北岳、小太郎山、池山吊尾根
- GPS
- 29:52
- 距離
- 27.3km
- 登り
- 2,858m
- 下り
- 2,862m
コースタイム
- 山行
- 6:09
- 休憩
- 1:41
- 合計
- 7:50
- 山行
- 5:56
- 休憩
- 0:49
- 合計
- 6:45
6:02広河原-6:16広河原山荘-7:56二俣-10:07北岳肩の小屋-(休憩・テント設営)-10:56テント場発-12:12小太郎山山頂-13:52テント場
10月4日(日)
5:07テント場-5:37北岳山頂-6:23八本歯のコル-7:24ボーコン沢の頭-8:56池山御池小屋-10:28歩き沢橋バス停-11:49広河原
天候 | 10月3日(土):快晴、稜線以下はほぼ無風、稜線は終日弱風・強風 10月4日(日):快晴、早朝は弱風、以後微風 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
・芦安から広河原まではタクシー利用。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・北岳の主脈登山道:登山者多く登山道の整備も良い。肩の小屋のテント場はドコモ携帯利用可能。 ・小太郎尾根:登山道は必要最低限整備されているが、所々踏み跡が薄かったりしてコースをロストし易い。マーキングも必要最低限なので良く見ないと探せないところもあった。登山者は少なく、この日見掛けたのは自分以外に2名のみ。 ・八本歯のコル-ボーコン沢の頭-池山御池小屋-歩き沢橋:八本歯のコルまでは登山者は多いがそれ以降は大変少なく、この日は誰も見掛けなかった。八本歯の頭付近は露岩を登下降するのでストックはしまったほうが良い。ボーコン沢の頭までは稜線歩きだが、ハイマツ帯を歩くので時折登山道を見失うこともあった。マーキングが丁寧にされているのでそれを忠実に追うとよい。ボーコン沢の頭を過ぎると樹林帯に入り以降登山口である歩き沢のバス停までほぼ視界は得られない。樹林帯は倒木が多く、跨いだりくぐったりが多い。 |
写真
感想
北岳周辺で歩いたことのなかった登山道を1泊テント泊で歩いてきた。天候は晴れだったものの、稜線にいる間は始終強い西風に悩まされ続けた。
1日目。4時過ぎのまだ暗い芦安駐車場に到着。シルバーウィークと体育の日の連休の間なれども好天予報の週末なので既に多くの人が準備を始めていた。パッキングを済ませてタクシーの列に加わるが既に50人くらい並んでおりバスか?とも思ったが何とか乗れて寝たり起きたりしながら広河原到着。例によってここは大混雑なのでさっさと吊り橋を渡って広河原山荘前で準備。ここならトイレもスペースもいつも空いている。6時15分ころ行動開始。今シーズン3回目の広河原からの歩きなのでさすがにもう書くこともない。盛夏のシーズンに比べれば人も少ないので遅い人のペースに付き合わされることもなく二俣到着。ここで誤って白根御池小屋方面に少し下ってしまい5分ほど時間をロス。気を取り直して右俣コースの急登に取り掛かる。ここは何度か下りで利用の経験はあるものの登りは初めてでしかも風がなかったので汗が顔から滲むように。10月とは言え、晴れて急登区間に当たると暑くてたまらない。ようやく稜線に上がるものの、今度は強風が吹いている。天気予報サイトの情報どおりだった。風は西から吹き付けていて時折大の大人が煽られるほど強くなるときもある。これはテント張れるか?と心配になりながらも肩の小屋に到着、テントの受付を済ませてテント場に向かう。時間的に早かったためか、まだひと張りもテントがなく場所は選び放題だった。テント場は小屋から一段下がったところにあるがここは西からの強い風が届かなくてテントでも問題なさそうだった。整地が良くされているところに張って栄養補給をし、サブザックに3-4時間の行動に必要なもののみ詰めて再度行動開始。尾根に上がると相変わらずの強風が呆れるほどに吹いていた。小屋から少し戻って小太郎尾根の分岐に出会す。以前から歩いてみたかった尾根だがようやく機会を得ることができた。がしかし非常に強い風であり、小太郎山までほぼ樹林帯はないので吹きさらしになる。分岐を過ぎてからもずっと強風なので岩がちな登山道を歩くときには煽られて落ちないよう緊張を強いられた。小太郎山方向は北岳から行くと一旦下ってから最後に登って到達するが、所々のアップダウンは不可避。登山道は必要十分に整備されているものの、時折見失うときもあるのでペースはあまり上がらない。尾根の最低鞍部は樹林帯に入りここだけは風をしのぐことができたがそれ以外はずっと強風に吹かれ、ヘロヘロになりながらも小太郎山に到着。山頂からは北岳はもちろん、鳳凰三山、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳等々南アの山々が一望でき、富士山も見られた。風がなかったら長居して昼寝でもしたかったが、帰りも強風に吹かれることを考えるとのんびりする気も起きず、おにぎりを1個食べただけで帰路につく。往きは左側からの強風だったが帰りは反対側になる。行動時間も長くなってきたので時折ふらつくと風に煽られて倒れそうになることも。また、帰りは気が抜けたのかルートは何度か見失ってしまい、根性でガレ場を登ることもあった。とにかく風が強いのが大変な尾根歩きを経験し、出発から3時間かけてテント場に帰還。午前中はほとんどなかったテントも14時前になるとさすがに増えていて週末らしくなってきた。小太郎尾根を往復している間にテントが飛ばされやしないか心配だったが、杞憂だった。日がテント場に当たっている間はポカポカと暖かく快適だったが、日が傾き沈むと途端に寒くなってきた。10月の標高3000メートルを超えるテント場である、寒くならないほうがどうかしてると思い、防寒具を色々持ってきた。結果は、寝付くくらいまでは余裕で寒さを凌げたが、日付が変わる頃からはしんしんと寒さが染みてくるようで、寝ていて何度も目が覚めた。翌朝3時30分にテントに付けておいた温度計を見ると0℃を少し越えたくらいで、どうりで寒いはずだと納得。
10月4日(日)
あまりにも寒いし風も強いので八本歯のコルから下山することも考慮に入れつつテントの外に出ると意外に寒くない。一晩で寒さに慣れたのかもしれないが、とにかくテントを撤収しないと先に進めない。テントはフライシートは結露がなく、テントの底とグランドシートが濡れていた以外は乾燥していてこれからの行動にとってはありがたかった。5時過ぎにテント場を出発。テント場からは富士山と日の出が見られるのでここに止まっても良かったが先が長いので進むことに。昨日に続いて西からの強風は吹いていた。時折止まって写真を撮ろうにも体が揺らされてぶれてまともに写真を撮れない時もあった。出発から30分で北岳山頂に到着。今シーズン3回目、トータルで7回目だが日の出の時間帯は初めて。強風を予測したが案外に弱くしばらく滞在したい気持ちになったが、この先は未踏区間なので写真撮影と水飲みだけで出発。ここから八本歯のコルまでは急な下りの区間。木製のハシゴもあり気が抜けないが無事に到着。八本歯の頭に向けて登り始める。いきなりの急登であり岩場なのでストックが邪魔に感じる。しばらく進むが岩場の登下降が続く。これはストックを使ってる場合ではないと思いザックにしまうものの、この時点で難所は終わっていたようで、しまうタイミングが遅かったようだった。岩稜帯を抜けるとお待ちかねの稜線歩き。八本歯付近までは相変わらずの強風だったがこの辺りまでくると風が止んだのかあるいは風が吹かないところなのか、とにかく風が止んだようだった。ここまでゴアのカッパを上下着込んで歩いていたがさすがに暑いので上下脱いでザックに入れる。ボーコン沢の頭付近までは稜線歩きだが、思った以上にハイマツを漕いだりハイマツの木の根が張り出していたりしてペースは上がらない。ルートはマーキングがあるので見失わない限りロストもしないが、踏み跡が薄いところもあり迷いそうになることもあった。ボーコン沢の頭は広く台地状になっていて、どう見てもテントを張った後と思われる平坦な土地もいくつか見受けられた。ここで小休止して下りに備える。ボーコン沢の頭を過ぎるとすぐに樹林帯に入り、今までの快適な稜線歩きからは離れる。樹林帯のルートもマーキングはされているのだが、ルートが不明瞭な箇所も多く、廃道か?と思われるようなところも多く見られた。マーキングがなかったらかなり不安になりそうな登山道である。今年はこのような感じの登山道ばかり歩いている気がする。ボーコン沢の頭から1.5時間ほどで池山御池小屋に到着。登山地図のコースタイムよりも大分早く歩くことができた。小屋は池のほとりに建っていてロケーションは悪くなさそうだったが、小屋内にガス缶などが廃棄してあり見ていて気分の良いものではなかった。小屋の中では休憩せず外で休んで先を急ぐ。小屋までも急坂の下りは間々あったが、この先の1600メートル付近は本当にかなり急で、下りも登りも歩きたくないようなところが連続していた。が、このくらいの標高になると川を流れる水の音が聞こえるようになり、地図で確認すると沢を渡ることはないので、水音は野呂川の川音だと推定できた。急坂を転げ落ちることなく無事にバス停に到着。バスは事前の調べて1日数本で自分が使うような時間にはないことが予め分かっていたので路上で小休止した後は橋を渡って広河原方面へ歩く。これも事前に分かっていたことだが、歩き沢橋から広河原方向はずっと登りで300メートル弱の標高差がある。距離は地図で見る限り5km強くらい。歩き始めてすぐに「広河原まで4.8km」の標識があらわれたので、自分の事前の調べは大体当たっていたが、思った以上にアスファルト道路の勾配がきつい。歩き初めは良いペースで歩けたが、途中からはしんどくなってかなりノロノロのペースに。時間の昼前で日差しが強く暑さを感じるほどに。バス停を出て1時間以上かけてようやく広河原のバス停に到着。この区間はバスの時間に合えば間違いなくバスのほうが良かったと思う。広河原のバス停ではタクシーが人待ちをしていて、自分が到着後10分も経たないうちに出発できた。
強風がなければ最高の1泊山行だったが、北岳はなかなか快適な山行を用意してくれない。
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