記録ID: 7921995
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山滑走
槍・穂高・乗鞍
笠ヶ岳 五ノ沢
2025年03月21日(金) [日帰り]


体力度
5
1泊以上が適当
- GPS
- 15:09
- 距離
- 16.8km
- 登り
- 2,101m
- 下り
- 2,105m
コースタイム
日帰り
- 山行
- 13:34
- 休憩
- 1:35
- 合計
- 15:09
距離 16.8km
登り 2,101m
下り 2,105m
天候 | 夜明けまで晴れ、以降ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
穴毛谷へのアプローチは手前の橋から。五ノ沢は2000m辺りからデブリ |
写真
撮影機器:
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天気予報は風が強いものの晴れ。これは行けると踏み0時半スタート。不安だった堰堤へのアプローチは手前の橋が使えグッと楽に。穴毛谷のデブリも雪に覆われ歩きやすく、これは午前中に帰れちゃうかもな~などと呑気な事を思っていた。
五ノ沢に入り2000mでデブリが出てきたのでシートラ換装。ここからが地獄の始まりだった。雪面は固いだろうと思っていたら膝、深い時は腰まで踏み抜くツボラッセル。斜面が急になってくると直登困難な箇所も出てくる。膝、足、手と全身斜面にへばり付きながら何とか進むも、元々体力があるほうではないのでペースがた落ち、350m上げるのに約4時間も要してしまった。
核心越えて楽になるかと思ったら結構な急斜面が続きスキーに換装出来ない。驚くほどのホワイトで進行方向も斜面の斜度すら分からなくなる。時折ガスが薄まるタイミングで進行方向を確認するが、やっとスキー履ける斜度になった2350m辺りで、これはもう撤退すべき、と自分の理性が提唱してくる。
撤退した方が間違いなく良い、とは分かっていたが、ここまで苦労して来て撤退するのか、次また苦労するぞ、どうせ下りは楽チン1時間だ、などと自分の正常性バイアスが働いてしまい続行を決意。ガスと強風のなか早く・・早く山頂・・と思いながら登り続ける。こういう時の100m、50mは驚くほど長い。
山頂に着いたのは遅れも遅れ1230頃。とっとと準備して下りればいいものを無駄に持ってきたハーネスとガチャ類を装備するのに手間取り、滑り出しは13時過ぎ。視界ホワイト、斜面はガリガリ、ハードクラストの連続でとても楽しめる状況ではなく、ひたすら高度を落とすことに注力する。
無駄に装備したハーネスがずり落ちてきて邪魔だったので、外そうと岩陰に身を寄せ片方の板を外し置いた瞬間、隠れクラックを踏み抜きその弾みで板を流してしまう。こりゃ遭難だ・・と呆然。目線で追うと幸運な事にブレーキが引っ掛かり、30m下方で止まった。山で板を流したのは初めての経験、無事回収出来たがロストしていたら正直どうなっていたか分からない。
板回収後は動揺と視界不良、ハードクラストでターンする気が消え横滑りの連続で落としていく。割とスティープ経験はある方だと思うが今日の五ノ沢ノドはマチガ沢本谷核心よりおっかなかった(実際こちらは落ちたら即露岩にヒットするのでヤバいと思う)
核心も横滑りで越えやっと無事帰れるとホッとするも、雪はクラスト、デブリ、重雪でまったくスキーにならず、疲れで泣きたくなってくる。皮肉な事に穴毛谷下部のメンツルバーンが今日一番楽しくターンできた。
下山予定時刻ギリギリで新穂高センターへ。目指していた笠ヶ岳山頂に立てたのは嬉しいが、15時間行動で疲労困憊、何ともいえない山スキーとなってしまった。
五の沢を滑ったのはスゴい!
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