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記録ID: 4717098
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ハイキング
房総・三浦

鹿野山 異世界を繋ぐ道

2022年09月25日(日) [日帰り]
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体力度
1
日帰りが可能
GPS
01:44
距離
5.2km
登り
246m
下り
243m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
1:30
休憩
0:09
合計
1:39
距離 5.2km 登り 251m 下り 243m
14:17
36
14:53
11
15:09
15:11
4
15:15
15:21
12
15:33
15:34
22
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2022年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
鹿野山トンネルの手前が少し広くなっていたので駐車しました。
山頂へは、佐貫町駅からバスがあります。
コース状況/
危険箇所等
道標は基本ありません。道は荒れています。

★鹿野山トンネルから神野寺
鹿野山トンネルの向かって左側の藪の中に踏み跡があり、取付きます。
古いロープがあり、これを頼りに急斜面を上がると、小さな枝尾根に出て、再びロープにつかまりながら急登していくと、主尾根に出ます。ここに降り口を示す「林道」と書いた小さな道標が置いてあります。今日見た唯一の道標らしきものです。この間はかなり藪っぽく、茨もあります。

尾根に出るとしばらく歩きやすくなりますが、植林地の斜面に入ると、道は雨に削られ、落ちた木の枝が溜まり、荒れていきます。崩壊したような場所にコンクリートの壁が現れ、壁に古いロープがかけてありますが、これを登らず壁の下のコンクリートの溝を通っていくのが正解のようです。上に上がると藪に阻まれました。

少ししてコンクリートの溝から出ると、道は荒れながらも広くなります。右側がゴルフ場で、ボールを打つ音も間近に聞こえます。コースは少し高いので見えませんが、ちょうどOBの外の湿っぽい谷間を歩いているような感じです。ゴルフボールが時々落ちています。

道は荒れた舗装路に変わると。やがて鹿野山ビューホテルに向かう立派な車道に出て、少し進めば神野寺に出ました。

★白鳥神社から鹿野山白鳥峰山頂
神社の裏に回って登っていきます。右から登ると神社の裏で茨混じりの密生した藪に阻まれ、藪の薄いところを通って左側に回り込みました。左側は道型も明瞭で藪は被るものの歩けますが、そもそもこの時期はお勧めではないですね。
鹿野山トンネルからの道は、暗く荒れ気味でした。かつては立派な道だった面影もあります。
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鹿野山トンネルからの道は、暗く荒れ気味でした。かつては立派な道だった面影もあります。
九十九谷展望公園からの眺望。折り重なる山と谷です。
九十九谷展望公園からの眺望。折り重なる山と谷です。
鹿野山最高峰の白鳥峰はゴルフ場に囲まれています。
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鹿野山最高峰の白鳥峰はゴルフ場に囲まれています。

装備

個人装備
Tシャツ ズボン 靴下 サブザック 行動食 飲料 GPS ガイド地図(ブック) 携帯 時計 カメラ

感想

久しぶりにすっきりと晴れた休日。午前中の所用を済ませた私は、午後を無為に過ごすのももったいないと考え、鹿野山に行くことにしました。マザー牧場など何度か行ったのですが、山として登ったことが無かったのです。鹿野山トンネルに向かう途中の麓の集落は、晩夏の穏やかな日を受けた暖かい佇まいを見せていました。しかし、鹿野山トンネルに向かう林道に入ると様子が変わり、小さな落石や木の枝が点在し、最近の風雨のためか、湿っぽくて少し荒れた雰囲気になっていきました。

トンネルの出口から取付き、古いロープを伝って小尾根に出て、更に急坂を登っていきます。藪の被った道は夏の房総の藪山そのもので、楽しみに登っていきます。そして主尾根に出るといい道になり、ほっとして歩き出しました。道は尾根から離れ、暗い樹林のトラバースに入っていきました。その時、間近に灰色のイノシシが現れ、道の向こうに走り去っていきました。房総の山も周囲が開発されているとはいえ、山の自然は息づいているのでした。

暗い樹林の中のジメジメした道を、藪を掻き分けながらも黙々と歩いていると、道端にゴルフボールを見ます。そして、上の方ではボールを打つ音も聞こえてきます。私は不思議な感覚にとらわれます。それは、いつもは町から里を経て自然の中へと歩いていく山登りのはずが、深い自然に分け入ったと思うと、その先にあるのは山上の町なのです。その妙に現実離れした感覚によって、この暗いジメジメとした、樹林に覆われた道が、異世界に通じるトンネルのように思われるのでした。ゴルフボールはそのトンネルのバリアを突き破って入って来たのです。

山上の整った街並みに出ましたが、時間が遅いためか、ひとけが全くありませんでした。そこを1台のパトカーがゆっくりと通っていきました。そんな時間の止まった山上の町の広い道を歩いて山頂へと向かいながら、いったい私はどこの世界の者なのだろうと考えるのでした。その後、幾人かの人々が憩う九十九谷展望公園に立ち寄り、無人の佐貫町行きの古ぼけたバスを見送って、再び嬉々としながら登ってきた道へと戻っていったのでした。

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