記録ID: 5141749
全員に公開
アルパインクライミング
栗駒・早池峰
早池峰山コメガモリ沢左俣右岩稜
2023年01月28日(土) ~
2023年01月29日(日)
- GPS
- --:--
- 距離
- 0m
- 登り
- ---m
- 下り
- ---m
コースタイム
1日目
- 山行
- 9:10
- 休憩
- 3:00
- 合計
- 12:10
9:50
280分
岳駐車場
14:30
17:30
270分
幕場着・イグルー作・入る
22:00
就寝
2日目
- 山行
- 8:30
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 9:40
6:10
160分
幕場
8:50
160分
右岩稜取付き
11:30
12:00
90分
3ピッチ目終了・下山
13:30
14:10
100分
イグルー
15:50
岳駐車場
岳駐車場は曇り、小雪、風も少々。駐車車両が1台。準備してスキーで歩き出す。ゲートを超えるとスキーのトレースがあった。一人のような気がした。osaki0909と交互に先頭を変わって進む。汗をかいてしまう。約1時間で清廉の滝。1時間だから休もうということになってザックを下ろし小雪の中休憩。風も少しある。その後も交互にラッセルを変わって行く。先頭のトレースは分かれて小白森とか白森山方向へ進んでいた。河原の坊ではだいぶ天気悪くなってきて曇り。山中に入る。コメガモリ沢は雪に覆われていてだいぶ積雪の多い印象。渡渉地点は少しだけ早く渡ってしまったがほぼ間違いない。あとはコンタ1230の枝沢を確認してすぐにコンタ1300付近の幕場。少しだけ吹きだまっているような、周囲よりわずかに積雪が多いところをイグルーの場所に決める。二人で楕円に踏み固める。osaki0909が中からブロックを切り出す。genntoukiは外側を踏み固めてブロックを切り出す。osaki0909はきれいな立方体でブロックを作るが、genntoukiは斜めな面が多い。2段まで大き目のブロックを積み上げ、その上は小さめにして内側に張り出して積み上げていく。時々「わーっ」とosaki0909が声を出す。genntoukiが積み上げたブロックが崩れそうになるが、何とか崩れずセーフ。そんなことが2,3度あった。だいぶ高くなっても天井がふさがるような気がしない。次第に先が見えてきた。立ち上がって手を伸ばさなければ届かないくらい天井が高くなった。外側からはgenntoukiは届かなくなったので、genntoukiは細長く切り出して、開けておいた入口からosaki0909に渡して積み上げて、なんとかふさがった。感動だ。ただ隙間がスカスカだったのでおにぎり大くらいの物を隙間にねじ込む。そしてスコップで外側から細かい雪をかぶせる。osaki0909が内側からヘッドライトを照らせばどこが薄いかわかった。スキーとピッケルだけ外に置いて中に入る。ストックはもし天井が崩れた時に使えるかもと思いイグルー内に入れることにした。入り口をふさぐブロックを切って、水作り用の雪を袋に入れて、osaki0909が先に中に入り、ブロック、ザックなどを中に入れて最後にgenntoukiが入った。ブロックで入り口をふさいで完了。中は二人でちょうどよい広さだった。防寒服を着こんで、荷物をまとめて、二人場所を決めたらMSRを予熱。着火。まずはgenntoukiの持ってきた日本酒で乾杯。osaki0909が持ってきたあんきもとカニの缶詰を肴に。水を作りながら。そのあとキムチ鍋を作りながらosaki0909の持ってきた焼酎をやる。いい時間を過ごして就寝。天井から雫が落ちることもなく、衣服が乾燥していて寒くない。シュラフに入ってからも寒さはあまりなかった。
4時にアラームで起きた。3時ころだろうか少し寒かったが、いつもの寒さ。一晩通してまあ眠れた。朝も予熱してMSR着火。稲庭うどんをキムチ鍋の残りで作る。ポットも満タンにして食事完了。歯磨きなどして、準備して外に出る。鍋やマットなどはイグルー内にデポ。予想よりは寒さはない。ヘッドライトを点灯してスキーでコメガモリ沢を登って行く。コウベコウリでスキーとストックをデポ。すでに雪面はだいぶ硬い。ヘッドライトはヤッケのポケットにしまう。アイゼンを履いて、ピッケル持って歩き始める。そこから上は靴が沈むことなく快適に歩く。時折冷たい突風が吹いて体がよろめき足を止めた。「今日の天気ではクライミングは無理だべ」「そうだね」なんて会話をして、風が過ぎ去ってから「一応取り付きまで」と言って歩を進める。見上げれば雲は速く動いているが、お日様が見えたりする。天気はこれから良くなるのだろう。コンタ1550付近で二又を右又へ。そこから先はさらに急傾斜となり、アンザイレンする。突風が頻繁に吹くようになり、ますます気がのらない。白く硬い雪面をアイゼンとピッケルがキュッキュッと鳴らすことだけが心地よい。さっきまでガスの中だった左右の岩稜が見えてくると明るくなってきたような気がした。真っ白だった斜面に、岩が点在してくると取り付きまでもうすぐ。そして取り付きに着くと、休むのにちょうど二人分の広さのテラス。そこでザックを下ろし、行動食を食って登攀の準備をする。やめるとはどちらも言わなかった。風は相変わらず冷たくて、突風も吹いたりしていた。テラスでは寒かった。見上げれば雲は少なくなってきていた。岩稜全体には予想よりだいぶ雪が付着していた。
1ピッチ目:左側のクラックをびっしりと雪がふさいでいる。雪をピッケルではらってクラックの下部にナッツを決めてosaki0909の支点。その上もクラックの雪を取り除いてナッツ、カムで支点を作りながら登って行く。上部のカムが効いていないようだったが、まあいい。一気に上部まで登り切る。登り切るとゴム手袋の中の手が悲鳴を上げた。冷たい、いや痛い。腫れている感覚。そこで大きく叫んだ。「登攀中止!」でもこのまま中止すればナッツ、カムを回収できない。動かない手を股間に挟んで何とか温めてから、岩場の雪を除去して、ナッツの効くクラックを探し出した。確保体制を作ってosaki0909が登ってきた。登り切ってから2ピッチ目を登るかどうするか二人で検討。僕の手の痛みはなくなってきて、復活していたので2ピッチ目に行くことにした。
2ピッチ目:アイゼンの爪を効かせて、ひとつだけ支点を作って3ピッチ目の取り付きまで。osaki0909も余裕で登攀。
3ピッチ目:「ここ核心よ」とosaki0909に伝える。体が入るか入らないかのクラックの中には、ここも同然雪が詰まっていた。もうやめるとは言わない。いつも懸垂下降する時の支点にする岩の突起に、120のシュリンゲをかけてosaki0909がセルフビレイ。下を見ると落ちれば下まで行っちゃうな。クラックの下部に何とかナッツを効かせてとりあえず下までは転げ落ちないだろう。そのあとは雪の中に支点は見つけられなかった。というより、張り付いた雪というか氷に爪やピッケルを効かせて登り切ってしまった。声を出してポーズ。過去に登った時を思い出しても、今回は意外と簡単だった。雪に隠れていた灌木を掘り起こして支点を作り確保。osaki0909もナイスに登った。
4ピッチ目:大きな岩稜。登ると上部が雪でびっしり。真っ白。コメガモリ沢方向を見ると幅広の滝が見えた。これ以上登ってコメガモリ沢を下ればあの滝も懸垂下降しなければならない。時計を見て下山を決めた。上から「やめる」と叫んでクライムダウン。
コメガモリ沢を下降しないで、岩稜を挟んで反対側を降りることにした。一部急傾斜。やがて傾斜が緩くなってきた。振り返れば登攀した岩場が見えた。「あれが3ピッチ目だな」これから天気がよくなりそうだった。トラバース気味に進んでコメガモリ沢に入れば、下りは急だ。ザイルを緩ませず張り気味にして歩いた。コンタ1550からは下はそれまでより傾斜は緩む。スキーデポ地まで一気に下る。アイゼンを外し、スキーに履き替えてイグルーまでジグザグに滑り降りて行く。イグルーで中に入って食う。ザックに取り付けた小さな温度計で―10度。それからデポ品を詰め込み帰路につく。明日は晴れるんだろうなぁ、とか言いながら振り返る。沢を渡渉してからは昨日のトレースが少し残っていて辿る。いつも早く沢から離れてしまうので、今日は気を付けていたら、逆に少し下流まで下ってしまった。河原の坊の建物が樹間を透かして正面に見えた。東からの枝沢に少し戻る。堰堤の上流の沢を渡って登山道へ復帰。河原の坊でシールを外す。林道のスキーの跡はほぼ雪で覆われていた。でもまあ滑って進んだ。2番手はよく滑った。後半くらいからはトレースが残っていて滑走できた。ゲートの横を通り、車道をゆっくりハの字で駐車場まで。無事到着。お疲れさまでした。
4時にアラームで起きた。3時ころだろうか少し寒かったが、いつもの寒さ。一晩通してまあ眠れた。朝も予熱してMSR着火。稲庭うどんをキムチ鍋の残りで作る。ポットも満タンにして食事完了。歯磨きなどして、準備して外に出る。鍋やマットなどはイグルー内にデポ。予想よりは寒さはない。ヘッドライトを点灯してスキーでコメガモリ沢を登って行く。コウベコウリでスキーとストックをデポ。すでに雪面はだいぶ硬い。ヘッドライトはヤッケのポケットにしまう。アイゼンを履いて、ピッケル持って歩き始める。そこから上は靴が沈むことなく快適に歩く。時折冷たい突風が吹いて体がよろめき足を止めた。「今日の天気ではクライミングは無理だべ」「そうだね」なんて会話をして、風が過ぎ去ってから「一応取り付きまで」と言って歩を進める。見上げれば雲は速く動いているが、お日様が見えたりする。天気はこれから良くなるのだろう。コンタ1550付近で二又を右又へ。そこから先はさらに急傾斜となり、アンザイレンする。突風が頻繁に吹くようになり、ますます気がのらない。白く硬い雪面をアイゼンとピッケルがキュッキュッと鳴らすことだけが心地よい。さっきまでガスの中だった左右の岩稜が見えてくると明るくなってきたような気がした。真っ白だった斜面に、岩が点在してくると取り付きまでもうすぐ。そして取り付きに着くと、休むのにちょうど二人分の広さのテラス。そこでザックを下ろし、行動食を食って登攀の準備をする。やめるとはどちらも言わなかった。風は相変わらず冷たくて、突風も吹いたりしていた。テラスでは寒かった。見上げれば雲は少なくなってきていた。岩稜全体には予想よりだいぶ雪が付着していた。
1ピッチ目:左側のクラックをびっしりと雪がふさいでいる。雪をピッケルではらってクラックの下部にナッツを決めてosaki0909の支点。その上もクラックの雪を取り除いてナッツ、カムで支点を作りながら登って行く。上部のカムが効いていないようだったが、まあいい。一気に上部まで登り切る。登り切るとゴム手袋の中の手が悲鳴を上げた。冷たい、いや痛い。腫れている感覚。そこで大きく叫んだ。「登攀中止!」でもこのまま中止すればナッツ、カムを回収できない。動かない手を股間に挟んで何とか温めてから、岩場の雪を除去して、ナッツの効くクラックを探し出した。確保体制を作ってosaki0909が登ってきた。登り切ってから2ピッチ目を登るかどうするか二人で検討。僕の手の痛みはなくなってきて、復活していたので2ピッチ目に行くことにした。
2ピッチ目:アイゼンの爪を効かせて、ひとつだけ支点を作って3ピッチ目の取り付きまで。osaki0909も余裕で登攀。
3ピッチ目:「ここ核心よ」とosaki0909に伝える。体が入るか入らないかのクラックの中には、ここも同然雪が詰まっていた。もうやめるとは言わない。いつも懸垂下降する時の支点にする岩の突起に、120のシュリンゲをかけてosaki0909がセルフビレイ。下を見ると落ちれば下まで行っちゃうな。クラックの下部に何とかナッツを効かせてとりあえず下までは転げ落ちないだろう。そのあとは雪の中に支点は見つけられなかった。というより、張り付いた雪というか氷に爪やピッケルを効かせて登り切ってしまった。声を出してポーズ。過去に登った時を思い出しても、今回は意外と簡単だった。雪に隠れていた灌木を掘り起こして支点を作り確保。osaki0909もナイスに登った。
4ピッチ目:大きな岩稜。登ると上部が雪でびっしり。真っ白。コメガモリ沢方向を見ると幅広の滝が見えた。これ以上登ってコメガモリ沢を下ればあの滝も懸垂下降しなければならない。時計を見て下山を決めた。上から「やめる」と叫んでクライムダウン。
コメガモリ沢を下降しないで、岩稜を挟んで反対側を降りることにした。一部急傾斜。やがて傾斜が緩くなってきた。振り返れば登攀した岩場が見えた。「あれが3ピッチ目だな」これから天気がよくなりそうだった。トラバース気味に進んでコメガモリ沢に入れば、下りは急だ。ザイルを緩ませず張り気味にして歩いた。コンタ1550からは下はそれまでより傾斜は緩む。スキーデポ地まで一気に下る。アイゼンを外し、スキーに履き替えてイグルーまでジグザグに滑り降りて行く。イグルーで中に入って食う。ザックに取り付けた小さな温度計で―10度。それからデポ品を詰め込み帰路につく。明日は晴れるんだろうなぁ、とか言いながら振り返る。沢を渡渉してからは昨日のトレースが少し残っていて辿る。いつも早く沢から離れてしまうので、今日は気を付けていたら、逆に少し下流まで下ってしまった。河原の坊の建物が樹間を透かして正面に見えた。東からの枝沢に少し戻る。堰堤の上流の沢を渡って登山道へ復帰。河原の坊でシールを外す。林道のスキーの跡はほぼ雪で覆われていた。でもまあ滑って進んだ。2番手はよく滑った。後半くらいからはトレースが残っていて滑走できた。ゲートの横を通り、車道をゆっくりハの字で駐車場まで。無事到着。お疲れさまでした。
天候 | 曇りとか雪とか |
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