26.開聞岳 「10月の蒸れた砂」
- GPS
- --:--
- 距離
- 8.9km
- 登り
- 690m
- 下り
- 887m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2006年10月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
○日本最南端の駅 西大山駅から見る開聞岳も素晴らしいです。無人駅ですが、立ち寄る価値は大です。 ○立ち寄り湯(?)は砂蒸し会館「砂楽」です。指宿駅からかなり歩くので、タクシーでいったほうがいいです。 ○宿泊は指宿市にある湯の里YHを利用しました。焼酎がたくさん置いてあり、僕はいろんな焼酎を飲み比べしてました。 |
写真
感想
第26座 10月の蒸れた砂
9月に北海道の大雪山の紅葉を見ようと思い、飛行機を予約しようと思ったら既に満席だった。その代わりに企画された尾瀬の至仏山に登ろうとしたら、台風接近の気配がしたため涙を飲んで中止を決めた。結局、その台風行き先は日本海側にそれてしまい、中止を決めた意味はなかったのだが・・・・。
10月に開聞岳を登ろうとしたのは、5月に屋久島に向かう途中の船の中から開聞岳を見て、登りたいという欲求がここで生まれた結果であった。昨年の10月に男体山に登ったとき、下山途中で日没を迎えたこともあって、今回は原点回帰の登山と位置づけ、初心者向きの山である開聞岳に登ろうと思った次第である。
10月7日の夜に飛行機で鹿児島入りした僕は駅前にあるサウナ風呂の仮眠室で夜を過ごし、10月8日の早朝に指宿に向かう電車に乗り込んだ。指宿に着くとコインロッカーにおおかたの荷物を預け、タクシーに乗って開聞岳に向かった。指宿から先の枕崎に向かう電車があったのに、そのままその電車に乗らずにタクシーに乗ったのは、前出の通り荷物をコインロッカーに預けることもあるのだか、それともうひとつ、日本最南端の駅、西大山駅に寄りたかったがためであった。
タクシーは首尾よく日本最南端の駅、西大山駅に着いた。ここはそれを示す標識が立っていて、小さいホームがあるだけの無人駅であった。ここから見る開聞岳は美しい。僕はここで記念撮影をした後、開聞岳に向かった。開聞岳の登山口である二合目登山口には7時頃に着いた。ストックの長さを調節し、身体をほぐしたりして7時20分に登山口に入った。
序盤は森の中を歩いていく。途中でほかの登山者に追い抜かれたが、ほとんどが単独登山者であった。五合目で休んでいると、総勢30人前後のツアー登山のグループが追い着いて来た。このグループは関西から来て、前日に登ったのか、翌日登るのかは知らないが霧島山とセットで登ろうとするツアーであるらしい。このグループとほぼ歩くペースは同じだったので、僕はグループ登山の群れに入ってしまった形で山頂を目指した。
七合目を過ぎると足元の山道は岩場に変わった。と同時に視界が良くなって、海が見えた。遠方に薩摩硫黄島や薩摩竹島がうっすらと見えた。山頂を中心だとすれば、北から山に入り、ぐるぅ〜と回って南側に出てきたといったところだろうか。さらに西に回ったところで視界は再び樹木で遮られ、登山道も勾配が急になって、ハシゴが架けられているところがあるほどだ。なかなか侮れない山だ。
10時10分、らせん状に巻かれた登山道を一周すると山頂に到着した。山頂は岩塊に包まれており、天気が良いので四方絶景であった。南に目を向けると薩摩硫黄島や薩摩竹島のほかにうっすらと種子島が見えた。島影が平らなので多分そうだろう。さすがに屋久島までは見えなかったが。北に目を向けると足元には池田湖があって、その向こうには桜島が噴煙を高々と上げていたのが見えた。ここでもさすがに霧島連山は見えない。とにかく、天気がいいので満足して山を降りられるなと思った。
次々と登ってくる人が増え始めたので、僕は山を降り始めた。前出のツアー登山のグループも遅い人から順番に降り始めようとしていた。僕はここでもツアー登山のグループの行列の中に入ってしまった。僕はここでも山頂を目指す多くの登山者と出会った。それも今度は40人ほどの某山岳会の団体であった。30人で一杯になる山頂だから、これから山頂は人で一杯になるんだろうなと思いながら僕は山を降りた。
山道にススキが穂を垂れて風になびいていたかと思うと、森に入るとまだセミの鳴き声が聞こえた。まるで夏と秋が同居したような感じであった。僕は休憩もほとんど取らずに一気に山を降りた。ツアー登山のグループと競争するかのように・・・・。昼には二合目登山口に着いてしまった。僕は開聞駅に向かって引き続き歩いた。開聞駅はホームがあるだけの無人駅であった。13時50分頃に指宿行きの電車に乗った。車窓から見る開聞岳もいいなぁ〜と思いながら、しばらく眺めていた。
指宿駅に着いた僕はコインロッカーに預けた荷物を回収して砂蒸し会館「砂楽」にいくことにした。駅から歩くと約2キロあったので、思っていた以上に長く思えた。ともあれ、砂蒸し会館「砂楽」に着いた。受付で入泉料900円を払い、浴衣と帯を受け取って更衣室で下着を着けない状態から浴衣を着て外の砂浜に出るのである。砂浜には既に砂で埋められ頭だけ露出している人が20人ほどいた。僕もスタッフの誘導で人一人分がすっぽり入るほどの大きさの穴に身を沈めた。その時にスコップでもって砂をかけられ頭だけ露出した状態で埋められるのである。
砂に埋められしばらくしていると背中から心地よいほどのぬくもりが・・・・。そのぬくもりにまったりとしている時、空を見てみるとウロコ雲が流れているのが見えた。何だかんだといっても今は秋なんだなと思った。さぁ、ダイエットだ! と調子に乗って入りすぎたら頭がのぼせてしまい頭が痛かった。砂蒸しからはい出て、砂蒸し会館「砂楽」に戻って湯に浸かって、食堂で冷えた生ビールを飲んでやっと頭痛が治った。山にも登れたし、温泉に入ることが出来、満足がいく山旅となった。
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