(過去)奥多摩で死に掛けたときの話
- GPS
- 05:28
- 距離
- 15.0km
- 登り
- 1,192m
- 下り
- 1,184m
コースタイム
- 山行
- 5:01
- 休憩
- 0:28
- 合計
- 5:29
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:笹平よりバス |
コース状況/ 危険箇所等 |
小ピークが続き、林道や作業道などがあるのでうっかりすると変な道に入ります。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
ザックカバー
保険証
携帯
|
---|---|
備考 | 登録した登山ルートは最登頂して制覇したときのものです |
感想
過去ログキャンペーンということで昔の話を一つ。
私が皆さんに提供できるのは何だろうなと考えた所、やはり一度死にかけた話だろうと思いました。
ヤマレコを見る人たちは以下のようなバカなことはしないと思いますが、どのようなパターンがあるかだけ知ってもらうだけでもありだと思うので再掲。
さて、私が登山を始めたきっかけは蛇の目温泉です。
奥多摩の秘湯には行きたいけど、片道3時間以上かかるから何か他にないかな?とネットで調べていたところ某HPで下山後に温泉に入っている方がいました。
その方の登山ルートは今でもよく利用する「郷原〜槇寄山〜数馬」のルート。
距離は6km、標高差600m、標準タイム3時間。
今考えるときわめて初心者向けのコースです。
これが楽しかったので帰りのバスでもらった簡易路線図を見てみると、駅から近くの登山口からのコースで下山口近くに温泉があるところがあるじゃぁないですか、これはよいと思って決めたのがこのルートです。
標高差こそ600m程度と前回同様ですが、距離は15km、標準タイム7時間。
さらに厳しい小ピークも多いので体感はそれ以上。
登山本なんかにはきちんと健脚向けとの記載があり、ネットのログを見ても楽しかったという感想がない・・・。
とてもじゃないですが登山2回目の人間が行くコースじゃないです。
当日は6月の好天の中、スニーカーにチノパンという格好、500mlのペットボトル一本に地図も持たず登山を開始・・・とんでもないことしてますね。
刈寄山までは順調でしたが、ここからが本番。
刈寄山〜市道山小ピークが続き、体力が削られます。
巻き道もありますが、何せまともな知識がないので「なにそれおいしいの?」状態。よくわからないけど、とりあえず目標の山名が書いているルート行けばたどり着くでしょと直登コース選択で体力をごっそり持っていかれる。
さらに連続小ピークが続くのでここら辺から色々と怪しくなる。
まずは「水」。
なにせ真夏の低山、持ってきたペットボトルは底をつく。
ついで「服」。
汗でべちゃべちゃであるが、替え自体が温泉用しかない上に、汗がリュックサックに染み込み中までべちゃべちゃ。
そして「人」。
そこまで人気のある山ではない上に、真夏の奥多摩なので人がいない。
よって誰かに助けを求める事すらできない。
最後は「体」。
もはや動かすのが精いっぱいになってきた。
市道山まででどうにか到着しましたが、そこからも問題の連続。
まず、200m近く一気に下った先が分岐っぽくなってます。
よく見ると左手側に登山道の証であるビニールテープが巻かれているのですが、こちらは狭く、正面の道が広く木々に持ち主の目印マークが書かれているので勘違いして直進。
ここも知識のなさで墓穴を掘っています。
道がどんどん狭くなり、最後は崖になったのでこの道は間違いだと気づきどうにか引き返すことができました。
なお、写真にもある通り今(2017再訪当時)は手作りの看板があります。
どうにか分岐まで戻り臼杵山の方に進みましたが、この時点で体力がほぼ「0」。
しばらく進んでも一向に臼杵山が見えなかったためさすがにまずいと思い、残っていたわずかなお茶を飲み干し市道山まで戻ることに。
ちなみにこのルート、市道山まででほぼ半分。
仮に臼杵山まで進んでいたら途中でお陀仏していたと思います。
さて、市道山の頂上付近には笹平に続く下山口があるのですがここで問題になるのは前述の200mの下り、下ったからには登らないといけません。
さらに直下の急坂のためもはや這って進んでいるような状態。
最終的に足に動かなくなり、さらに意識もくらりときました。
おそらく脱水症状でしょう。
ケータイの電波もないので助けも呼べず、体も動かず、近くにあった木を枕に横になり30分くらい寝てたと思います。
一休みしたからか、幸いどうにか足も動かせるようになりどうにかこうにか笹平の分岐へ。
ここを目指したのは「笹平 60分」という標識があったから。
今想像すると笹平が下山口でなかったらやっぱりお陀仏でしたね。
運がいい。
そこからは半分転げるような形で下まで降りましたが、この間も出会った人はゼロ。
下山口は小坂志川(と謎の宗教施設)があり、速攻で川に降り立ち水をがぶ飲みしました。
水分不足という素人丸出しの体験ですが、縦走やトレランの方などはあり得ない話ではないと思います。
何らかの参考になれば幸いです。
ちなみにヤバイと思ったことはもう一度あり、大菩薩嶺に登った時。
真夏で大菩薩峠登山口から1000m以上登って汗だくになった時に、天気が急変して気温が急下降。
一気に体温持っていかれた時です。
長く登山をしているとある程度、ヤバイと思う経験があると思いますが、皆さんも登山は気をつけて楽しみましょう。
私は移動手段を持っていないのでとりあえずしばらくは登山含めて自粛中。
皆さんも楽しみは先に取っておきましょう。
コメント
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初めまして。
私も水不足でエスケープした経験があります。
誰もが経験したことがあるんじゃないでしょうか…。
私もやはり6月、それ以来多めに担ぐようにしてます。
低体温症は本当にヤバいですね、春山の雨に祟られ歯の根が合わなくなりました。
急いで幕営して着替えて。
自粛中はこういう事例を冷静に振り返るいい機会かもしれませんね。
また山歩けるようになったら安全登山心がけたいと思います。
tomhig さん。
コメントありがとうございました。
登山は予習復習も大事ですけど、やっぱり一番は実践における経験が大事だと思います。
私も戸倉三山以降は水だけは切らさないレベルで持っていくようになり、大菩薩嶺以降は最低1セットは着替えを真空詰して持ち歩くようにしています。
おっしゃる通り、過去の体験を振り返りつつ今後の予定に思いをはせていきたいですね。
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