棒掛山 中途撤退
- GPS
- --:--
- 距離
- 6.7km
- 登り
- 499m
- 下り
- 487m
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
コースタイム 登山口6:00→9:25鞍部(P530付近)9:50→12:40登山口
棒掛山の名称は、「棒を立て掛けた」ように急峻な山、と勝手に解釈しているが、頂上付近はなだらかな山容だ。ビール沢という名称もある。飲むビールとは思わないがユニークな名称だ。その源頭がビール沢のカッチという。奥会津辺りでは沢源頭をカッチという。この辺りが会津藩だった名残であろうか。兎ヶ倉山と書いて“うさんくらやま”と読む。“とかくらやま”という人もいる。まあ、とにかくユニークな山塊だ。
棒掛山の登山道は無く、登路は数か所あるが、それぞれ一長一短ありこれぞという物は無い。その中で、私が最も安全だろうと思う積雪期の登路は、新谷にある森林公園から土倉山東側の鞍部に出て、山頂を目指すルートである。このルートにも欠点はある。距離が長すぎる。雪の状態にもよるが、体力と気力を試されるルートだと思う。
棒掛山の目ぼしい登路は登ったので、このルートでトライする。森林公園の手前まで除雪されていた。軽自動車が一台停まっている。昨日、来たようだ。踏みあとは橋の手前から上流へ向かっていた。私は橋を渡り、スノーシューを履いて林道を進む。林道が左右に分かれるところから直進して杉林を進む。広い斜面だが、左右の沢に降りなければ土倉山の左側に間違いなく到達出来る。
カモシカやウサギの足音が残る杉林の中を進む。ふと気が付くと八ツ峰の急峻な斜面が見えた。切妻屋根みたいな感じである。ちょっと見どうやって登るの、と思ってしまうような山容だ。その左手が馬ノ髪山。これも急峻だ。尖がり山の爼倉山。これらは一連の尾根で繋がっている。そして、さらに蒜場山・烏帽子山・大日岳へと続くのだ。立木の枝葉が邪魔してスカッとした展望は得られないが、想像の広がる山域だ。棒掛山から太陽が昇った。“ダイヤモンド棒掛”は一瞬のうちに終わる。
緩やかな登路は、じょじょに勾配は強まり、踏み込みも深くなる。勾配が緩んだ、ちょっとしたピークには、杉の原木が生えていた。太いものや一本の原木からさらに子杉とでもいうのだろうか、にょきにょきと生える杉、この辺りでは良く見かける杉である。年代を感じる杉の群れである。土倉山の手前から一端下り、鞍部を目指す。スノーシューの踏み込みは20儖未砲覆辰拭Fが照って気温が上がり、雪が重くなった。行動開始から凡そ3時間30分鞍部(P530付近)に出る。12時を行動打ち切りと考えていたが、その時間までには、間違いなく山頂に至ることは無い。ここまでで撤退と決める。
眼下に阿賀野川の流れ。眼前に御神楽岳方面の景色が広がる。尖がり山の笠倉山、いつか登って見たいなあ。左手に棒掛山への登路が続く。厳しいと思っていた見晴らし山への登りは、白い斜面に覆われていた。いつ雪崩が起きてもおかしくはないような雰囲気だ。が、登路はある。左手の常緑樹の連なりを利用すれば、安全に登れるであろう。ルートを確認するという最低の目的は達したので大休止して下る。
下りは出来るだけ踏み跡をたどる。楽しようなどとシヨートカットしたりすると、ルートを外してかえって苦労することが多いものだ。右手前方に小さく真っ白な山が見えた。大日岳に違いない。真っ白というよりは、淡い金色のような感じもする。神々しい、というのでもあろうか。なんとも表現しようのない雰囲気だ。誰も登ったことは無いと信じられていた劔岳には、錫杖が奉じられていた。明治以前の時代にである。藁靴や草鞋くらいしかない時代、命がけで登ったに違いない。それだけ日本の山々は、里の民と密接に繋がっていたのであろう。
そんな神々しい飯豊の姿を写真におさめようと思うが、枝葉が邪魔して撮ることが出来ない。何とか撮れそうな場所を見つけたが、急斜面である。表土が崩れ落ちて木が生えないのであろう。おそらく他にシャッターポイントは無いだろうと思われた。斜面の中まで進んで足場を固め、写真に納める。力が入って足が攣りそうだった。高級カメラであれば、絶品が取れたであろう。杉林に入ると展望は無く、ひたすら登山口を目指して歩く。
垣間見る馬ノ髪山・八ツ峰・爼倉山・蒜場山・その他名も知らぬ山々。目的の棒掛山の頂には届かなかったけれども、越後下越の山々が織りなす光景に満足の山行である。
コメント
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レコ、アップお待ちしておりました。
西ルートは距離がありそうですね。杉樹林内通過も雪のコンディションは入ってみなければ分かりませんし、地形もやや複雑な感じで難しいですね。
でも、下越らしい雰囲気がいっぱいで、特に峰々の奥に浮かぶ大日岳(no.32)は絶景ですね。
お疲れ様でした。
tonkaraさん おはようございます。
予想通り?途中から撤退してしまいました。スノーシューで20儖免瓦って雪も重かったので半分くらいしか行けませんでした。そこから本番なんですが、雪も多くなりますし。しかし、大日岳の雰囲気はえにもいわれぬ感じでした。ほんと神々しいというのはこんな感じかと思いました。馬ノ髪山とか八ツ峰・俎倉山などを見ながら登れるのはいいですね。みなそれぞれに個性的ですから飽きません。
惜しむらくはカメラがね〜。心に思ったことまで表現するまでの腕は有りません。それもコンデジではね〜。
この辺は、私の所から登山口まで下道で1時間くらいですから、これからも遊ばせてもらいます。
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