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中央アルプス
木曽駒ヶ岳(きそこまがたけ) / 駒ヶ岳,西駒ヶ岳
長野県
最終更新:ヤマレコ/YamaReco
植生豊かな中央アルプスの盟主
木曽駒ヶ岳は長野県に聳える中央アルプスの最高峰です。標高は2956mで、日本百名山に選定されています。「木曽駒ヶ岳」を山域の総称とすることもあり、その場合は木曽前岳、中岳、伊那前岳などが含まれます。
中央アルプスは木曽山脈の通称です。木曽山脈は地殻変動による隆起を繰り返してできた山塊です。南北に長く、西は「木曽谷」、東は「伊那谷」の2つの谷に挟まれます。
伊那谷を挟んだ向こうには、南アルプスの甲斐駒ヶ岳が屹立します。そのため伊那の麓の人々は、2つの駒ヶ岳を対比して木曽駒ヶ岳を「西駒」、甲斐駒ヶ岳を「東駒」と呼ぶことがあります。
一帯は風食に弱い花崗岩質で、氷河地形であるカールが点在します。カールの底には圏谷湖が見られます。圏谷湖はかつての氷河が溶けてできた池で、「剣ヶ池」「濃ヶ池」「駒飼ノ池」などがあります。
「千畳敷カール」は規模が大きいことで知られています。お椀状に削られた谷は氷食の典型的な特徴です。
多くの雪形で地元に慕われる山
木曽駒ヶ岳は古くから信仰登山の対象で、雨乞登山や、高遠藩(たかとおはん)による山林検分の登山なども行われていました。
また農作業の目安であった雪形は、いくつも見立てられています。山名の由来となった雪形は「親子駒」で、親子の馬のように雪が溶けて黒く浮かび上がったものです。将棊頭山(しょうぎがしらやま)には二頭の馬を模した「双馬」、千畳敷カールには島田髷(しまだまげ)を結った女性の「島田娘」などの形が表れます。
地元に親しまれており学校登山も行われていますが、1913年に大勢の教師や生徒が遭難死する事故がありました。この悲劇を受けて建設されたのが西駒山荘です。そして将棊頭山の山頂下には慰霊碑が建ちます。1976年には、作家・新田次郎が事故の史実を題材とした小説「聖職の碑(いしぶみ)」を発表しました。
連綿と続く南アルプスを望む
木曽駒ヶ岳の山頂は広く、休憩する登山者で賑わいます。駒ヶ岳神社があり、伊那社殿と木曽社殿が鎮座しています。
周囲には遮るものはなく、眺望絶佳が堪能できます。
南アルプスの山並みを始め、富士山や御嶽山、北アルプスなどが見えます。年末年始は、富士山山頂から朝日が昇るダイヤモンド富士を望むことができます。
色とりどりの花に出会える山
木曽駒ヶ岳は花の百名山にも選定されています。
なかでも千畳敷カールは高山植物の宝庫です。約150種類以上が自生しており、チングルマやシナノキンバイ、コバイケイソウなどの群落があります。コバイケイソウの開花は数年に一度ですが、当たり年に咲き乱れる光景は感動的です。また、千畳敷カールの底にある剣ヶ池はビューポイントです。湖面に映るお花畑と宝剣岳の岩峰は、見る人を惹きつけます。
山頂付近では "高山植物の女王" と称されるコマクサや、ヒメウスユキソウ(別名:コマウスユキソウ)に出会うことができます。ヒメウスユキソウは、中央アルプスのみに生息する希少な花です。
ロープウェイでのアクセスが人気
2時間42分/3.6km(※ロープウェイ乗車を除く)
千畳敷(52分)→乗越浄土(17分)→中岳(27分)→木曽駒ヶ岳(24分)→中岳(12分)→乗越浄土(30分)→千畳敷
伊那谷の麓から千畳敷カールへは「駒ヶ岳ロープウェイ」が敷設されています。
標高2612mの「千畳敷駅」まで一気に到達することができ、ロープウェイの標高差950mは日本一を誇ります。また千畳敷駅は日本最高所の駅であり、併設する「千畳敷ホテル」は"日本でいちばん空に近いホテル"と謳われます。
千畳敷駅を出るとすぐに、雄大な千畳敷カールと荒々しい宝剣岳が目の前に飛び込んできます。
カールの上部は「八丁坂」と呼ばれるつづら折りです。傾斜がきつく、立ちはだかるように巨岩が連なります。とりわけ点を衝くように立つ「オットセイ岩」は存在感があります。
乗越浄土まで上がると一気に展望が開け、たおやかな稜線歩きです。中岳を越えてもうひと登りすれば山頂です。
比較的短い時間で登頂できますが、やや遠回りして周回することも可能です。
濃ヶ池、駒飼ノ池と辿れば、高山植物の探勝がいっそう楽しめます。
宝剣岳に挑戦する登山者もいます。宝剣岳は見た目の通り岩場が続き、あちこちに鎖が架けられています。岩登りの基礎的な技術を備えている必要があります。
時間をかけて達成感を得る登山も
じっくりと時間をかけ、麓から登るコースもあります。静かな山歩きを好む登山者に選ばれているようですが、行動時間が長く健脚向けです。
木曽側からは4つのコースあり「福島Aコース」「福島Bコース」「上松Aコース」「上松Bコース」の名が付きます。
山頂近くまで有人小屋が無いため、体力に余裕を持って臨む必要があります。
(※上松Bコースは草藪などで道が不明瞭な箇所があり、熟達者向けです)
伊那側からは桂木場、北御所登山口などから入山できます。
桂木場コースはクラシックルートです。駒ヶ岳ロープウェイが設置される前は、木曽駒ヶ岳へ至る定番の登山道でした。
雪山登山は春がおすすめ
駒ヶ岳ロープウェイは通年営業のため、積雪期の登山者も少なくありません。
ただし、冬期の入山は雪山登山の十分な経験や技術を要します。千畳敷カール内ではたびたび雪崩が発生します。そして八丁坂付近の急傾斜は滑落の危険があり、乗越浄土より上部は強風にさらされることがあります。
雪山初心者は残雪期がおすすめです。春の陽気の中で、青空と白い雪の絶景が楽しめます。GWは千畳敷カール内に簡易リフトのスキーがオープンし、スノーシューハイク体験などのイベントも開催されます。
登山口 |
千畳敷駅 北御所登山道入り口バス停 桂小場 キビオ峠登山口(福島Aコース登山口) コガラ登山口(福島Bコース登山口) 上松Aコース登山口 木曽駒荘(上松Bコース登山口) |
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基本情報
標高 | 2956m |
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場所 | 北緯35度47分22秒, 東経137度48分15秒 |
木曽山脈(中央アルプス)の最高峰
山頂 | |
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分岐 | |
展望ポイント |
山の解説 - [出典:Wikipedia]
木曽駒ヶ岳(きそこまがたけ)は長野県上松町・木曽町・宮田村の境界にそびえる標高2,956mの山で、木曽山脈(中央アルプス)の最高峰。日本百名山、新日本百名山、花の百名山に選定されている。木曾駒ヶ岳とも表記され、また略して木曽駒と呼ばれる事もある。駒ヶ岳の名を冠する山は日本の全国に多数あり、その最高峰である南アルプスの甲斐駒ヶ岳とこの木曽駒ヶ岳に挟まれる伊那谷では、この山を西駒ヶ岳または西駒、甲斐駒ヶ岳を東駒ヶ岳または東駒と呼ぶこともある。木曽前岳 (2,826m)、中岳 (2,925m)、伊那前岳 (2,883m)、宝剣岳 (2,931m) を含めて木曽駒ヶ岳と総称する場合もあるが、一般的ではない。
木曽駒ヶ岳には、雪解けの時期にはいくつかの雪形が見られ、昔から農業の目安にされてきた。中岳には山名の元にもなった駒(馬)、極楽平の南には島田娘と種蒔き爺などが現れる。
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この場所を通る登山ルート
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1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月ロープウェイを利用して登る中央アルプスの百名山。 木曽駒ヶ岳は危険個所が少なく、体力的・技術的にも比較的容易なことからアルプス入門の山として知られています。 夏に咲き誇る高山植物や素晴らしい展望を目の当たりにすれば、きっとその魅力に気付くことでしょう。
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1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月初冬の雪景色を楽しむ。ロープウェイを使うためアクセスが容易で冬山デビューに最適な百名山。ただし本格的な雪山であることを忘れずに行動すること。
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1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月中央アルプスの核心部を縦走。百名山をつなぐ変化に富んだ稜線を豪快に縦走します。