釈迦ヶ岳・黒岳
- GPS
- --:--
- 距離
- 9.5km
- 登り
- 922m
- 下り
- 917m
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
釈迦ヶ岳登山口7:10〜釈迦ヶ岳8:41/9:00〜黒岳11:17/12:00〜車道12:45〜釈迦ヶ岳登山口13:30
中央道から見えて気になる山のうち、櫛形山には6月に登り、次にはこの季節に良さそうな釈迦ヶ岳を目指すことにした。
登山口の下30mほどの広がった路肩に駐車。道路は十分すれ違える幅があるので問題はなかろう。20分ほどコンクリ舗装の車道を登るが、落ち葉に埋もれているので不快感はない。木の葉はほぼ落ちているが、わずかに紅や落葉松の黄色が残る。山道に入ると中々の急登で、一枚斜面を右上へ斜上し、次にジグザグになる。落ち葉が厚く積もり、雪を踏んでいるような感触が気持ち良い。道形は分かりにくいがテープがたくさん付いているので迷うことはなかった。後方には御坂の主脈がすぐに同じ高さに近づいてくる。
スポッと稜線に飛び出すと氷のような風が吹き付け、大栃山のピークと朝霧の漂う甲府盆地が目に飛び込んでくる。茅ヶ岳までは見えているが、南アルプスや八ヶ岳は白いベールに覆われていた。ここからの尾根すじはさらに斜度が増し岩も交じる。高速道路から見るあの鋭い三角形の一辺を登っているのだと思うと気持ち良い。登るにしたがって背後の展望はどんどん開け、甲府盆地の全貌や、毛無山らしき頂にまで続く御坂山地の連なり、奥秩父や大菩薩方面が次々現れる。冬型が緩むだろう明日なら、南アルプスも一望できたなといささか残念だった。頂上には人はおらず、しばし静寂の中で四周の展望を楽しんでいると、頭上を流れる雲からか、遠くけぶるアルプスからか、雪とも言えないような淡い白いものが舞い落ちてきた。
ちょうど到着した方に譲って頂上を辞去する。下りもまた別の一辺を辿る訳で中々急だ。降り切るとようやく裸木の穏やかな尾根となり、少し陽も射して晩秋のハイキングらしくなる。樹々を透かして黒岳が次第に近づいてくる。日向坂峠を過ぎ振り返ると釈迦ヶ岳のピークが随分遠く小さい。やはり山としては黒岳が格上だった。気付けば周りにはブナと思われる立派な樹が散在していて、その枝振りを見ると雪の森を歩きたい気分が湧き上がる。もう冬も近い。黒岳は登ったことがあり、今日はおまけのような積もりでいたが失礼なことだった。最後の登りは長く、冷たい風が吹き抜け辛い。ようやく頂上に着き、展望台まで頑張る。富士山は前日に降ったと思われる新雪を灰色の雲の下に覗かせ、眼下の河口湖の湖面は鈍色に沈む、冷たい景色が広がっていた。富士山にかかった雲も、頭上の綿雲も西から東へと速く流れている。寒さに耐えられず林にもぐり込んでカップ麺とコーヒーをすする。私が着く前から、ドイツ人らしい中年カップルが寒風の中ずっと富士山を見つめ続けている。何がそんなに面白いのか、聞いてみたいくらいだが語学力が無く残念。
また寒さにあおりたてられて腰を上げる。すずらん峠までの間は、大分前に御坂峠から精進湖まで縦走した時に歩いている。その時は大石峠にテントを張って富士山の夕暮れを眺めたものだが、今は稜線上にバスで行ける展望台が作られてしまった。すずらん峠からはトラバースと、歩きやすい傾斜のジグザグ下りを経て、苦労なく車道に降り立つ。すずらん群生地を目指して植林帯の中を下り、今は枯れ野となっている園地を横切って再び車道に出た。落葉松の落ち葉に縁どられた道路を淡々と辿り、意外と早く駐車した場所に戻り着いた。
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