一色。
準備を整え登攀開始。
【ダイヤモンドAフランケ赤蜘蛛ルート】
1P(A1 25m)
終始ボルトラダー。出だし2ピン目が若干遠い為、ストックを使いプリクリした後離陸。ハングの切れ目目指し左上気味に高度を上げる。
2P(5.8 40m)
垂直に伸びる綺麗なコーナークラックを辿り高度を上げる。ハンドサイズのクラックはジャムが良く効くが所々濡れ状態は良くない。濡れている区間はカムエイドで抜ける。途中20m付近で終了点が有ったが無視し上部の終了点へ。カムで補強しハンギングビレイ
3P(A1 25m)
直ぐ左に伸びるフィンガークラックに打たれたボルトを目指しトラバースした後ボルトラダー。上部に覆いかぶさるV字ハング目指し高度を上げる。ハング直下で終了点が有ったがロープスケルは15m程だったのでピッチを切らずハングを越える。ハング直下はボルトはかなり近い間隔で打ってあったので以外に容易。ハングを乗り越した後ピッチを切る
4P(検A1 30m)
薄被りの垂壁をボルトラダーで抜け上部は脆い草付のフェースを右上に見えるテラス目指し高度を上げる。草付帯は脆く非常に悪かった
5P(5.7 25m)
大テラスより凹角を辿り左のカンテを回り込む様に高度を上げる
6P(AA1 40m)
ルート上の核心ピッチ。天に伸びる綺麗なクラックにラインを取る。出だしはボルトラダーで離陸し中間部よりAA1となる。フィンガーサイズのクラックの為、#0.5前後のカムが有効だった。上部は再び残置が現れるが間隔が遠いので所々AA1で抜け終了点へ。高度感が凄まじい中ハンギングビレイ
7P(A1 30m)
カンテを右に越えフェースをボルトラダーで高度を上げる。
8P(A1 25m)
スラブ上のフェースを人工で登り上部樹林帯の大木で切る
9P(掘25m)
ブッシュ混じりの岩場を抜ける。岩は苔むしていて濡れていると非常に悪い。残置は無くルーファイに神経を使う。ラインが屈曲するので短く切る。
10P(掘25m)
苔むした一枚岩を慎重に登れば明瞭な踏み跡に導かれAフランケの頭に有る岩屋に突き上げ登攀終了。
登攀終了時刻は16時前だった。下降のアプローチに迷った事もあり、明るい内に一般道まで戻りたい気持ちから登攀の喜びに浸る間もなくデプローチ開始。幸い明るいと踏み跡は明瞭に確認出来、すんなり一般道へ到達。
下山の黒戸尾根にひたすら喘ぎ21時前に駐車場へ戻る。長い一日だった。



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5/5
体力レベル
5/5

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