中千丈沢 右俣 サイドワインダー・分岐の滝・洞窟の滝・トマホーク・ジョーズ・ハバネロ アイスクライミング
- GPS
- 27:24
- 距離
- 17.1km
- 登り
- 1,139m
- 下り
- 1,334m
コースタイム
- 山行
- 14:30
- 休憩
- 0:03
- 合計
- 14:33
過去天気図(気象庁) | 2023年03月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
3/4
朝6時半の時点で坂巻温泉の駐車場は満車。仕方なくもっと手前に車を停めてアプローチ開始。
釜トンは相変わらず精神修行のようでしたが去年ほど精神的ダメージを食らわずに突破!
中千丈沢出合いに着くとアイスエリアへ向かうトレースが高速道路のようになっている、、、テントの数を見ても5パーティーは入っているようだったので、メインエリアへ行くのは一瞬で諦めてサイドワインダーの有る右俣へ行く事に。
こちらは全くのノートレースで期待感が高まります。
【中千丈沢右股 F1】 二段 35m Ⅳ+
右俣すぐのF1二段35mは気温の上昇のせいか全体的にグズグズの氷で落ち口付近は雪が付いていてベルグラ。
非常に登りにくかったですが、「右股奥にはトポに無い30m級の氷瀑が有る」との情報を耳にしたのでワクワク感を胸に前進します。
【サイドワインダー】 45m Ⅵ-
F1を超えた後のルンゼは雪が乗っただけの岩のスラブだったので直登できず。
仕方なく左岸側を大きく高巻いて沢へ戻る。アプローチはとても悪いです。
しばらく沢を詰めるとさらに右俣に分岐が有り、そこにも氷瀑が。トポに載ってない氷瀑に高まりつつも、まずはサイドワインダーを目指しさらに沢を詰める。
サイドワインダーの氷結はイマイチでしたが登れないコンディションでは無く、むしろ核心的な逃げ場無しのバーティカルを有するとてもいい状態。
下部でプロテクションをまともに取れるところはほぼなく、中間部から奮闘的なバーティカル。落ち口はグズグズでアルパイン的。
落ち口の状態が悪いのはあまり好きでは有りませんが、登攀内容としてはとても充実していて楽しかったです!
【中千丈沢右股 分岐の滝】 35m Ⅴ-
サイドワインダーを登攀後、少し戻り右股のさらに右俣に分岐する滝を登り沢を詰めてみる事に。
それなりに幅広めですがコンディションは悪く、前面にシャンデリアのカーテンをまとっている状態。左側の少しでも層が厚いラインを登りました。
この氷瀑も落ち口はベルグラで雪で埋まり怖い。。落ち口の怖さは欲していない。
【中千丈沢右股 洞窟の滝】 20m Ⅳ
分岐の滝を登り終え50m程進むと見えてきた滝。
…これは滝か?細すぎて駄目だ。。ここまでか。
「・・・まさか奥に穴が開いてて繋がってないよな?」と思い近づいて見上げると、開いてた!穴!
ヘルメット装着でギリギリ一人通れるかどうかの穴。側壁には氷がびっしりついている。これは、、行ける!
パートナーと爆笑しながら行ってみよう行ってみよう!と取り付いてみると本当にギリギリのサイズのチムニーで、アックスを振るとハンマー側が後ろの壁に当たる程。
ほぼワイドクラックのようなチムニーを超えると両脇に50冂の雪壁が現れ、下部にガストンでアックスをきめる。これは何クライミングだ?
トップアウトしてから状況を見ると、丁度その雪壁が雪崩れたおかげで空いていたチムニーのようで、条件が重なってこのコンディションになったらしいと推測。
まぁ本来は表の氷柱がバッチリ氷結していてそれを登れば話は早いのだろうけど、こんな冒険的なアイスクライミングは初めてでテンションうなぎ登り。
もう今日は満足!と思いましたが、もう少しだけ前進してみる事に、、、
【中千丈沢右股 トマホーク】 30m Ⅴ+
洞窟の滝を超えて興奮冷めやらぬまま少しだけ前進すると、有りました!30mの直瀑!
時間は16:30。ここまでのアプローチを考えると当然下山はヘッデン。
幸い洞窟の滝を登る際にヘルメットに既にヘッデン装着済み。ならば!と、そのまま登る事に。
一見全体がバッチリ氷結しているように見えましたが、登れるラインは非常に限定的。
取り付きは右側からガシャガシャしてプロテクションの取れない細いツララゾーンを超え、60〜70cmほどの隙間でのみトラバースできるラインを左上し正面の氷が厚く張っているフェイスへ。
フェイスへ移ればこっちの物。あとは快適なバーティカルのクライミングで落ち口まで。
そして毎度の事ながらグズグズでベルグラの悪い落ち口。。
落ち口から10m程ロープを引くと両岸の立ち木が使えます。ロープスケールは40m程。
これほど見栄えする滝が名前が無いのも悲しいので、サイドワインダーにちなんで”トマホーク”と勝手に呼称します。(初登で無いのは心得てます。もし既に名前が付いていて、知っている方がいたらコメントください)
暗くなるまで遊んで4回の懸垂を経てテントまで。F1の上で水が取れたのも良かった!
完全貸し切りで全てバージンアイス。冒険的で大満足の一日でした!
3/5
寒くて4時に目が覚めると早くもアプローチする足音が聞こえる。
今回は1泊で荷物も軽いからいつもの#3シュラフじゃなくて#1持って来れば良かったかな。
安定の3度寝で6:50テント発。既に3パーティー以上エリアに向かう足音が聞こえていました。
エリアに着くと「Z」に3人パーティー、「一角獣」には3人&2人パーティー。さらに先行パーティーが1組居るとの事。
パートナーの希望で一角獣狙いでしたがこの様子だと4時間位待ちそうだったので、ジョーズアップを上がり「ジョーズ」を登る事に。
【ジョーズ左】 25m Ⅴ
ジョーズは幅広でいくつかラインが取れそうでしたが、バーティカル部が一番長くてコンディションも良さそうなジョーズ左を登る事に。
下部は少しウェットでしたが少し上がると氷質良く、気持ちの良いバーティカル登攀になりました。
長さがもう少しあれば充実しますがロープスケール25m程であっという間に終了。
一角獣であと3時間待ちは辛いとの事だったので、一角獣は諦めて来る時に誰も取り付いていなかった「ハバネロ」へ向かう事に。
【ハバネロ】 40m Ⅴ+
ルンゼから見上げた感じでは結構濡れていて登攀できるラインが取れるか分からなかったのですが、取り付きに着くと右からのラインで問題無く登れそうだったので登攀開始。
最弱点は右側壁沿いの階段状からでしたが、階段前のフェイスには凹凸が全く無く、まるで氷屋の氷のようなきれいな氷壁が!しかも完全バージンアイス。
もちろんそちらのラインをいただきました。
上部はグズグズの岩と雪のミックスで終了点まではコンディション悪かったですが、ロープを40m伸ばして上の終了点へ。
最弱点を突くと30m地点の下の終了点が使えます。再弱点はおそらくⅣ+〜Ⅴ-位。
昨日とうって変わってメジャーなアイスエリアに来た感じでした。
もうこの日で今シーズンラストにするというパーティーもちらほら。
※上記グレードは体感です。
現在は状況が変わっている可能性が有るので最新情報をご確認ください。
※トレース上のイエローマーキングは消しましょう。男性の自分が見ても気持ち悪いです。
10秒有ればでできる事なので宜しくお願いします。
私の記録にも載せさせて頂きました。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4105261.html
ついでに昨年の「洞窟の滝」の写真を追加しました。
当時は殆ど雪に埋まっていてほぼ歩きで越えられたのですが、積雪次第で全然違うようで、驚きました。
コメントありがとうございます。
記録拝見させて頂きました。「洞窟の滝」は滝ですらないですね笑
周辺にはまだまだ隠れた氷瀑が有りそうですね!
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