黒部ダム〜下ノ廊下〜欅平
- GPS
- --:--
- 距離
- 28.7km
- 登り
- 2,066m
- 下り
- 2,893m
コースタイム
- 山行
- 0:37
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:37
- 山行
- 10:44
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 10:44
- 山行
- 7:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 7:00
天候 | DAY1 - 雨 DAY2 - 霧雨→晴れ DAY3 - 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
長野駅→扇沢 特急バス 扇沢→黒部ダム 電気バス DAY3 欅平→宇奈月 黒部峡谷鉄道 宇奈月温泉→新黒部 富山地鉄本線 黒部宇奈月温泉→ 北陸新幹線 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ほぼ全行程を通して片側断崖絶壁 |
その他周辺情報 | 宇奈月温泉下山後の立寄り湯「湯めどころ宇奈月」がキレイで良い。 |
写真
感想
なかなか条件が合わず行けなかった下ノ廊下。黒部峡谷の核心部でその大迫力の峡谷美を観たいのは当然なのだが、それよりも、大正時代に水力発電所建設調査のため岩壁を削って断崖絶壁に沿って先人が作った日電歩道を歩いてみたかった。当時の装備でなにを思いながら掘り進んだのか...。何を担いで歩いたのか...。
DAY1
翌朝の出発時間を考えて、黒部湖畔の「ロッジくろよん」に前泊。
扇沢から降っていた雨はまだ止みそうにないが、天気予報を信じて回復を祈りながら就寝。
DAY2
3:00am起床。おぉ、星が光っている!
朝食のお弁当を少し食べて4:00ロッジ発。暗いなか黒部ダム駅まで戻り谷に降りる。黒部ダムは上からしか見たことがないから、ぜひ底部から見上げてみたかったが、夜明け前の真っ暗で見えず。少し霧雨が降っていたが、空は明るくなり青空も見えてきた。一安心だ。黒部川に沿って深くV字に切れ込んだ峡谷。自然が作った造形美に思わず声が出てしまう。しばらく進むと、いわゆる「下ノ廊下」らしいヘツリの連続になる。「黒部に怪我なし」。まったくその通りだと思った。この高さからの滑落は死に直結。慎重に歩く。岩盤をコの字型に切った道、崖っぷちギリに作られた道、丸太がかけられた道。滝の下の濡れた道、吊橋。大自然の中に見えてくる関西電力の送電線やトンネル。硫黄のにおいと熱い蒸気が充満する仙人谷ダムには古い線路が敷かれている。歴史を感じる高熱隧道の世界。道のりは長いがとても変化にとんだ旧日電歩道は充実していて楽しい。と同時に先人達の苦労を感じずにいられない。散々歩いた最後にやってくる鬼の急登はキツいが、これをこなして降れば阿曽原温泉の露天風呂が待っていると思えば足も上がる。この夜は満点の星空だった。
DAY3
3:30am起床。キレイな星空。今日はお天気の心配なし。
4:30過ぎに小屋を出て、終点の欅平まで。アップダウンを繰り返し水平歩道に入る。
折尾ノ大滝、岩壁をコの字にくり抜いた大太鼓など「おぉぉぉ!」な見どころや、昼間でもヘッドランプ必須の150mも続く真っ暗なトンネルは足が浸水するほど水が溜まっていたり、岩盤を伝って流れてくるシャワーをくぐったり、次から次へとこなして進むのは楽しい。岩壁を離れて草つきの道になるとそろそろ終盤。途中で朝のお弁当を食べてトロッコ列車の時間に合わせて下山。
今年、タイミング良くお天気にも恵まれて数年越しの下ノ廊下にやっと行けた。お世話になった阿曽原温泉小屋はご主人筆頭にそれはそれはステキな小屋だった。一年のうちこの時期だけのために小屋を組み、冬に向けてすぐまた解体する。だから組立&解体しやすいプレハブ。その与えられた環境の中で登山客を思う最大限のおもてなしが感じられた。
黒部峡谷は谷間だから陽が差すのが遅く、日が暮れるのも早い。立山では見頃の紅葉も谷にはまだ降りてきていなかった。それでも小屋は定員満員。歩ける期間が決まっているだけに登山者が集中するわけだが、それだけじゃなく、この谷に魅せられてしまった好き者も多いだろう。下ノ廊下、旧日電歩道、水平歩道。少しでもその歴史を予習してくると、さらに楽しい峡谷歩きになること間違いなし。また来たいと思う。
今回の山行に同行してくれたガイドの友人には感謝しかない。
ありがとうございました!
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