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Yamareco

記録ID: 5906462
全員に公開
沢登り
妙高・戸隠・雨飾

【頚城】横川滝倉沢[木戸沢]遡行(小原の滝登攀)

2023年09月03日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
2
日帰りが可能
GPS
08:19
距離
6.0km
登り
813m
下り
820m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
2:37
休憩
5:42
合計
8:19
距離 6.0km 登り 820m 下り 820m
8:35
11
スタート地点
8:46
8:51
61
9:52
15:27
74
16:41
16:43
11
16:54
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2023年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
今回のルートの起終点附近に4台程度駐車可。
ここから横川吊橋方面へ向かう道は未舗装だが普通自動車の通行は可能。ナル沢[笹野沢]に架かる橋の手前までは入れる(転回スペースを残して2台程度駐車可)。
コース状況/
危険箇所等
・塩の道はしっかり整備されたハイキングコース
・横川本流は、横川吊橋の下流左岸に踏み跡があり入渓できる。少し遡行すると滝があるが左から巻ける。以降しばらくは大したものはない。小原の滝の下流に壊れた取水堰があり、左岸側に新しい残置ロープがあったため、どこからかここへ至る径路があるものと思われる。
・小原の滝は落差80m程度で、その全体を水線沿いフリーで登れる爽快な滝。大滝登攀の対象としての価値が高い。今回は4pで登ったが、ピッチの切り方次第では3pでも登れると思われる。
・小原の滝より上流の滝倉沢には、登れない滝と容易な滝しかない。結構登ったところで塩の道に出るが、あまり楽しくないので、同ルート下降で滝下に戻り、取水堰跡の残置ロープから脱渓するのが良いかもしれない。
その他周辺情報 【地名】
・下記ブログ記事(原典は地元の方か)によると、小原の滝のある沢の名称は「木戸沢」で滝の別名は「木戸の滝」。また、小原の滝の読みは「こばらのたき」。しかし、木戸沢の名称が記載された文献は見つかっていない。
https://blog.goo.ne.jp/kodaru-taki/e/9b31f48522061a14b603b7a662de5e13
・「小谷の民俗 : 信越国境・戸土・横川地区」(小谷村教育委員会,1972)によると、小原の滝のある沢の名称は「滝倉沢」。横川265m左岸支流の名称は「ナル沢」。
・「水と旅する: 遙かなる渓を語り、明日の渓を憂う」(佐々木一男, 2007)ではナル沢の別名として「笹野沢」が記されており、「滝倉沢」の地名も使われている。

【他の記録】
・横川本流の遡行
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4604604.html
 なお、この記録では8mCS滝を巻きも困難としているが、実際は巻きは容易。小原の滝は登攀欲をそそられないとしているが、実際はかなり登攀価値が高い。よって、yamakurumiは見る目がない!笑(yamakurumiは友人です)
入渓してすぐに立派なゴルジュとなり泳ぐ。
2023年09月03日 08:49撮影 by  SO-02J, Sony
9/3 8:49
入渓してすぐに立派なゴルジュとなり泳ぐ。
その後程なくしてこの8mCS滝。yamakurumiによると直登はかなり難しく巻きも困難とのことで、あえて巻いてみたところ、巻きは容易であった。
2023年09月03日 08:57撮影 by  SO-02J, Sony
9/3 8:57
その後程なくしてこの8mCS滝。yamakurumiによると直登はかなり難しく巻きも困難とのことで、あえて巻いてみたところ、巻きは容易であった。
暫くゴーロ主体だが多少は泳ぐところもある。
2023年09月03日 09:32撮影 by  SO-02J, Sony
9/3 9:32
暫くゴーロ主体だが多少は泳ぐところもある。
壊れた取水堰:遺跡のようになっていて趣がある。上流右岸に新しい残置ロープ有。釣師の入渓路か。
2023年09月03日 09:35撮影 by  SO-02J, Sony
9/3 9:35
壊れた取水堰:遺跡のようになっていて趣がある。上流右岸に新しい残置ロープ有。釣師の入渓路か。
取水堰からゴーロを進むと小原の滝の下に到着。良い感じに登れそう。
2023年09月03日 09:47撮影 by  SO-02J, Sony
9/3 9:47
取水堰からゴーロを進むと小原の滝の下に到着。良い感じに登れそう。
1p目をリードするkumassiy:どこから登り始めるか悩んでいたが、シャワーのラインを選択した。
2023年09月03日 10:41撮影 by  SO-02J, Sony
9/3 10:41
1p目をリードするkumassiy:どこから登り始めるか悩んでいたが、シャワーのラインを選択した。
2p目をフォローするkumassiy:2p目は容易で快適
2023年09月03日 12:10撮影 by  SO-02J, Sony
9/3 12:10
2p目をフォローするkumassiy:2p目は容易で快適
4p目の核心部:ここを水流横断し右岸へ行くのが核心
2023年09月03日 13:51撮影 by  SO-02J, Sony
9/3 13:51
4p目の核心部:ここを水流横断し右岸へ行くのが核心
小原の滝の上の滝:残念ながらこれは登れそうにないので左岸巻き。
2023年09月03日 15:01撮影 by  SO-02J, Sony
9/3 15:01
小原の滝の上の滝:残念ながらこれは登れそうにないので左岸巻き。
上部はこんな滝がいくつかある程度で遡行価値は低い
2023年09月03日 15:58撮影 by  SO-02J, Sony
9/3 15:58
上部はこんな滝がいくつかある程度で遡行価値は低い
遡行図
2106年02月07日 15:28撮影
2/7 15:28
遡行図
撮影機器:

装備

備考 ・シャワーをたっぷり浴びるのでウェットスーツを着ていて良かった
・クライミングシューズで登攀したが、沢靴でも何とかなりそうではある
・多少のぬめりはあるのでタワシは必要

感想

【計画の経緯】
 不動川は1泊で終わるか2泊かかるか分からなかったので、金曜に有休をとって入渓。結果、条件に恵まれ1泊で終わって日曜が余ったので、近所の登れそうな大滝として目を付けていた小原の滝へ。Rげんは翡翠拾いをするということで、kumassiyと2人。

【記録】
○下見
 林道から遠望できる滝なので、とりあえず車で林道に入り、遠望してみる。うーん、結構立っている箇所があるが、まあエイドすれば登れそうかなという感じ。とりあえず歯が立たないということはなさそうだし、見栄えもまずまずの滝なので、滝下まで行ってみることに。
○アプローチ
 横川吊橋の下流から入渓するといきなり泳がされて、これは結構なゴルジュなのではと期待しそうになるが、yamakurumiがかつて探索しているのでそうでもないことは分かっている。水はぬるくて濁り気味でちょっと臭い。上流に民家もないのに。
 程なくして出てくる8mCS滝は、左壁を登るとかなり悪い、巻きも悪そうとのことだったが、巻きは容易そうに見えたので、巻いてみる。すると、特に悪くもなく滝上に出られた。左壁を登ったとて水線でもないし、これは巻けばよい滝であろう。
 以降も多少はゴルジュっぽい渓相は続くが、川幅は広く、沢登りとして面白い感じではない。飽きた頃に取水堰跡が出てきて、これはなかなか趣深い。その先左岸には新しい残置ロープが垂れていたので、取水が行われていた当時の道が今でも誰かに使われているのだろう。
 取水堰を越えるとゴーロが続き、暫くで小原の滝が見えてくる。

○小原の滝
 滝下から見るとなかなか立派な滝で、測ってみると落差約80m。大滝登攀の対象としてもそれなりの大物だ。相変わらず上部は厳しそうに見えるが、とりあえず登ってみようということで、装備を整えてkumassiyからリード。
 1p目、ぬめりが結構強く、どこから取りつくか右往左往したが、結局水線のラインを選んだ。出だし以外は登りやすく、段状のところでロープが重くなったということで、ピッチを切る。フォローなら快適そのもののピッチだった。
 2p目はtamoshimaリード。終始登りやすいピッチで、ランナウト気味にどんどん登り、結構しぶきを浴びるところでピッチを切る。
 3p目はkumassiyリード。ここも出だしはまずまず登りやすく、いよいよ遠目に見ても悪そうだった落ち口直下に至る。そのまま落ち口まで登ろうとしたが、上手くプロテクションをきめられずにクライムダウン。核心の下でピッチを切る。進むか戻るかでかなり悩んでいて、このピッチに1.5時間程度かかった。
 4p目はtamoshimaリード。核心のトラバース前にハーケンをきめ、いざトラバース。右岸側の根を掴んだら終わりかと思いきや、そこからさらに1段登るのも悪く、結構緊張した。ここさえ登れば後は落ち着いて立木まで。

○小原の滝から先
 小原の滝の上流にもそれなりのサイズの滝があることが分かっていたので、ロープを畳まずにコンテで滝下まで行ってみたが、残念、ハングしていて登れない。クライミングシューズから沢靴に履き替えて、左岸からやや悪い巻きをこなして滝上へ。
 以降はほぼ凡流で冗長。塩の道が結構遠く感じた。というか、実際、地理院地図の記載は間違っている。塩の道はしっかり整備されたハイキングコースで、さくさく下って終了。

【感想・総評】
 結構厳しそうに見えていた最上部も含めてフリーで登れ、非常に満足した。登れる大滝数多しといえども、80mもの落差があってかつフリーで水線を登れる滝というのは少なく、登攀対象として理想的な大滝であると思う。大滝登攀好きには是非にお薦めできる。不動川を遡行した後に、こんなにも良い大滝を(恐らく)初登出来て、こんなにも充実した週末はなかなか無いであろう。

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