無動寺から稚児ヶ墓山・帝釈山周回
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- GPS
- 05:13
- 距離
- 11.0km
- 登り
- 678m
- 下り
- 712m
コースタイム
- 山行
- 5:07
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 6:06
天候 | 晴・曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
新池側からの稜線に道なし。帝釈山から谷道までの稜線は薄い踏み跡で不明瞭、谷への下降は転落要注意。 |
その他周辺情報 | 銀河の湯 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
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感想
先週、先々週とシビレ山と三木アルプスを徘徊し、丹生山系に目が向いてきたところ。丹生山系の東部では、以前、東西鹿見山を周回しているので、西部の帝釈山から東に少々行ったところから花折山あたりまでが自身のログの断絶区間であった。そしてこの区間にある稚児ヶ墓山が丹生山系の最高峰(どんぐりの背比べながら)であることを知るに及び、一度いっておかねば、とあいなった。
北側から回り込んでいく三木アルプスとは違い、山田から登る稚児ヶ墓山へのアプローチはぐっと短くなる。南麓の六條八幡神社に広い駐車場があると聞き及んで、そこを周回の起点にするつもりだった。六條八幡神社が至近となったところで神社へは右折0.4kmとの標識があり、携帯のナビも右折を指示していて、それに従って進む。ところが、神社らしきものは見当たらす、ないなーと思いつつさらに進んでいくといきなり道幅狭隘となり、山に入って登っていくじゃないか。どこにも切り返しできるところがない。不安が一気に募る。幅のあるデリカではぎりぎりいっぱい。右のタイヤは側溝の金属蓋の上に乗った状態だし、左の車輪は路肩の10cmくらいの転落止め(その下は谷)を擦っている。結局、最後の民家の前までそのまま登って行ってしまった。道はさらに森の中へと続いているが、どう見ても路面が荒れてデッドエンドだろう。ここで切り返すしかない。民家の敷地とは承知だが、やむなくそちらに頭を突っ込む。これが幅ぎりぎり、急な登り勾配で泥が載っている。四駆に切り替えやっとのことで乗り上げる。ぎりぎりの幅の空き地に幾度となくスイッチバックし、微妙なハンドル調整を繰り返した挙句、ようやく切り返すことに成功。kinuasaが徒歩で誘導して何とか狭隘道路から脱出したのだった。周回後、道路に貼られていた件の看板をしげしげとみて、なぜこうなってしまったのか、謎が解けた。この看板には白ペンキで、「ハイカー用」と書き足してあり、歩行者は右折せよ、という指示なのであった。そして小さ目の、しかし重要な記載があったのだ。それは「自動車は直進せよ。右折したら道が狭ーくなるぞー」という注意書き。さらに、ひときわ目立つ右折指示看板の上に、「車は直進すべし」の部分が拡大して貼られているのだった。この狭いカーブした登りを走っているドライバーには、これらの情報を一瞬で捉える余裕はない。まず「ハイカー用」指示よりもずっと目立つドライバー用看板を設置してほしい。「車は直進。右、行き止まり」くらいのことを書いてほしい。「車は直進」を現状の看板が目立たぬなりにも2回書き入れているということは、我々と同じ悲劇がこれまでに繰り返されてきたということなのだろう。そして、右折してしまった後も、道路の狭隘化する手前に、「車進入不可」と看板があれば、随分助かると思うのだが。
とにかく、山に入る前のコレが、本日最大の危機であった。ホウホウの体で脱出した後、どこか停めるところを、ということでとりあえず無動寺方向へ車を走らせる。無動寺には立派な駐車場があった。助かった。ここに車を置かせていただく。無動寺は今日の周回ルート上にあるので、その意味でも好都合だった。
穏やかな好天のもと、さっきの緊迫をいやしてくれる里山風景の中、新池を目指す。県道428に出たらほぼ対面にある工事用道路の分岐付近から山に入る。入り口にはテープマーキングがある。しばらく谷の左岸を進むと、右手に古い人手の入った地形が現れる。ここに銀入りテープがぶら下がっている。古い整地跡に乗ると石組みがあり、さらに上にも整地跡がある。上の整地跡から右に尾根に向かって古い踏み跡をkinuasaが見つけたのでこれを辿ると、尾根上に再び銀色テープ。ここからは稜線を辿る。しばらく登ると銀色テープは左にトラバースするように誘導する。たぶん、一旦谷に出てその後稜線下を登るのであろう。我々はあくまで稜線をまっすぐに進む。途中一か所、古いマーキングがあったが、他には人跡のない尾根であった。木の枝をどけながら登り、かなり高くなった標高450mくらいのところで露岩が目立つ地点にでる。なんとなく藪がありそうな気がして、左にトラバースする獣道を辿り、リッジに乗ってそこから上へと向かう。ひたすら登ると主稜線に飛び出した。ほとんど稚児の塚のピークというところ。稚児の塚のピークには石碑が立ち、秀吉によって焼き討ちにあって命を落とした童子たちがこの地に眠り、をの冥福を祈って椿が植えられた言い伝えが刻まれている。南に眺望の得られるこのピークで昼食とする。この塚のすぐ後ろから一直線に下る踏み跡があり、おそらくこれが我々が途中で見送った銀色マークのルートと思われる。
稚児の塚からは一般路を辿って岩谷峠、そして帝釈山へと向かう。途中、3名の単独行の男性とすれ違った。途中から見覚えのある景色となり、数年前にすでに踏んでいるところに来たことを知る。急登をこなして帝釈山の山頂に立つ。ここは南の展望が優れる。アマチュア無線で交信中の登山者としばし歓談の後、下山にかかる。当初予定を変更して、山頂直下の一般路屈曲点から稜線をまっすぐに下降してみる。屈曲点から入るあたりにはマーキングもあり、踏み跡もしっかりしているが、だんだんと薄くなり、マーキングも消える。シダも結構繁り始めていて、安心できない感じのルートである。谷への着地点は、等高線の様子からも予測していた通り、激急斜面となり、慎重に下る。着地点は梵天滝のある支沢の出合僅か上である。
ここから少々沢沿いを進み、林道跡に出たあとは平坦なこの道をひたすら里に向かって歩く。長々と変化に乏しい道である。延々とこれを辿り、ようやく里に下りると、曇っていた空も一気に青空へと変わり、のんびりした田園風景のなかを六條八幡宮へと向かう。そして、朝にはその姿も目に入らなかった六條八幡神社の広い境内と駐車場に達したのである。あるじゃないか、こんなに立派な神社と駐車場が!
そして少々進んだところで、朝車から見たあの標識!よくよく見れば車は直進とある。あーあ、朝の苦しみは何だったのか。
こうして、いろいろあった今日の山行も、手品の種明かしで完結したのであった。
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