巻機山
- GPS
- 07:35
- 距離
- 16.3km
- 登り
- 1,742m
- 下り
- 1,742m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2024年12月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
国道291号を清水へ向かう道すがらもなかなか積雪が増えず、大丈夫かなと思わされるが、いつもの車止めのあたりで積雪50cmくらい。多くはないがなんとかなるだろうと4時過ぎに歩き始める。前日のトレースあり、1名か。
よく晴れて月明かりが雪面を照らして林内も明るい。井戸の壁のヤブも露わではあるが埋まってきており、左寄りに進めば登りに関しては難儀しない。晴れているので夜明けの景色が期待できるが、それにはまず樹林帯を越えなければならない。時間短縮のためトレースを辿って7合目あたりに出た頃にだいぶ明るくなってきて谷川や苗場方面の空が淡く色付き出す。その辺りで樹林帯を越えて展望が出てくるとともに風が抜けるようになるためかトレースも埋まる。
仙ノ倉あたりから朝日に染まり始めるものの、遠く離れているので今ひとつ物足りない。巻機の冬山で朝景色を楽しもうと思ったら、8合目を過ぎなければ日が入らないのでともかく登るしかない。雪はよく付いており硬くもなく歩きやすい。上越国境稜線の東側が見え始めると日はすでに昇りこちらの斜面を照らしている。やはり少し遅かったが仕方ない。
昨冬はしっかりとした冬らしい気象が続かなかったためか山の冬景色もあまり締まらない印象だったが、今季は出だしから冬が頑張っているおかげかきりっと締まった風景になっておりしみじみ嬉しくなる。巻機山の樹氷も成長中。この冬は期待できるだろうか。
牛ヶ岳から裏巻機方面を眺め、少し戻ってブサノ裏沢へ滑り込む。パックされた雪は滑りの気持ち良さはなかったが、それ以上にこの景色の中にいられることの気分の良さの方がはるかに大きい。
山頂へ登り返して米子沢へ向かってもう1本。米子沢の源頭は風が入らないのかいつも暑いくらいに感じる。ニセ巻に登り返す頃には他の山スキーヤーや登山者も見え始める。重く硬めの雪をこなしつついつもの景色を楽しみながら5合目あたりまで。途中でラッセル仲間に行きあってしばしお話し。井戸の壁もヤブの薄めのところを縫って慎重に下る。概ね苦労少なく下山。
この時期としては結構雪が多くていい具合だなと感じられたが、それはここ数年の極端な雪の少なさを比較対象とした相対的な感覚であって、もう少し前の頃と比べたらやはり多いとは言えない。気象情報で使われる平年並みの平年値とは、過去30年間の平均値であり、その数値は10年ごとに更新されている。積雪の平年値も時間とともに少なくなるならば、昨今の極端に少雪と感じるような冬も平年並みと言われるようになっていくのだろう。同様に雪山を活動の場とする人たちの感覚も今で言う少雪が通常と感じられるようになり、ヤブ漕ぎ山スキーが当然のものとなっていくのだろうか。自然が移り変わっていく中で山好きな人たちがどう対応するようになるのか、そういうのを見続けるのも面白いかもしれない。(でも一昔前の雪が豊富な頃に山スキーをしていた世代がとても羨ましい)
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