【深奥作戦】古賀志山(東稜・風雷神社・大日堂・滝・南各コース)【戊32.3*】
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- GPS
- 07:07
- 距離
- 15.6km
- 登り
- 1,564m
- 下り
- 1,551m
コースタイム
- 山行
- 6:06
- 休憩
- 1:02
- 合計
- 7:08
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
駐車場〜林道:歩きやすいなだらかな道 東稜コース:前半、崩落、倒木等で道が分かりにくい。稜線直下、岩場が連続 主稜線:積雪が凍っている。日向ではぬかるむかと思ったが、それほどでもなし。 篭岩からの下山:そもそも道が設定されているのか不明。非常に道がわかりにくい。 風雷神社口からの上り:神社はどこ?非常に道がわかりにくい。 大日堂コース:下降点に案内無し。 滝コース:ガレ場 南コース:直登コースは岩の多い急な傾斜 |
写真
感想
低山と謂えども侮る勿れ。古賀志山は歩くほどに奥深し。
千代萬代に動き無き基定めしその神を仰ぐ本日は、前回すっぽかした栃木県の山を歩く。
古賀志山はルートが豊富な山である(但し、宇都宮市森林公園の古賀志山ハイキングマップには御嶽山までのルートしか示されていない)。その中で地図に載っているルートを一通り歩いて回ることとする。それでも午前中には歩ききれるとみていた。
ところが、二度寝してしまい家を出るのが1時間遅れ、歩き始めたものの便意を催して駐車場に引き返したことでもう1時間ロスする。しかも、最初に歩こうと思っていた北登山道が通行不可となっていて、出鼻を挫かれた感じだ。もう古賀志山を歩くのをやめようかなと思ったが、それでも気を取り直して再び歩き出す。
これは、半日で歩けるような山ではないからじっくり踏みしめて歩けという古賀志山からの暗示であろう。
【東稜コース】
麓の沢部分で道が分かりにくい部分あり。後半は低山にしては大層な岩場上りが続く。展望が開けているので休み休み行けば良い。東稜展望台の手前で、危なっかしい感じで降りてきた男性に昇る様子を窺われている感があったので、鎖を使わずに昇ってみせる。
【主稜線】
古賀志山山頂付近は雪が凍結。東稜ほどのものは無いが、大岩が尾根上を東から西側に伸びている。その岩上の雪は少ないがそれでもやはり注意は必要だ。また、ピーク前後のアップダウンは樹林帯の日影となって雪が残っている所もある。そういう所は大体傾斜が急なので石を落とすと下まで転がっていく。私も急斜面で上りとすれ違った後、1mほど離れた所をこぶし大の石が勢いよく落ちていった。
岩尾根だけあって展望は良い。所を変えて東西南北いずれも見渡すことができ、日光連山、高原山をはじめ東側には筑波山も見ることができる。赤岩山が近づくとパラグライダーがいくつも飛んでいるが、それもそのはずで、赤岩山の山頂下にパラグライダーの発着場があるのだ。
【篭岩からの下山】
古賀志山の大部分は私有地のようだが、果たしてどこからが私有地なのかということは歩いていて全く分からない。そのため、今考えると、ガイド等で○○コースと示してある所や案内板がある所以外は歩かない方が良いのかもしれない。
篭岩の先、まだ道が続いているようだったので、午後にかけて歩くことにしたこともあり、此処まで来たからには西端に下山することとした。岩場の下りにはロープが設置してあり、確かに道は通じているようだ。しかし、その先は植林の樹林帯、一気に道がわかりにくくなる。歩いているうちに、もしかしたら下る尾根が一つずれているのではと不安になり、左手にトラバースしてみたが、かえって道なき道を歩くこととなってしまった。どうも道は大きく外れておらず、トラバースする必要は無かったようだ。右側に戻りながら下り、最後に、今となっては草ぼうぼうの林道跡を捉えて下山。出てみると「危険に付き立入禁止」とある。まあ、道迷いの危険は確かにあった。
【風雷神社コース】
古賀志山山域の西の端には稲荷大明神があり、もしかしたらここが本来の下山点なのではないかと思われたが、社殿の裏から山中に道は続いていないようだ。もし通じていたら下山時に大幅に尾根を外したことになるので、ホッとする。とにかく、西端の「正しい」下山地点は林道のようだ。しかし、風雷神社口へ向かう途中、篭岩および北ノ峯へ通じる旨の標識がある分岐がある。これは、恐らく篭岩と北ノ峯の中間の、案内標識のある下降点に通じていると思われる。このように地図に無い道や分岐が縦横無尽の山では案内標識のある所を確実に降りた方が良いのかもしれない(但し、ここも立ち入り不可とロープが張ってあった)。
立派な風雷神社の鳥居を潜り、再度稜線へ。しかし、どうも道が分かりにくい。春先でこれだから夏場はもっと道が分かりにくくなるだろう。木に巻いてあるビニルテープも西端に下る途中で全くあてにならなかったので、このコースでは無視してガレ場を直登する。結果、無事天狗岩の聳える稜線に達する。分かりにくい道が続き、体力的というよりも精神的に疲れてくる。
【大日堂コース】
「大日堂コース」と『分県ガイド 栃木県の山』には書いてあるが、実際の下降点には他の下降点とは違い何の案内も無い。ここであっているのだろうかと暫く逡巡したが、最初に御嶽山から赤岩山へと分岐に気をつけながら歩く中で、他に大日堂コースと推定し得る分岐も無く、位置的にも合致することから下山を開始する。この道も若干分かりにくい所があるが、遂に大日窟に至り、道も歩きやすくなってホッとする。
【滝コース】
滝コースの起点には不動の滝があるが、そのあたりはクライミングの好適地らしく、何十人ものクライマーが声を掛け合いながらトライをしていた。それを横目に幅広いガレ場を上る。幅が広いだけに道が二手に分かれているような所もあるが、いずれを歩いても稜線に至るであろうから大して気にすることは無い。
【稜線から南登山道】
滝コースから稜線に上り、御嶽山へと向かうが、岩場にかかる梯子を見て、こんなものあったっけ?と思ってしまう。最初に主稜線を歩いた時に昇っているのだが、そんなことも忘れてしまうほど後半部分の山行が濃かったが、よほど疲れているか、或いはその両方だろう。
古賀志山で最後まで快晴の大地を眺めて下山に映る。この南登山道は、最も森林公園寄りでもあるし、一番楽な登山道だろうと思っていたら、急傾斜の岩場下りで本当に最後まで気が抜けない。古賀志山山頂では何の案内も無いが岩場直登コースを下ったのである。岩場が終われば丸太階段コースに合流するので、あとは安心して下案することができた。
【総括】
このように古賀志山は500m程度の低山であるが、その内容は非常に濃い。2時間出発が遅れたとは言え、午前中で一巡できると軽く考えていた自分を恥じ入るばかりだ。他に未踏のコースがあることもあり、今度訪れる際は全山歩き尽くすくらいの覚悟で本山に臨む。
また、体力面だけでなく、頭もフル回転させて歩くべき山であるが、山行に緊張感を持たせるという意味でも、案内標識は特段増やす必要も無いと思う。ただし、私有地だとか、立入禁止区域があれば、明示しておいていただけるとありがたい。
とにかく、また来ます。
〜おしまい〜
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