熊野三山（新宮那智本宮-湯の峰温泉）

2025年03月06日(木) ～ 2025年03月09日(日)

• GPS: 22:58
• 距離: 49.4km
• 登り: 2,668m
• 下り: 2,587m

コースタイム

1日目

• 山行: 6:45
• 休憩: 0:45
• 合計: 7:30

距離 17.7km 登り 538m 下り 301m

8:02 三輪崎駅
8:20 宝蔵寺
9:22 佐野王子跡
9:39 宇久井駅
9:57 10:07 小狗子峠入口
10:11 10:12 小狗子峠
10:31 大狗子峠
11:06 11:07 浜の宮王子
11:11 11:19 補陀洛山寺
11:20 11:22 浜の宮王子
11:24 補陀洛山寺
12:15 那智温泉
12:42 12:44 尼将軍供養塔
13:09 13:10 市野々王子
13:39 大門坂入口
14:20 那智山バス停
14:31 14:36 青岸渡寺
14:36 14:43 熊野那智大社
14:50 14:56 青岸渡寺
15:23 15:25 飛瀧神社
15:32 宿泊地

2日目

• 山行: 7:04
• 休憩: 0:48
• 合計: 7:52

距離 15.5km 登り 1,056m 下り 1,258m

7:15 那智山バス停
7:29 熊野那智大社
7:30 青岸渡寺
7:42 7:49 三丁の分岐
8:09 那智高原公園
8:49 登立茶屋跡
9:43 9:52 舟見茶屋跡
10:17 色川辻
11:14 11:45 地蔵茶屋跡
12:03 石倉峠
12:40 越前峠
13:49 楠の久保旅籠跡
14:20 円座石
14:50 大雲取越登山口(小口)
15:02 15:03 小口バス停
15:07 小口自然の家

3日目

• 山行: 7:18
• 休憩: 0:42
• 合計: 8:00

距離 16.2km 登り 1,074m 下り 1,028m

6:56 小口自然の家
7:20 7:26 小和瀬の渡し場跡
8:06 8:07 椎の木茶屋跡
8:55 桜茶屋跡
9:13 桜峠
9:42 9:46 石堂茶屋跡
9:59 10:00 小雲取山
10:10 10:12 林道出合
10:25 10:26 百間ぐら
10:53 10:54 万歳道分岐
11:17 11:18 松畑茶屋跡
12:14 12:21 小雲取越登山口(請川)
13:23 13:24 熊野本宮大社
13:39 13:40 大日越え入口
14:04 14:09 月見ヶ丘神社
14:25 14:26 鼻欠地蔵
14:44 14:54 湯の峰温泉
14:56 宿泊地

4日目は午前中熊野川下りを予定していましたが、渇水で舟が出ず予約キャンセルとなりました。スタッフには新宮まで送っていただき、おかげさまで新宮観光が充実しました。

天候

概ね晴れ

アクセス

利用交通機関：

電車 バス

新宮駅、三輪崎駅

コース状況／危険箇所等

古道はよく整備されていましたが、大狗子峠から先の国道が狭く車両も多くて怖かった。海沿いで景色が良いのに残念な区間でした。

その他周辺情報

湯の峰温泉は、透明、熱湯で硫黄泉です。狭いけどザ温泉の貫禄十分です。

写真

3/6 8:06

今回は、夜行バスで着いた新宮駅から一駅の三輪崎駅から始めます。

3/6 8:08

まずは、海辺の続き。

3/6 8:13

直ぐに町中へ、庚申様

3/6 8:19

宝蔵寺、寺町

3/6 8:21

古道の幅だろうか

3/6 8:42

佐野王子近く、万葉集にも謡われた三輪崎と佐野。

3/6 8:43

移設された佐野一里塚跡

3/6 9:20

佐野王子跡、佐野川左岸側。ショッピングモールのマックでモーニング。

3/6 9:34

海辺の景色は飽きません。定家さんは興味なさそう。

3/6 10:09

小狗子峠の茶屋跡。峠の茶屋は街道にマスト？お地蔵さまや馬頭観音ではなく

3/6 10:11

峠は切通しになってる。

3/6 10:13

峠を下ると民家越しの海

3/6 10:20

平家の落人伝説。熊野水軍は源氏側だけど、平家は彼らに追い詰められたのだろうか。

3/6 10:22

浜が狭いので線路と道路が近接。線路の先に道も

3/6 10:24

大狗子峠の登り口はトンネルの手前。

3/6 10:24

かろうじて残る旧街道の歩道へ

3/6 10:31

切通しの峠越え

3/6 10:42

景色はいいけど歩道がなくて怖い国道

3/6 11:05

浜の王子跡近くの熊野三所大神社の御門

3/6 11:07

補陀落山寺

3/6 11:07

3/6 11:08

渡海船の複製

3/6 11:22

3/6 11:16

裏の小岡にあるお墓、墓標群。こちらにまとめたらしい。樹幹から海が見える。

3/6 11:17

3/6 12:23

コンビニに寄ってから現道を離れて古道に入る。

3/6 12:41

尼将軍の宝塔が納められた覆屋。以前（10年以上前）は覆い屋も、石段も覚えがない・・ぽつんと宝塔があったような記憶が・・

3/6 12:41

3/6 13:03

市野々王子

3/6 13:03

3/6 13:30

大門坂下の駐車場にあるモニュメント、女子サッカー選手の足型がありました。

3/6 13:39

大門坂方面、左に入る

3/6 13:43

鳥居をくぐって橋を渡って境内・参道へ

3/6 13:49

大門坂の門、夫婦杉

3/6 13:51

多富気王子跡、中世に記録はないらしい。「手向け・たむけ」王子とも

3/6 14:06

いつしか勾配がゆるくなって

3/6 14:12

杉並木の説明、

3/6 14:26

那智大社社殿直下の眺めのいいところにある上皇らの宿舎があった。彼らが休んだりしたところは間違いなく眺めのいい気持のいいところ。お庭も立派。

3/6 14:31

那智大社にはさらに階段あり

3/6 14:37

ご本殿

3/6 14:47

3/6 14:48

お隣の青岸渡寺

3/6 14:55

那智の滝が見えた。

3/6 15:06

花木が植えられた参道、ミツマタ

3/6 15:07

鳥がきてました。

3/6 15:20

本日は飛瀧神社をお参りして終了、バスで大門坂下のゲストハウスへ

3/7 7:16

バスで大門坂の登りをショートカット

3/7 7:20

参道のシャッター絵

3/7 7:25

大雲取越は歌碑・句碑が多く建立、比較的新しい

3/7 7:26

青岸渡寺の参道階段

3/7 7:27

山門の裏側の狛犬、木彫みたいだけどなかなか好き

3/7 7:29

ご本堂に改めてお参り

3/7 7:30

滝も今回の見納め

3/7 7:31

ご本堂と樟

3/7 7:33

ここから登り始め

3/7 7:35

天気がいいので杉林も明るい。花粉も心配だけど

3/7 7:45

妙法山阿弥陀寺への道を分けて登る。

3/7 8:02

那智高原公園、伐採されていて気持ちがいい広場になってる。

3/7 8:50

また杉林の中だけど、ここは石の丁石、500mごとでペースが分かって助かりました。

3/7 9:40

街道からちょっと外れて舟見茶屋跡から、那智の海が望める。

3/7 9:53

3/7 10:07

こんな坂道も

3/7 10:07

明るい道になった。今日はダルも出なそう。

3/7 10:23

お地蔵さまも点々と

3/7 11:14

地蔵茶屋跡、林道が通ってしっかりした現代のお休みどころになってる。

3/7 11:43

お地蔵さまをお祀り

3/7 12:03

大雲取越の最高点、越前峠

3/7 12:42

3/7 13:42

ずっと下る。お地蔵様もたくさん

3/7 14:28

苔むしていてわからないが

3/7 14:27

3/7 14:52

やっと小口に下る。登り口の押印所に人だかり。これから登るんじゃ大変だけど

3/7 14:55

西行さんの和歌、シブくていい。茂吉、文明、節他の歌碑もあったが、よかったのは茂吉さんの一首くらい。「山のうへに滴（したた）る汗はうつつ世に苦しみ生きむわが額（ひたい）より」戦前の作。

3/7 14:57

「雲取や志古（しこ）の山路はさておきて　小口（をぐち）が原のさびしからぬか」西行法師の一首、他にも多く詠まれてます。

3/7 15:00

新橋の向こうが小口自然の家、今日はお世話になります。

3/7 15:03

YHみたいでよかった。外国人が8，9割で日本人は我々のほか一組、始めに英語のアナウンス、次いで日本語。若いカップルから中壮年の団体さんまで、欧米系の人が多い。

3/8 6:53

小口自然の家を出ます。法螺貝で送っていただきました。

3/8 7:00

ちょっと登って

3/8 7:07

庚申様のいる祠

3/8 7:08

お地蔵さまを過ぎて

3/8 7:12

3/8 7:18

小雲取越へ、赤木川を渡って登り口へ

3/8 7:25

中世は赤木川を下って熊野川に出て、志古から万才峠越えして本宮大社へ辿ったらしい。前回踏破済み。

3/8 7:28

民家の脇を抜けてゆく細い路地が古道。近世は山越え。

3/8 7:31

丸木の日本蜜蜂箱、いるのかな

3/8 7:37

集落跡の先にある尾切地蔵さま

3/8 7:46

一段と整備されてる。

3/8 8:46

茶屋跡も結構出てくるし、一休みにちょうどいい感覚。

3/8 8:53

針葉樹ばかりだったので、休憩所付近の広葉樹は目に優しい

3/8 9:09

この辺は木杭の番号標識

3/8 9:11

最高点の桜峠の標識、ちょっと小さい。ここから下りだけど、もうちょっと登りがある。

3/8 9:42

近世は人通りが多かったようだ。

3/8 9:53

3/8 9:53

賽の河原にはお地蔵さまがフィット。こんなに積んだら鬼も壊すの容易でないんでないかい

3/8 10:10

また登りだ

3/8 10:11

ここじゃないけど、もっと上るけど

3/8 10:27

荒沢、水も出てる。

3/8 10:29

3/8 10:29

山また山の百間ぐら

3/8 10:29

遠くは果無山脈か

3/8 10:38

ずっと西側は急こう配で谷に落ち込む。シダが隠す。

3/8 10:53

志古への道を分ける。すれ違う人も外国人がほとんど。

3/8 10:59

お茶屋跡でお弁当を開く

3/8 12:11

請川の集落が見えてきた。本宮までバス待ち、コンビニあり

3/8 13:14

バスで本宮へ、今度は正面からお参り。

3/8 13:17

これもいい経験かも。キョンシー飛びして登ってたけど。

3/8 13:20

御門から

3/8 13:20

大社の御殿へ。

3/8 13:42

湯の峰温泉へ大日越え、こんな急なの

3/8 14:20

3/8 14:20

摩崖仏、風雨にさらされてかなり風化

3/8 14:44

最後の押印、湯の峰王子

3/8 14:44

3/8 14:50

東光寺の裏手を回り

3/8 14:54

ツボ湯

3/9 8:22

いせや旅館に素泊り、熱湯で透明、硫黄温泉でかけ流し、湯ノ花あり。すぐ下の河原が湯気もうもうだし。

3/9 8:28

いろいろご利益ありそうなお寺

3/9 8:29

文字より難しい

3/9 9:12

楽しみにしていた川船は水量不足で欠航、スタッフが謝っていた。彼らのせいじゃないのに

3/9 9:21

2011夏の紀州豪雨で上の高さまで水が来たと。民家の高さまで。びっくりだし、ダムを作りたくなるのもわからないではないが、東日本大震災の年の夏で、会津もやられた年だった。

3/9 9:24

河原に降りてみた。

3/9 9:27

天気も良いし絶好の舟下り日和だけど、確かに渇水だ。

3/9 9:56

かたじけなくもスタッフに速玉大社まで送っていただいたので再度お参り

3/9 9:57

明るくて儲かってそう

3/9 9:58

3/9 10:22

お勧めの和菓子屋さん。確かに、地元のお客でいっぱい

3/9 10:35

浮島、牧野博士が調査したと。熊楠先生と論戦してたぶん買ったのだろう、とか。水源は湧水らしい。河川跡ではないようで、しかも内陸低地

3/9 11:06

市の施設でのんびりし、駅前の食堂でマグロ丼、久々にまともな食事になった。

3/9 12:36

紀伊6号で名古屋へ、今回は4両編成。

3/9 13:10

天気が良くこんなにも美しい

3/9 13:27

又来ることはあるのだろうか。

3/9 13:38

できればカヌーしたい。

撮影機器：

DSC-HX5V SONY

感想

yuna

　京の羅城門跡から熊野本宮、熊野三山まで、熊野御幸記（藤原定家13C 初頭）をなぞって歩きました。延べ20日、3泊4日を5回繰り返しました。この間鈍足の私を常に引っ張り、安宿（失礼）にも音を上げず、道々ご一緒していただいたIさんに深く感謝いたします。
　思えば、京の郊外から淀川川下り、大坂都心から紀伊までの人々の変化、紀伊の寺社仏閣や歴史、特に有田の谷のミカン山は天気も良くてクッキリした思い出になりました。中辺路に入ってからは整備されたルートですが、一日登高千メートルを超えるなどちゃんとした山歩きです。宿泊施設もそれなりに整っており、本宮をはるか望みながら峠を越えたり、三社巡りで海や森を縫って寺社・王子を訪ねたり、定家さんやその他古人が味わった道をしみじみ辿ることができました。ただ一つ残念なのは熊野川の川舟下りがキャンセルになったことで、抜けるような春の日差しの川岸に立つと瀬音とともに船べりに寄せる波音が聞こえるようでした。