谷川岳(敗退)
- GPS
- --:--
- 距離
- 3.6km
- 登り
- 412m
- 下り
- 412m
天候 | 曇り、ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
写真
感想
天神平9:25〜熊穴沢避難小屋10:36/11:00〜1590m地点11:29/11:45〜天神平12:52
天気予報はパッとしないが、ロープウェイの営業休止までにこの日しか都合がつかないので、ダメ元で行ってみることにした。
久し振りの天神平。ロープウェイの出口にビーコンチェッカーが設けられているのに時代を感じる。青空も見えるが、雲は速く流れている。ロープに沿ってトレースをたどるが、雪はグズグズでアイゼンの爪も効きにくい。苦労してゲレンデ上のピークに登り着いた。周囲の山々には湿っぽい雲が掛かり、谷川岳もこの高さより上の本体には雲が巻いている。一旦下り、なだらかな雪稜を歩く。長らく雪山ハイクレベルしかやっていなかったので、初級コースとはいえ積雪期登山らしいことをしているのが楽しく、ブナの疎林の風情が懐かしい。しかし、風はそれなりに吹いており、人の姿もないので、ガスが取れなければ撤退と方針は決まりつつあった。ロープが出ている岩場の下りは、雪が踏み固められてアイゼンが効くので怖さはなかったが、もう薄くなった雪が剥がれ落ちそうなので、岩を踏むべきところはしっかり踏んでいく。谷川側(左)には魅惑的な無木立の斜面が広がるが、既に何本かのクラックが走っている。避難小屋を意識しながら進むと、正面に赤い小屋が見えてきた。2万5千図では尾根筋の少し左にあるように見えるが、ど真ん中にある。
中に入れたので、天候待ちを兼ねてコーヒーを淹れる。出てみると残念ながら状況は変わらず、むしろ顔に水滴を感じるようになっていた。時間からも頂上往復は余裕がなく、経験のためもう少し登って終わりにすることとした。ここから傾斜は増して登りらしくなる。ガスが濃くなるが、トレースははっきりしているので不安はない。露岩のある箇所で打ち止めにする。サングラスを取るとかなり明るいので、頂上は雲を抜けているかもしれない。翌日なら晴天だったろうと思うが仕方ない。若者が追い付いてきたが、やはり引き返すつもりとのことだった。
帰るとなると時間はたっぷりある。下りは景色を楽しむことに心を向けながら、ゆっくり歩く。風が少し収まったか、西黒沢から水音が上がってきて春を感じる。ブナ林の佇まいには切なくスキー心を誘われる。登りで見落としたトラバースの踏み跡に入りかけたが、トレーニング代わりにまたピークに登り返す。結局稜線の雲は取れなかったので心残りもなく、最後はアイゼンを外し、靴底スキーで遊びながら降りた。天神平は濃霧に包まれ、誰もいないゲレンデにリフトがむなしく動いていた。ロープウェイから遠ざかっていく山頂駅を見ながら、来季の再訪を心に期す。
途中引き返しになったが、雪稜歩きは楽しく、土地勘を付けるにも大いに役立つ山行だった。
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