フォームを切替えればいくらでも走れるかも?信越五岳110km
- GPS
- 16:36
- 距離
- 112km
- 登り
- 4,483m
- 下り
- 4,270m
コースタイム
- 山行
- 16:27
- 休憩
- 0:09
- 合計
- 16:36
天候 | 高気圧に覆われた快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
素晴らしいコースと景色とエイドステーション |
写真
装備
個人装備 |
感想に記載
|
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感想
信越五岳110kmを走ってきました。
天気は最高、体調最悪でしたが素晴らしい景色とエイドでとても楽しめました。
結果は不完全燃焼ながらも16時間台で完走できてよかったと思います。
初のウルトラトレイルレースでいろいろ収穫があったのでカテゴリ毎にログしておきます。
■天候と気温
高気圧がどっかり乗っかって、快晴で水蒸気も少なく霧もなし、気温は低めで斑尾高原で最高気温21℃、最低気温12℃くらいだったかな?
ただ、喘息天気予報は当日も翌日もレベルマックスの警戒レベル
この予報がバッチリあたることになってしまった。
■装備
◇ザック:
キリアンザック
◇ウェア:
サロモンサンバイザーか曇りならbuff→晴れて日差しがあったからサンバイザー
パタゴニアエアフロー(曇りか雨ならフラッドラッシュも)→気温が低くコースガイダンスで朝の低体温症の話が出たからフラッドラッシュも着た
SKINSアームカバー(使う予定がなかったけどフラッドラッシュと同じ理由で使用)
サロモンカーフガード
S-LABショーツ
サロモングローブ
ソックスDrymax(Lite Trail Run 1/4 Crew)
ウィンブレ(ザックに入れておく予備のため超軽量モンベル)
◇シューズ:バハダ
◇その他:
GARMIN 310XT
薬(喘息、頭痛薬)
タイムテーブル
サバイバルシート
ゼッケンはゴムでゼッケンバンドを作って付けた(背面はザックにピン留)
■補給食、水
ジェル:POWERBAR(バナナ)×5をスポドリで薄めてソフトフラスク500mlに入れた
予備ジェル:3
ドリンク:ソフトフラスク500+予備250(今回この予備が活躍して3回くらい使った)
ベスパ:(5or6つ消費)
塩タブレット
■ドロップバッグ
(着替えたもの)
◇ヘッドバンド:
inov-8
◇上:
フラッドラッシュNS
PatagoniaキャプLW LS(2015)
◇下:
TNFフライウェイトショーツ
フラッドラッシュスキンメッシュボクサーパンツ
◇ザックの中に入れたもの
ウィンブレ(Patagoniaフーディニ)
ウィンドパンツ(軽量なモンベル)
防寒インサレーション(TNFホワイトランニング)
ヘッドライト:ヘッドウォーズ(替えの電池3本)、ティカ(腰に装着用)
交換用ソフトフラスク(ジェル5)
◇その他:
アミノバイタルSuperSports 5Aで補給
着替え用のタオル(男子の更衣室はたぶんないためタオルが必要)
◇ドロップバックに戻したもの
レインウェア上下
ロングスパッツ
履き替え様のバハダ、Drymax
■レース展開(結果)
スタートから喘息がひどく喘鳴が鳴る始末。
吸い込める空気は平常時の半分以下の感覚。喘息じゃない人がこの状態になったら救急車呼んじゃうかも。
この状態で走れば当然苦しくて心拍数は計画とはかけ離れて170に達してしまう。
160以上の心拍数で走らざるを得なくなり、この時点でタイムを気にすることはやめて完走することだけを目標に切り替えてなんとか進み続けた。
運動性喘息は30分くらいすると改善することが多いから抑えめに走りながら少し後退し130位くらいの位置にキープ。
信越というかウルトラは、スタート後に突っ込まず心拍数を抑えないと足が終わってしまう。にもかかわらず今回は160以上の心拍数で進むことになってしまった。
結局1時間半ほど空気半分の状態が続き、その後徐々に良くなった。
この後もジェルを補給する度に苦しくなって咳込み続けた。
ランニングを始めて4年も経って今回ジェルが喘息を引き起こしていることに気づいた。
なんで今まで気づかなかったのかというと飲んだものが気管に入るから咳き込むと思い込んでたから。
次回からは自家製の補給ジェルに切り替えよう。
喘息が良くなったと思ったら第二の試練がやってきて、今度は腹を下してエイドの度にトイレに駆け込むことに・・・
この原因はたぶんエイドクエン酸飲料のせい。
これも途中で気づいてエイドで水を選択するようになったらレース後半は良くなった。
そんなこんなで体調は最悪だったけど天気は最高で景色と下りパートは気持ち良くごきげんに走れた。
途中からペースを落としたから足も完全に終わることなく最後の1.8kmはキロ4分で飛ばすことができて気持ち良くゴールできた。
結果は16時間の中盤で順位は100番台。
体調最悪の割にはうまくまとめられたと思う。
いろいろあったレースだったけど4年もトレランやってるとレース中のトラブルへの対応力は高まるなと思った。
■防寒対策
何かと虚弱なランナーで低体温症になりやすいという弱点も持っている。
ハセツネは3年連続ゴール後に低体温症になりかけて駐車場の車までもたどり着けずに救急車来て〜と何度も思ったことがあるくらい。
実は今回最大のリスクは気温が低い予想の夜に低体温症になってリタイアすることだった。
対策として、汗冷えしないことと冷える前に暖かい恰好をすることだと考えてウェアの素材やウェアリングに神経を使った。
その結果選択したのが前述した装備でこれが非常に優秀で、快適なレースにしてくれた。
体温調節はキャプLSの袖の上げ下げと途中から来たフーディニの袖の上げ下げで適温をキープできたし速乾性が高くて汗で濡れてもすぐに乾いて暖かかった。
メリノウールのウェアが流行っているが、フラッドラッシュ+キャプLS+フーディニの組合せは速乾性という面で最高レベルの性能を発揮すると思う。
雨のシチュエーションの場合はメリノの選択肢もあるが乾かして冷やさないというシチュエーションではこの組み合わせがとても気に入った。
パンツもフラッドラッシュのドライレイヤーとフライウェイトの撥水性で終始乾いて暖かい状態をキープしてくれた。
■フォーム
腸脛靭帯炎の対策のためにフォーム改善をして良くなったが、今回急な斜度の下りで腸脛靭帯炎が出てしまった。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-571724.html
すぐに対応して途中から痛みは消えたが前回完成に近いと思った腸脛靭帯炎対策も急な坂だけは適応できてなかった。
対応した内容はつま先を外に開いてハの字にすること。
ここで注意するのは踵を上げるときにお尻のほうにしっかり向けること。
こうしないとオーバープロネーションになってしまうと思う。
そして今回のレースの収穫としてレース中にフォームを切替えると疲労した足が走りながら回復するということ。
具体的に言うと私の基本的なフォームは上半身と骨盤を前傾させて真下着地するフォアフット気味のピッチフォーム。
これはこれでとても走りやすいんだけどロングトレイルの緩い上り坂で長い時間パワーウォークをしていると腸腰筋が痛くなってくる。
腸腰筋が痛くなるとフラットな部分が来ても斜度が緩くなっても走り出すことが困難になる。
ここで足を前に振り出して若干後ろ荷重にしてストライド走法気味にすると腸脛靭帯の痛みが消えて足が回復する。
腕ふりの斜めに振っている形から横向きに振るフォームに変えると走りやすい。
走りながら足が回復すると110kmどころか100マイルでも200kmでも走れる気がするし、たぶん走れる。
最後の1.8kmをキロ4分ジャストくらいのペースで走れたのもこのおかげ。
これからはフォーム切り替えで足を回復するようにしたい。
実は今までもフルマラソンの時に途中でフォームを切替えて回復させていたから今回はウルトラトレイルでも有効なことが確認できた。
自分の基本となるフォームを追求したうえでいろいろなフォームを無理なくこなせるようになることも技の一つなのではないかと思った。
コメント
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喘息を患いながらの信越五岳、大変お疲れ様でした。私も以前喘息持ちだったので希に調子を崩しますが、私だったらきっと諦めて走るのを止めてしまいます。
対応力と精神力素晴らしく感じます。
フォーム矯正の件、大変参考になり興味深いです。痛みなどに応じたフォーム変更があることは知っていましたが実践されてるのは素晴らしですね、身につければ凄い武器になるし、安心できますよね。私も故障する頻度が高いので、色々参考にさせてもらいます。
コメントありがとうございます。
喘息は本当にやっかいですよね。
でも、その喘息を克服したくて始めたランニングなのでうまく付き合って行きたいと思います。
フォームの件は疲労がたまってきたら別の筋肉を使って疲れた筋肉を休ませられるのでとても有効です。
私はこれに加えて登りと下り、斜度の違いで腕振りの垂直方向の重心位置を変えたり、足をクロスにしたりパラレルにしたりしてフォームを微妙に変えながら走っています。
なかなか効果的ですよ。
お試しください!
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