雲取山 天国への階段


- GPS
- 04:07
- 距離
- 20.5km
- 登り
- 1,421m
- 下り
- 1,412m
コースタイム
天候 | くもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
4:40自宅を出発。6:25に小袖乗越・小菅村村営駐車場に到着。(所要時間1時間45分) 小袖乗越の村営駐車場は、都県境の入口は崩壊による通行止めで入ることができません。所畑バス停付近の迂回路から入ります。 <復路> 11:00に駐車場を出発。途中、奥多摩周遊道路経由で数馬の湯に立ち寄り、14:30に自宅に到着。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所はとくにありません。登山道の霜によるぬかるみもありませんでした。 |
写真
感想
5日前、山を一緒に歩いていた仲間が亡くなった。
北アルプス表銀座の縦走でご一緒してから2年と2ヶ月。まだ47歳とお若く悔やんでも悔やみきれない。いまだに自分の中に受け入れることができない。ついこの前の8月、一緒に唐松岳に登ったばかりなのに。
彼女との一番の思い出は、出会ってまだ1ヶ月しか経っていない2年前の9月の終わり。仲間たちと総勢21人で紅葉の谷川岳へ。精鋭8人は日本三大急登の西黒尾根にチャレンジ。コースタイムの65%で登れば、13人の天神平ロープウエイ組と落ち合える計算だ。その精鋭8人の中に彼女も当然入っている。岩場を鎖で登り、急登も気にする様子もなく、楽しい楽しいと登ってくる。あのパワフルな彼女はもういない。
亡くなったと知らせを聞いてから、彼女のことが頭から離れない。仕事以外に考えるのは彼女のことばかり。
ふと、思い立ったのが、昨年の8月、北岳にご一緒した時の帰りのバスで、「次に行きたい山は?」の問い対する彼女の答え。参加者全員20名が答えたのだが、彼女の答えは「槍ヶ岳」。そして「雲取山」。メモ用紙ではなく、紙コップにその文字はしっかりと刻まれている。
自分はツアーにご一緒できなかったが、彼女は今年7月に仲間たちと槍ヶ岳に登頂している。もうひとつの行きたい山、「雲取山」は行ったのだろうか?彼女がプライベートで登っているのかはわからない。でも無性に一緒に行きたくなった。
今週は違う山に登る予定だったが、急遽予定を変更し、彼女と一緒に雲取山に行くことを選んだ。走ることも好きだった彼女の弔いも兼ね、いっそトレランにしよう。つきあってくれるよね!?
走りながら何度も涙がこぼれる。平日で人が少なかったので、声をあげて涙を流した。なんでこんなに悲しいんだろう。無念でしかたない。でも彼女はもっと無念でしかたないだろう。
山頂で一緒にメシを食べながら、30分。会話は何もない。雲行きも怪しくなってきたので、下山をすることにした。彼女とはここでお別れ。ここから天国への階段をゆっくり登ってもらいたい。
下山は不思議と悲しくならなかった。きちんとお別れできたのかな。
でもこの文章を書いているとやはり涙がこぼれてくる。
素敵なご主人と立派な2人の息子さん、ご家族にはこんなことを勝手に書いてしまい、申し訳ないと感じている。でも一緒に山を歩いた仲間として、自分なりの自分ができるせめてものお悔やみだと思っている。きっと彼女だったらわかってくれるんじゃないかな。
心からご冥福をお祈り申しあげます。
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