本仁田山
- GPS
- --:--
- 距離
- 7.7km
- 登り
- 898m
- 下り
- 907m
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
写真
感想
奥多摩駅9:43〜本仁田山12:48/13:35〜鳩ノ巣駅15:33
贅沢な、休暇を取っての平日山行である。意図したわけでないが、この日は私の60歳の誕生日であり、還暦記念登山となった。
静かな奥多摩駅を出れば澄んだ青空が嬉しい。しばらく急な舗装道を辿り、道標に従い山道に入る。のっけから杉植林の急登だ。地道にこなしていくと、いよいよ壁のような斜面が立ちはだかるが、その上が稜線と分かるので励みにもなる。飛び出したところが大休場か。モミの木が聳え、樹間から六ツ石山の山容が大きく高い。
尾根筋の登りには数日前の降雪の名残りすらなく、ズボンの裾が埃で白くなるほど乾燥し切っている。時々岩も混じり楽しい。左には鷹ノ巣山から意外に近い雲取山、採掘の傷跡が痛々しい天祖山までの山嶺が紫色を帯びて黙している。雑木林に変わり、頂上近い雰囲気が出てくると、右手の切り開きから平野が望まれるが、東京上空はスモッグのような灰色の層に覆われ、近くしか建物は見えない。間もなく頂上の標識が目に入る。誰もいないのがありがたい。南側だけが開けており、大岳山から三頭山、おそらく雁ガ腹摺山とおぼしき丸い山までが見えるが、富士山は中腹の白い斜面が雲の下にちらりと覗くだけだった。さほど寒くないので、心ゆくまでカップ麺とコーヒータイムを味わい、散歩したり体操したりの時間を楽しむ。
頂上を後にすると、瘤高山まで束の間の縦走気分。この辺りは落ち葉の上にうっすらと雪が残っている。行く手に前年に歩いた川苔山から日向沢の峰への稜線が望めるのが嬉しい。最後のピークからは植林帯の縁を一直線の下り。この頃には東京上空のスモッグは南から吹き払われて、高層ビル群や遠く房総のスカイラインまで眺められた。植林に入るとひたすら単調な一本道だが、傾斜は手頃で歩きやすい。やがて林道が横切っている山ノ神に下り着く。ここで初めて人間に出会った。後は前年の記憶も新しい締めの下り道。これが意外と長く、石が多く膝に応える。熊野神社に降り立てば、駅は近い。
行程の大部分は単独行動で、存分に山に浸ることができた。人ごみにまぎれるのとでは山歩きの質が全く違う。平日山行がやみつきになりそうだ。
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