NASUロング-風雨の中の生還-
- GPS
- 13:34
- 距離
- 60.9km
- 登り
- 4,096m
- 下り
- 3,950m
コースタイム
平均時速(km/h) 【Start】0.00【CP1】6.09【CP2】3.60【CP3】3.96
全体順位・種目順位 【Start】83(26)【CP1】204(74)【CP2】216(76)【CP3】152(57)
天候 | 雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
◎サポート 妻 各CPで先回りして、飲料、補給食、着替え等を準備 ◎レース情報 (コース) スタート:レジーナの森-CP1:二岐温泉(26km)-CP2:甲子温泉(43km)-CP3:那須湯本温泉(61km)-CP4:沼原池(73km)-CP5:深山湖(88km)-ゴール:板室温泉(102km) (レース結果) 男性優勝タイム 13時間39分52秒 女性優勝タイム 17時間29分11秒 完走率 23%(男性83名、女性6名) ◎コース概要 【Start-CP1】 ・二岐温泉まで、ロード(上り約6km)、林道(8km)が続きます。 林道はほとんど下り、気持ちよく走れます。 ・二岐山・東岳(女岳)までは急坂が続き、コース最大の急斜面。 西岳(男岳)からの下りも東岳に比べるとまだマシだが、けっこうな急坂。 ・二岐山を下山すると、林道を下りCP1へ。 【CP1-CP2】 ・CP1を出ると、小白森山へ向け、ここから本格的な上りの登山道が始まる。 ・二岐山ほどではないにしろ、雨のせいで、所々、泥濘の急登を登る。とても、 滑りやすい。 ・小白森山からは、笹深い比較的走れるシングルトラックが続くが、泥濘のせ いで、結構、走るのに苦労する。 ・大白森山付近から歩きづらい涸れ沢を下る。雨で滑りやすかったので、結構、 下りるのに苦労した。 ・甲子峠から先、天狗平に一旦登り、あとは甲子温泉へ向け、ブナ林の中走り やすい登山道が続く。 ・甲子温泉・大黒屋から先、国道289号線まで林道、289号線を経て、CP2の あるキョロロン村へ 【CP2-CP3】 ・キョロロン村を出て、ウッドチップの遊歩道を経て、赤面山(あかづらやま) への登山道が始まる。雨がさらに激しく降り始め、登山道は川状態に。 とても歩きづらい。 ・沢を渡河すると、急坂が始まる。さらに森林限界を超えると赤面山の頂上は 近い。 ・赤面山山頂付近になると、そこは稜線。風雨が強く、雨具を着ないと低体温 症の危険性が増す。 ・赤面山から前岳まで上り、ここら辺の登山道は低木に囲まれた迷路のような 狭い登山道が続く。 ・前岳への笹のトラバース道は、滑りやすくやっかい。 ・前岳からの下りは、針金で固定されたガレ場の下り、走るには急で走りにくい。 ・北温泉への中の大倉尾根は、雨でなければ、比較的気持ちよく走れるはず。 急坂を経て、北温泉へ。 ・北温泉から先は、那須自然研究路までやや上り気味のロード。 ・那須自然研究路まで来れば、下り基調。殺生石を経て、那須湯本まで近い。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ 1
予備電池 1 単三×4,単二×3
笛 1
飲料 1 500ml×2
携帯電話 1
雨具(上下) 1 hoglofs
GTXキャップ hoglofs
ソフトシェル patagonia
時計 2 ガーミン、Nike
サンバイザー 1
ハンドライト 1
塩熱サプリ 1
ファーストエイドキット 1
エマージェンシーシート 1
ガイド地図 1
補給食
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感想
人生初のトレラン100kmレース、NASUロングに参加してきました。以下は、今回のレースの感想です。
●レジーナの森→二岐温泉(Start-CP1)
序盤は、ロード、林道が続きますが、上りは歩かず、脚力温存のため、ほぼ歩く速度と変わらない速度で走りました。林道は下り基調、気持ちよく走れますが、小走りで走り、ここでも脚力温存に徹しました。
ここまでは、下りで多くの人に抜かれ、まだ上りで抜き返しますが、順位的にはあまり変動がないのかなぁといった感じ。
林道を経て、二岐温泉へ、昨日泊まった宿の前を通ると、宿の方々が応援してくれていました。
気持ちを新たに、二岐山へのトレイルに望みます。
二岐山への上りは、ロープなどもあるこのレース最大の急坂です。選手は数珠つなぎで進みました。
幸い深刻な渋滞には遭遇しませんでした。
●二岐温泉→甲子温泉(CP1-CP2)
CP1を出ると、小白森山へ向け、ここから本格的な上りの登山道が始まります。この頃になると、結構、雨が激しく降り始めます。雨のせいで、所々、泥濘の急登が続きます。
この日は、シューズはモントレイルのバハダ・アウトドライを履いていたので、ソールがしっかり地面に食い込んで、シューズ内もドライで快適でした(ただし、CP2以降はシューズ内も泥水でグチャグチャでしたが…)。
小白森山からは、笹深い比較的走れるシングルトラックが続きます。"晴れてたら、最高なんだろうなぁ"なんて思いながら、白い霧に包まれた稜線を進みます。今思えば、この区間は、前後に人もいたので、たまに話しながら進めたのが気持ち的に楽だったのかと思います。
ここまで、上りのときを見計らって、エネルギー切れを防ぐため、15分〜30分ごとにひたすら、スポーツ羊羹やジェルを補給しました。後半になればなるほど、固形食が食べれないと思ったので、嫌という程スポーツ羊羹を食べました。おかげで、CP2で妻のサポートを受けた際、コーラを飲んでも甘みを全く感じませんでした。当初は味覚障害になったのかとも思いましたが、明らかに甘いものの食べ過ぎでした(笑)。よく、麦茶を口をリフレッシュさせるために持っていくという話を聞きましたが、それも納得でした。
甲子温泉へ向かう、ブナ林の中のトレイルも結構走れて楽しかったです。
甲子温泉へ下るとキョロロン村までロードが続きます。まだ脚力が残っていたので、遅いながらもすべて走ることができ、自分でも満足の出来でした。下りでは、小刻みにステップを踏んで、筋肉疲労を抑えたのが、よかったのだと思います。
●甲子温泉→赤面山
キョロロン村を出て、赤面山へ向かいますが、走り始めにペースを上げ過ぎたのか、この区間序盤の上りはバテバテでした。沢を渡河すると急坂が始まりますが、ここら辺でやっとペースが安定しました。前後に人があまりいなかったので、マイペースで行けました。
また、途中、渡河の補助や赤面山までの状況をおしえてくれたり、スタッフのみなさんには、勇気づけられることが多々ありました。後ほど知った情報によると、参加選手以上の人数約500人の方がコース上に配置されていたようで、感謝することしきりです。
●赤面山→前岳
赤面山山頂付近になると、風雨が強くなり、雨具を着ていても、両腕当たりを中心に寒さを感じながら進むこととなりました。ペースが落ちると、体温が冷えて、低体温症にもなりかねないので、ペースを上げることを心がけました。"トムラウシの遭難って、こんな稜線で起きてるんだよなぁ〜"なんて、思いながら進んでいました。
特に、赤面山を過ぎて、前岳への笹のトラバースは、高度感はないものの、谷側に滑り落ちるんではないかと、ヒヤヒヤしながら進みました。
前岳に到着すると、先着した選手が、スタッフの方と北温泉でリタイアしようかとの相談中。この時点で17時過ぎ、CP3の那須湯本まで10km弱、あと約2時間で関門の19時まで間に合うか。
●撤退もやむなし
頭の中では、"那須湯本で温泉に入って帰るのも悪くないか”と、すでにCP3でのリタイア計画がちらつき始めます。"この悪天候ならば、ここで退いてもよかろう”なんて、自分を自分で納得させる自分がいました。
いずれにしても、CP3以降続けるか否かは別として、関門までに那須湯本に到着しないと、リタイアになってしまうわけで、そこから先はがむしゃらに下りを飛ばしました。
北温泉手前で、薄暗くなってきましたが、ヘッドライトをつける暇も惜しんで進みます。
あとは、つつじ吊橋を通り、殺生石、那須湯本へ行くだけだと高をくくっていたのですが、北温泉から先約1kmは、なだらかなロードの上り。ガーン…。 先を見るとへこたれるので、下を向き、ひたすら牛歩の如く走りました。
ロードの上りが終わり、那須自然研究路の入口に到着。あとゴールまで約3km。時刻は18時過ぎ、まあ、ぎりぎり19時までには間に合う。途中、つつじ吊橋は走行禁止。早歩きで進みます。時間に余裕があれば、吊橋の高度感を楽しむところですが、先を急ぎます。
駐車場を過ぎると、殺生石まで600mとの標識が見えました。CPまでもうすぐ。さらに下りをスピードを上げて進みます。途中、派手に素っ転びましたが、大事に至らず、殺生石に到着。あとは温泉神社の参道を下るだけです。
ここで、スタッフの方から重大情報が…。温泉神社の分岐に来ると、スタッフの方にCP3は18時30分で閉鎖するとのこと。
この時間に合わないとCPまでの完走と見なされないのかと思い、さらにスピードを上げて、階段を2段飛ばしで下ってCP3に到着。あまりに下りの勢いがあり過ぎ、滑って膝を擦りむいてしましました。おかげで、タイツが破ける始末。
アドレナリンが出ているせいか、膝を擦りむいているのに痛がらず、笑っている自分に、妻を含め、まわりの人は驚いていましたが、大事には至らず。無事、生還することができました。
●レース総括
・CP3への到着時間は18時31分。関門閉鎖にはわずか1分過ぎてしまい、そこから先のレース継続は
かないませんでしたが、まあ、あの天候を考えるとよしとしましょう。
・今回、那須湯本まで来れたのは、各CPで温かい食べ物や着替えなどを準備してくれた妻のサポート
あってのおかげ。走力に自身のない自分としては、装備の軽量化を含め、サポート体制が重要と感
じました。感謝、感謝です。
・ロード、林道は、ほぼ歩くことなく走れ、各CPの到着時刻もほぼ予定通りだったので、レース運び
としては、満足の出来。特に、上りはある程度、トレッドミルや傾斜走をすれば、上達することが
実感できたので、今後は10月のアクアラインマラソンに向け、頑張りたいと思います。
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