《三遠南信の山》弓張山地(二川〜坊が峰、嵩山(すせ)に下山)


- GPS
- 07:19
- 距離
- 17.2km
- 登り
- 1,105m
- 下り
- 1,044m
コースタイム
- 山行
- 6:42
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 7:19
でも、どこにいるか考えなくてもわかってしまうGPS機能は、山に行った意味を全く無くしてしまうほどつまらないものに感じました。記録を取るロガーとしては使っても、もう山中では見たくありません。
天候 | 高曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
装備
個人装備 |
地下足袋+脚絆
焚き火セット
ノコギリ
弁当
水筒
軍手
ラテルネ
地図磁石
防寒具
雨具
|
---|---|
共同装備 |
ツエルト
|
感想
三連休、豊橋市内で仕事の呼び出し当番なので、30分で下山できる山域として、弓張山地縦走する。そこまでして山へ行くかと言われそうだけど。ようやく低山でも暑くない季節になって。
朝ごはんを家でガバチョと食べて、自転車で豊橋駅へ。隣の二川行きなら時刻表調べなくてもいくらでもある。
駅前から弓張山地南端を眺め、スタート。今回は国土地理院地形図を用意する暇がなく、初めての試みでヤマレコMAPを使って見た。自分で立てた計画書の地図データーをダウンロードしておくと、山中でもその地図が見られる。これなら地形図カラーコピーいらないじゃん、という試み。
山麓の神社にお参りして尾根をガツガツ登る。ほぼ手ぶらの高齢者がたくさん昇り下りしている。住んでいる街がちらほら見えてくる。これが楽しい住処の裏山は。途中眺めの良いところで、トレラン青年と話す。ここからウチが見えるんです、というので聞いてみる。早起きして、これで下れば充実の休日だねと話をする。松明峠には白い椅子とテーブルが置いてあり、浜松方向がバンと見える。美しい照葉樹もある。
この山域は照葉樹林の森で暗い印象だ。椎木、樫の木、楠木のどれか。まだ読み取れない。北方文化圏から来ると、この雰囲気は南国だ。
行程ずっと、この山脈の主稜線には送電線鉄塔が続いている。電工さんが作業していたので聞いて見たら、新城の変電所から、東海道新幹線に引いている専用の送電ルートだとのこと。一休みして南を見るたび新幹線が東へ西へと走っているのが見える。新幹線の膨大電力は、この尾根を通って供給されているのか。あんなに重いのがあんなに速く、あんなに頻繁に走っているのだからな。新城の先は聞かなかったけど、豊川や天竜川の発電所ダムからだろう。
舟形山は、16世紀に駿河の今川氏と三河の松平氏の板挟みで城を取り合って死んだ多米氏の城址だ。本丸の他、付随するいくつかの曲輪があるはずだったが、送電線鉄塔が、おそらく本丸の上に鎮座していて、がっくり。先人の盛衰をしのぶ雰囲気はなかった。
多米峠から北は、めっきり人に会わなくなった。きっと車で来ているせいだろう。僕は電車とバスだから、行きたいだけ北へ進む。
大知波峠(おおちばとうげ)には驚いた。10世紀〜11世紀にここには大伽藍の寺があったのがここ15年ほど前の発掘調査でわかったらしい。何故ここなのか。多分石巻山というスピリチュアルな山への入り口だったからではないかな。こういう発掘仕事は、大変だろうけどやらなくてはならないものだと思います。
続く富士見岩、立派なボルダーだ。思わず登ってしまうが、富士山方向に送電線鉄塔というのはいくら新幹線のためとはいえ、イラッとしました。
はじめは吉祥岳超えて、飯田線の駅まで歩いていく計画でしたが、時計と、終バスの時間など見比べて、本坂峠から降りることにした。嵩山(すせ)という隠微な地名にも引力を感じて。坊が峰だけアタックして峠から下る。嵩山への道は二つあるが、蛇穴を通る方に下る。蛇穴は洞窟おじさんが住めそうないい感じの穴だったが、バス時間が気になり、進入はせずに下る。
嵩山は、三ケ日へのトンネルがあるため、轟々と大型車が唸りを上げて行き過ぎるやかましい山間集落だった。この開通以前ならば古い建築のある行き止まり集落だっただろうが、今はほとんど見る影も無い。名前がいいし、この北側には月ケ谷(わちがや)城という戦国時代の城もある地なのだが。1978年開通、来るのが40年遅かった。
「藤薮」バス停で、ヤマレコMAPの行動を終了する。やはり地図は紙を広げて見るものだと思った。見るたび電源を入れ、指紋認証のため手袋を外し、電池残量の心配をし、伸び縮みする縮尺のため距離感が一向に見当つかず苦労した。そして、今自分がどこにいるか知らされてしまうGPS機能には、山行の楽しみの真髄を損なわれた。
ただ、山中ではなく、机上で計画するときヤマレコの計画書作成機能はすごく助かるし、帰って軌跡を入力するとき、写真もだだっとアップできてすごく便利だと思う。だから山中ではやはり紙の地図だけを用意して、ここはどこだろう、と考える楽しみを続けたい。迷っているかもしれないと不安になることが、山で一番の醍醐味だと思うから。
午後二本のみ、本日最終の15時20分に乗って豊橋駅へ。バスは途中うちの前を通るのだが、自転車が駅にあるので最後まで。
ゲキ混み人参湯で汗を流し、ラーメン屋へ。午後4時台は準備中の店が多いなか、駅前の細い小路の奥の奥、ラーメン亭が空いていた。小瓶ビールを注文して、昭和の味噌ラーメンを昭和価格で食べた、うまかった。無愛想そうなおじさんは、実は笑顔だった。
コメント
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yoneyamaさん、こんばんわ。
ここはファミリーハイクや地元の高齢者のお散歩コースになっているので常連の年金おじさんが、丁寧にお腹いっぱいになるくらい説明してくれます
蛇穴…本当に洞窟おじさんが出てきそうですね(TV見ました)。
富士見岩は確かに登りやすく、目の前に送電線の鉄塔でガッカリしますが実際に富士山は鉄塔のちょっと左なので、まるっきりカブることはありません
ありがとうございます。ようやく豊橋近郊の山に行けました。今まで暑かったもんで・・・。
常連のおじさん、いましたいました。こっちを見て、見かけない人だな・・・という感じでしたよ。おじさんには、木の名前と、見分けのコツを教わりたいな。照葉樹林はさっぱりアウェイなので。
富士見岩から富士山が見えるとのこと、安堵しました。また行ってみます。30分で下山できる貴重な山脈ですからね。
洞窟おじさん見ましたか。すごくいいドラマでしたね。
ジョーモン人のイラストで、お手伝いしている子供が可愛いです。
豊橋自然歩道、行かれましたか。いいところでしょ
嵩山ってバスあったとは??もう廃線かと思っていました
人参湯、いいでしょう、私もそちらへ行くときは、よく寄りますね
送電線の謎も解けたし、史跡ももっと知りたいところですね。私が下った坊が峰より北は、30分で下山が厳しいようなので、今回はやめましたが、もっと新城方面は人も減って静かになりそうですね。イトオさんは飯田線駅まで歩いていますね。
人参湯、人気があるんですね。おじさんがたくさん溢れていました。なんだかサウナ部屋が凄く多い銭湯ですね。
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