赤城山(黒檜山)


- GPS
- 03:15
- 距離
- 5.2km
- 登り
- 481m
- 下り
- 482m
コースタイム
- 山行
- 2:57
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 3:17
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
よく踏まれた登山道 |
その他周辺情報 | 富士見温泉 |
写真
感想
この土曜日、kinuasaは実家関係の用事で東京へ行くという。ならばasakinuも一緒に東京に行って、二人して娘の家に泊まり、翌日曜日に登れそうな山に登って神戸に帰ってくることになった。東京から日帰りができる山でも、下山後そのまま神戸に帰ってくるとなると、候補地は意外に限られてしまう。それに天気次第では登れなくなる山もある。先週は久住山に飛行機とレンタカーを使ってアプローチしたのだったが、起点が東京、しかも日曜日なので、レンタカーという選択肢はない。二人とも東京生まれで長年暮らしてきたから、休日に車で出掛けるリスクは百も承知している。行きも帰りも渋滞地獄になること間違いなしである。子どもが小さい時には十分早起きしても準備に手間取って出発が遅れ、目的地到着が午後遅い時間になるのがざらだった。ある時など、夕刻になってやっと東京を抜け出ることができたのだった・・・ということで、電車とバスによるアプローチが前提となる。asakinuは、東京在住時は百名山など全く関心がなかったので、結構未踏の場所が残っている。どうせなら、その一座に登っておこうか、となり、前期の条件をクリアすると思われる筑波山と赤城山が候補として挙がったのだった。雨でも降ったら筑波山という線もありだが、当然の選択として赤城山が第一候補となる。
赤城山。東京圏の人なら大抵一度は行っているだろう。山頂には大沼(おの)という火山湖があってその周りにはいくつもの観光施設があり、立派な車道が通じている。asakinuは中3の3月にゼフィルス(雄の翅が金属光沢をもって光るシジミチョウ類)の卵を採りに行ったのが最初だった。足元には雪が積もっており、ミズナラの木に登って枝先のまだ堅い葉芽の付け根に産まれた卵を探した。2回目は20台の半ば、若手の会合があって大沼の畔の宿に泊まった。この時は大沼でボートにも乗ったなあ。だが、登山記録に残すには山頂に行かないとダメである。赤城山の山頂って、いったいどこなの、と思うが、どうやら外輪山の最高峰である黒檜山という設定になっているらしい。そこで今回の目標は黒檜山となる。
朝6時前に娘の家からタクシーで中央線の駅まで行き、東京駅で北陸新幹線のはくたか自由席に乗り込む。昔はながーい、長ーい、高崎線でやっと着いた高崎に、今は簡単に達する。前橋へは両毛線でのんびりと。駅北口の6番バス乗り場に行くと、4人ほどが待っているだけだ。今日は気圧配置がかわったせいでガンガン(赤城降ろしの)からっかせが吹き、一気に寒くなった。8時半前の赤城山ビジターセンター行バスまでまだ時間があるので、エキナカのベンチで過ごすことにした。そして乗り場に戻ってくると、あっという間に長蛇の列ができている。座席はいっぱいになり、1時間数十分、立っていないとならない状況である。asakinuはやっとそこで思い出した。15分後に急行バスがあることを!それを逃すと2時間以上、後便はないが、急行バスで座っていこう!そうして我々が目論見通り座れたその急行バスも、立ち乗りで満杯となった。とかくこの種の急ごしらえ計画でasakinuによくあるのが、詰めのあまさ。てっきり黒檜山登山口までバスは行くと思い込んでいたが、その手前の赤城山広場で降車の必要があったのである。運転手が親切に教えてくれて、難を逃れる。
登山口まで予定外の歩行区間が増えたので、想定していた13時40分のバスに乗れなくなるという不安が頭をよぎる。それを逃すと16時過ぎまでバスがないからだ。が、思ったより早く登山口に達した。風が冷たく吹き付ける。登山口を示す看板の場所を見上げると、大きな石が累積した中を登山道が上に向かっている。濡れた石は滑りやすく、膝に負担がかかる。ちょい上ると小尾根に乗り、眼下に大沼の素晴らしい眺めが広がる。ここから先、間断的に大沼がのぞまれ、急登のコースながらこれに励まされて登る。ミズナラの葉はかなり散っているが、他の広葉樹の紅葉はまだ始まったばかりだ。視界には常に登山者の姿がある。東京からアクセスのいい百名山であれば、賑わうのも無理はない。久々の本州東部の森林の潤いが、なんだかとても懐かしく感じる。時間の不安もあって順調に行程をこなす。右手の大沼はぐっと下方に見えるようになり、さらにその先に小沼(この)も見えてきた。小沼の先には富士山が拝めるというが、あいにく今日は霞んで見えないのであった。この辺りから傾斜が緩み、そして主稜線に乗りあげて、駒ヶ岳ルートと合流する。ここからわずかに左手に進んだところが三角点のある黒檜山山頂であった。たくさんの登山者に三角点も居場所を失いそうな勢いなのであった。我々はさらに少々先まで進んで、「展望地」に達する。確かに眺めのいい場所で、中部山岳、関越の山々も見渡せる。
時間が心配な我々は一瞬の休憩後、下山を開始する。途中、延々と続くグループ登山(ツアーらしい)の登りを何度となくかわしつつ、登山口に降り立って、ようやく帰路のバスに間に合う確信を得る。このバス結構混んでおり、始発のビジターセンターから赤城山広場に着いた時にはわずか2隻しか空いていなかったが、先頭の我々はきわどくこの2席をゲットしたのだった。
この後も時間との闘いは続いた。奇跡的に当初の目論見通りに乗り継ぎに成功した我々は、20時過ぎには神戸の自宅に帰り着いたのだった。天気にも恵まれ、久々の関東の山の空気を吸って、リフレッシュした二人であった。
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