那岐山周回
- GPS
- 04:11
- 距離
- 7.7km
- 登り
- 789m
- 下り
- 786m
コースタイム
- 山行
- 3:31
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 4:11
天候 | 曇時々晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
よく踏まれた登山道 |
その他周辺情報 | 那岐山麓山の駅に食堂・宿泊施設 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
|
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感想
梅雨のさなかのこの時期、週末と天気のサイクルがかみ合ってくれないと、狙いの山には行けなくなる。去年は鈴鹿の鈴ヶ岳に連なる茶野でたくさんのベニバナヤマシャクヤクを見ることができたが、あの地域のものは全て白い花。なので紅色のベニバナヤマシャクヤクを見たいという思いがある。大峯の観音峯山と三重・奈良県境の学能堂山が有名で、何度か検討したものの、人が多いらしいので躊躇していた。行くならこの週末しかない。南岸低気圧が少し南に下がって雨は上がった。天気は我々の住んでいる阪神間から南東に行くほど悪くなる。北西に行けばましになる。学能堂山辺りは昼頃に少量の降雨が予想されているのだ。結局、「花より天気」という選択をした。つまり、北西方向に行くのだ。それでどこに?あれこれと、また悩んだ末、岡山の名山、那岐山に決めた。那岐山には以前一度、鳥取県側(北側)から登っているが、もっとも一般的な岡山県側(南側)からは今回初めてとなる。しかも前回は雨は免れたものの、ガスで何も見えないという悪天候。ガスが切れた瞬間に、広々したササの頂稜を垣間見たに過ぎない。ということで、多少とも天気がいいはずの岡山県にげたを預けてみることにした。
走り慣れた中国道を西に向かい、佐用の山村を抜けて備前へと入っていく。高曇りの空に切れ目が広がり、待望の陽射しが降り注ぐ。岡山は太陽の国、自分の中ではそんなイメージが定着しているのだが、今日、再びその感を強くする。美作インターで降りて登山口へと車を走らせる。田舎道の脇を流れる小さな川には、コンクリートでガチガチに固めた護岸などはなく、自然な成り行きで田畑に接している。流れにそってオニグルミが枝を広げて、昔懐かしい自然と溶け合った世界が広がっている。
第1、第2、第3駐車場があるというが、最初は見つけられずに、林道を奥まで進んでしまう。左手に「トイレ」と多書きした看板のある「トイレ」地点に行ってしまったら行き過ぎである。戻って山側に入る細い道を上がると、そこに広々した駐車場があった。帰路、わかったことは、下から登ってきて左手に「那岐山登山口」と書かれた大きな標柱を見たら、そこで左折すればいいということだ。
我々の到着時刻にはまだまだ駐車率50%以下というところだった。ゆるりと準備をして舗装された林道を登って行く。林道から山道に入る「登山口」まで駐車スペースは複数ある。林道脇にはそろそろ終わりそうなウツギと今が盛りのガクウツギの白い花が咲き競う。山道に入ってすぐ右へ蛇淵ノ滝コースに入る。その名の通りの淵に連瀑が続く沢を見下ろしながら、しばし谷に沿って自然林と植林の混ざる樹林下を進む。トレランの単独の男性と6−7人のグループが抜いていった。上部に達して逆コースを辿る単独行者2名とすれ違う。途中、数本の支沢を渡るので、水の味見をしながら行く。この山の水はいずれもうまい。沢を離れてジグザグに登って行くと次第に樹高が低くなって、視界も開け、白く霞んではいるものの、美作富士の異名を持つ日名倉山の均整の取れた美しい姿がのぞまれる。眼下にはのどかな農村風景が広がる。赤系のタニウツギやサラサドウタンが鈴なりに花を付けているが、こちらも終盤を迎えていて、落下した花が道に散乱している。足元に咲く黄色い小さな花はコナスビか。
主稜線に乗り上げると東仙コースに合流し、ササのなだらかな山稜をわずかに進めば、登山者たちのくつろぐ那岐山の山頂に飛び出す。360度の眺望を楽しみつつ心地よい初夏の風に吹かれて昼食をとる。食後、三角点峰に向かって下る。すぐにシェルター前を通過して、見覚えのある「神仏スポット 3」に達する。この右手にある岩々に神が舞い降りたという天孫降臨の地。我々もそのご利益にあずかるべく、岩に上がって天を仰ぐ。
三角点峰の広い山頂でも多くの人が休憩している。いわゆる「縦走線」を辿って、三々五々、登山者が登ってくる。我々はこの「縦走線」を下るのだ。茫漠と広いこの尾根の上部は、蛇淵の滝コースとは打って変わって下生えもなく、ニホンジカが食い荒らしている様子。滑りやすい石や枯れ木に足を取られながら下りに下る。途中、神仏スポットの2,1を通過。幾組みもの登山者とすれ違いつつ下山すると、駐車場は満杯になっていた。
雨続きの梅雨のさなかに、こうして青空の下、眺望を楽しめる山行ができたのは、この山に宿る神霊のお助けによるのだろう。ありがたいことである。実際、下山後は次第に雲が広がって夜には雨となったのであった。
明日のバースデーのお祝いのケーキを調達すべく、那岐山麓山の駅でケーニッヒスクローネにkinuasaが電話をする。今日中の配達が可能な予約の締切時刻は12時59分までだというから、残り時間3分。これもぎりぎり間に合って、kinuasaの神通力に感動するasakinuであった。
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