第9回トレニックワールド100mile in 彩の国
- GPS
- 27:39
- 距離
- 153km
- 登り
- 10,816m
- 下り
- 10,812m
コースタイム
- 山行
- 16:06
- 休憩
- 0:53
- 合計
- 16:59
- 山行
- 8:51
- 休憩
- 0:38
- 合計
- 9:29
天候 | 晴れ翌日曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
その他周辺情報 | サンピア梅の湯(参加賞の入浴券で無料) |
写真
感想
彩の国100mile
50代優勝で完走しましたー
2019年40代カワハタで金
2024年50代カワバタケでも金
2018年は100kmの部で金
これで、彩の国3冠達成です!
今年で彩の国は5度目の出場
過酷極まりないコースに優しく美味しいエイド
彩の国のレースを走り終わった直後は
「もう2度と出ない」
と固く心に誓うのに、エントリー時期になると、苦しかった思い出は美化されて、またエントリーしてしまう不思議な魅力が詰まった、極めて中毒性の高い大会です
今年は50歳ルーキーとして100mileの年代別優勝を狙うも、50代の出場メンバーには圧倒的実力者のJR田中選手が出場している
JRさんの名前の由来は、タイムチャート通りに100mileを完走する正確無比な時刻表
こちらは時刻表どころか、エイド食を楽しみにデタラメに走る続ける関西ローカル南海電車
*南海電車さんスミマセン
実力の差は歴然だが、出るからには負けたくない
大峯で痛打し、比叡山でトドメを刺した左足の腫れは引いている
走る前からボロボロの南海電車だが、いざ発車
スタート時の天気は快晴過ぎるほどの快晴
気温は29度まで上がる予報
先週の比叡山で熱中症を味わい、暑熱順化も出来ている(つもり)
サバイバルレースは望むところだ
スタート直後、良いペースの先頭集団について行っていると、背中をポンっと叩かれた
「あなたがカワバタさんですか?LAKEBIWAでも強かったですよね」
振り返るとJRさんだ!
「イイエ、チガイマス、ワタシハかわばたけデス」
とも言えず、
「はい、そうです!ポットキャスト聞いてます!今日はよろしくお願いします!」
と、JRさんが私を認知してくれていたことに舞い上がり、ミーハーをさらけ出してしまう
JRさんは体調を崩されているとのことで、ペースを落とされていたが、後にこれが計
算されつくされたペースだと知ることになる
昨年は前半飛ばし過ぎて失敗したので、今年はかなり抑えていたつもりだが、1周目のタイムが昨年より20分も速い
大会前、考えていた作戦は1つ
今年PB更新するためには、エイド滞在時間を縮めること
彩の国はエイド食がめちゃウマなので、食べる量は減らさず、食べている間に次に何をするか、どうやってエイドスタッフの笑いを取るかを考えるようにした
あと、ニューサンピアでの滞在時間も極限まで削るため、全工程分の食料もすべて背負っていた
しかし、ニューサンピアでのカレーライスは絶対に外せない
お代わりは我慢して2周目に向かうが、一気に食べたせいか突然の睡魔が襲う
「まだお昼やのに何で眠たなるねん!このポンコツ車両!」
今日は快晴、家族連れがハイキングを楽しむ登山道を独りブツブツ言いながら進んで道を譲ってもらう
半分眠りながら進んでいると転倒、流血
眠い眠いと言いながらエイドでは食べまくる
血を流し、ひたすら食べる、そして走る
快晴の爽やかな土曜日
普通のハイキングコースでもがき苦しむオッサン
これぞ彩の国の醍醐味だ
結局、睡魔から解放されることなく2周目を終え、カレーを楽しみにニューサンピアに到着したが、痛恨の売り切れ
もう、ここでやめても良いのではないかと思うほどのダメージだったが、目標を桂木観音の豆乳スープに切り替えて、成城石井の10倍ジンジャーとカフェイン200mg入りのBOSSミルク缶コーヒーを補給(これが睡魔に効いた)して、先を急ぐ
ところでJRさんはどのあたりを走ってるんや
まだ抜かれてないはずやけど、もしかしたらモグモグしてる間に先行されたのかも
眠気覚ましにスマホを取り出し、速報サイトを開くと、10分差で背後に迫られている
マジかー、追いつかれるのも時間の問題やん
今までマイペースで、半分寝ながら淡々と進んできたのに、急に焦り出す
補給も疎かになり、空腹のまま走った結果、胃腸も気持ち悪くなったところで、127k地点のkinocaエイドに到着
とりあえず何か食べたい
あったかいシチューとパンをいただいていると、ついにJRさんに追いつかれた
「追いつかれてしまいました、やはり強いですね」
声を掛けたが、一瞬目を合わせ、軽く頷くと定刻通りと言わんばかりに立ち去って行った
カッコいい
これがアスリートの表情か
ライオンはウサギ一匹仕留めるときも全力を尽くすという
まさに勝負師のような表情を見せつけられ、立ち向かう相手の大きさを感じた
JRさんを越えるには何もかも足りてない自分が、一体どう戦うのか
戦う?違うな、越えるべきは過去の自分
とにかく自己ベストを目指して進むのみ
と、東吾野駅のトイレ(個室)で感慨に浸る
これまで食べ続けたモノが全て出し尽くされたのではないかと思うほどの大きな用を足し、身も心も軽くなって個室を出ると、既に夜は明け、気持ちも晴れやかに、爽やかな朝を迎えた
食べたモノを出し尽くすだけじゃなくて、持てる力は全て出し尽くしてゴールしたい
追う立場になり、食べながら走るリズムも良くなってきた
次の竹寺エイドでJRさんに追いつくが、食べてる間に先行される
でも、焦らない
エイドでは、食べるエネルギーだけじゃなくて応援のエネルギーもチャージしている
エイドスタッフの応援はゼロカロリーなのに、得られるエネルギーは無限大だ
そして、高山不動尊エイド駅に、JRと南海がほぼ同時に到着
もし、勝機があるとすれば高山不動尊からの下りだと考えていた
昨年もこのエイドで覚醒し、ラストPB更新できた良いイメージが残っている
まだJRさんは出ない
エイドワーク勝負だ
楽しみにしていたうどんは諦め、ジェネリックヤクルトとバナナを頬張り、ホットコーシーを耐熱ペットボトルに注ぐ
素早く、丁寧に、一つ一つの動作がスローモーションのように感じる
すると、JRさんから
「カワバタさん強いっすね」
と、声をかけられた
「ひやひや、ほんなことないっふよ」
(いやいや、そんなことないっすよ)
バナナで一杯になった口からは気の利いたことも言えず、klnocaでJRさんが見せたアスリートの表情でキリっと返すことも出来ないまま、モゴモゴしている
「はきに、いきまふ」
(先に、行きます)
どれだけ伝わったのか分からないが、そう言い残しエイドを後にした瞬間、バチっと覚醒のスイッチが入った
アウェイなのにホームのように感じるスタッフの温かい声援
食べ続けた絶品エイド食
東吾野駅のトイレで軽量化した車体
全てのエネルギーを動力に変えて、南海特急ラピートがJR特急よりも先に、最終停車駅ニューサンピアに飛び込みました
色んな出会いをいただいた彩の国
60代優勝の4階級制覇を目指して、また10年後戻ってきます
その時まで走り続けてるかどうかは知らんけど
コメント
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物語があって良いですね〜。すっごい面白かったです!TJARでも素晴らしい物語を作ってくれるのを楽しみにしてますね!
ありがとうございます!
連戦の方が良い結果に繋がるのかもしれません笑
次はTJAR選考会ですが、走力はほぼ関係なく、山力を試されるので苦手な地図読みを頑張ります!
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