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Yamareco

記録ID: 1137310
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積雪期ピークハント/縦走
奥秩父

十文字峠・甲武信ヶ岳・雁坂峠(備忘録)〜山座同定付〜

1988年11月27日(日) ~ 1988年11月28日(月)
情報量の目安: S
都道府県 埼玉県 山梨県 長野県
 - 拍手
GPS
--:--
距離
25.5km
登り
1,949m
下り
2,161m

コースタイム

1日目
山行
6:10
休憩
2:00
合計
8:10
7:30
60
8:30
8:40
50
9:30
9:40
30
八丁坂
10:10
10:55
40
十文字峠
11:35
11:40
45
大山
12:25
12:35
95
武信白岩山
14:10
14:20
40
三宝山
15:00
15:30
10
甲武信ヶ岳
2日目
山行
5:40
休憩
2:15
合計
7:55
6:55
15
7:10
7:25
5
7:30
8:00
60
9:00
9:05
40
笹平
9:45
9:55
20
10:15
10:20
45
11:05
11:15
20
11:35
12:20
50
13:10
13:15
55
(休憩)
14:10
14:20
30
(休憩)
14:50
新地平
天候 両日とも快晴
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
(入山)
新宿駅発深夜0時1分発(当時)の鈍行で出発。小淵沢駅(5時1分着)で小海線に乗り換え。6時8分発の列車に乗り信濃川上駅へ(7時3分着)。接続の良い村営バスに乗り梓山で下車(7時30分)
(帰宅)
新地平バス停より路線バスで塩山駅へ。中央線(鈍行)、横浜線、小田急線と乗り継いで、職員寮の近くの本厚木駅に戻った。
コース状況/
危険箇所等
この年は雪が早かった。深いところで20〜30 cm。大山手前の雪は凍り付き、通過に難渋する。軽アイゼンを持ってこなかったことを後悔した。事前の情報把握が大事と痛感した。
その他周辺情報 甲武信小屋に宿泊(当時、1泊2食付4,500円)
十文字小屋
いかにも奥秩父の山小屋っていう感じ。
2017年05月14日 07:37撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
1
5/14 7:37
十文字小屋
いかにも奥秩父の山小屋っていう感じ。
十文字小屋付近から、北の展望がこんなに良いとは思っていませんでした。
赤字は百名山。青字は二百名山と三百名山。黒字はその他の山。
2017年05月14日 07:35撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
1
5/14 7:35
十文字小屋付近から、北の展望がこんなに良いとは思っていませんでした。
赤字は百名山。青字は二百名山と三百名山。黒字はその他の山。
やっぱ、ちょっと木が邪魔。
2017年05月14日 07:36撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 7:36
やっぱ、ちょっと木が邪魔。
日光の山も見えています。
2017年05月14日 07:37撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
1
5/14 7:37
日光の山も見えています。
十文字峠の展望、スケッチしてみました。
2017年05月14日 08:25撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:25
十文字峠の展望、スケッチしてみました。
大山も東側の展望良いです。山座同定します。
両神山方面
2017年05月14日 07:38撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 7:38
大山も東側の展望良いです。山座同定します。
両神山方面
北秩父、筑波山も見えてます。
2017年05月14日 07:39撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 7:39
北秩父、筑波山も見えてます。
奥武蔵の山々
2017年05月14日 07:41撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 7:41
奥武蔵の山々
和名倉と雲取
2017年05月14日 07:42撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 7:42
和名倉と雲取
ここもスケッチしておきましょう
2017年05月14日 08:26撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:26
ここもスケッチしておきましょう
その2
2017年05月14日 08:26撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:26
その2
浅間山も見えてます
2017年05月14日 07:43撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
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浅間山も見えてます
やったんは雲の中。
2017年05月14日 07:44撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 7:44
やったんは雲の中。
甲武信三山の最高峰三宝山に到着
2017年05月14日 07:44撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
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5/14 7:44
甲武信三山の最高峰三宝山に到着
三宝山から国師が岳(左)、朝日岳、金峰山(右に顔を覗かしている)がでかい
2017年05月14日 07:45撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 7:45
三宝山から国師が岳(左)、朝日岳、金峰山(右に顔を覗かしている)がでかい
イケメン到着。
狭い山頂だったが、ここが千曲川(信濃川)、富士川、荒川の三大河川の源流地だから重要。小〇でもして三大河川の最初の一滴にしよう。
2017年05月14日 07:47撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
1
5/14 7:47
イケメン到着。
狭い山頂だったが、ここが千曲川(信濃川)、富士川、荒川の三大河川の源流地だから重要。小〇でもして三大河川の最初の一滴にしよう。
昨晩お世話になった甲武信小屋。いかにも奥秩父の小屋らしい雰囲気。
2017年05月14日 08:03撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
1
5/14 8:03
昨晩お世話になった甲武信小屋。いかにも奥秩父の小屋らしい雰囲気。
甲武信小屋水源の碑です
2017年05月14日 08:04撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:04
甲武信小屋水源の碑です
翌朝、甲武信に登り、山座同定します。今日はすごく展望が良い。やりがいがあります。東〜南〜西〜北の順に同定します。
大菩薩方面。
2017年05月14日 07:47撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 7:47
翌朝、甲武信に登り、山座同定します。今日はすごく展望が良い。やりがいがあります。東〜南〜西〜北の順に同定します。
大菩薩方面。
富士山
2017年05月14日 07:52撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
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富士山
黒金山・毛無山
2017年05月14日 07:53撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 7:53
黒金山・毛無山
南ア深南部と国師が岳
2017年05月14日 07:54撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
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南ア深南部と国師が岳
南アの雄峰軍と金峰山
2017年05月14日 07:55撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 7:55
南アの雄峰軍と金峰山
中央ア・小川山
2017年05月14日 07:57撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 7:57
中央ア・小川山
やっちゃんのすべて。
2017年05月14日 07:58撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 7:58
やっちゃんのすべて。
北ア、気持ちの良いくらいに勢ぞろい。
今日のメイン。
2017年05月14日 07:59撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
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5/14 7:59
北ア、気持ちの良いくらいに勢ぞろい。
今日のメイン。
御座山方面
2017年05月14日 07:59撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 7:59
御座山方面
浅間山周辺は雲がかかり判定できなかった。
2017年05月14日 08:00撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:00
浅間山周辺は雲がかかり判定できなかった。
奥秩父東部の山々。
2017年05月14日 08:02撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:02
奥秩父東部の山々。
スケッチでおさらいですその1
2017年05月14日 08:27撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:27
スケッチでおさらいですその1
その2
2017年05月14日 08:24撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:24
その2
その3
2017年05月14日 08:28撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:28
その3
その4
2017年05月14日 08:29撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:29
その4
その5
2017年05月14日 08:29撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:29
その5
木賊山から
破風山の登りきつそうだな。
2017年05月14日 08:05撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:05
木賊山から
破風山の登りきつそうだな。
木賊山で甲武信から見えなかった山の山座同定。
2017年05月14日 08:05撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:05
木賊山で甲武信から見えなかった山の山座同定。
奥秩父の東部南側。
2017年05月14日 08:06撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:06
奥秩父の東部南側。
破風山到着
2017年05月14日 08:13撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:13
破風山到着
破風山からも山座同定します(こうなるとほとんど病気)
大菩薩方面
2017年05月14日 08:07撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:07
破風山からも山座同定します(こうなるとほとんど病気)
大菩薩方面
東金山と乾徳山
2017年05月14日 08:08撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:08
東金山と乾徳山
国師と鶏冠尾根
2017年05月14日 08:09撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:09
国師と鶏冠尾根
甲武信三山
2017年05月14日 08:09撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:09
甲武信三山
昨日、雪で悩まされた稜線
遠くに浅間
2017年05月14日 20:57撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 20:57
昨日、雪で悩まされた稜線
遠くに浅間
ここの同定は難しかった。
2017年05月14日 08:11撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:11
ここの同定は難しかった。
地味な西上州の山々
2017年05月14日 08:12撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:12
地味な西上州の山々
両神山あたりまでこれば、馴染みの山も多い。
2017年05月14日 08:12撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:12
両神山あたりまでこれば、馴染みの山も多い。
雁坂嶺から和名倉山
2017年05月14日 08:14撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:14
雁坂嶺から和名倉山
雁坂嶺から雲取山(右)
2017年05月14日 08:15撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
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雁坂嶺から雲取山(右)
雁坂嶺から唐松尾、飛竜。
2017年05月14日 08:16撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:16
雁坂嶺から唐松尾、飛竜。
雁坂峠に下りますよ
2017年05月14日 08:17撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:17
雁坂峠に下りますよ
三大峠の一つに到着。
2017年05月14日 08:17撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
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三大峠の一つに到着。
ザックを放り投げて休みます。
2017年05月14日 08:18撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
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ザックを放り投げて休みます。
2017年05月14日 08:19撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
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さ〜あとは甲州側に下るだけ
2017年05月14日 08:19撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:19
さ〜あとは甲州側に下るだけ
甲武信小屋のテレフォンカード。
2017年05月14日 08:20撮影 by  Canon TS8000 series, Canon
5/14 8:20
甲武信小屋のテレフォンカード。
撮影機器:

感想

1988年11月末の山行記録。

初冬の奥秩父の空気を感じたくて、十文字峠から雁坂峠の縦走を実行する。

雪景色の中、キンと冷たい空気の中、樹林帯の中にひっそりと佇む十文字小屋の煙突からは、一筋の煙が出ていた。いかにも奥秩父らしい風情で、旅情をそそった。

11月末と言うのに雪が多く、多いところで20~30 cmも積雪があった。雪対策をしてこなかった私は、凍結した大山の登りで苦労した。頼みの鎖も凍結した雪の中に埋もれ、使い物にならない。何度も足を取られたが(軽アイゼンさえも持っていなかった)とにかく滑り落ちぬよう、一歩一歩慎重に足の置く場所を選んで何とか登り切った。

大山から先は、難所はなくなった。トレースを忠実にたどる。三宝山の単調な長い登りは、深い樹林帯で心細くなってくる。三宝山頂上は広い雪原になっていた。午後の光が庭園の様な樹木に当り、美しい風景を演出していた。

急な登り下りに、2~3回転倒しながらも、甲武信ヶ岳頂上にも立つ。大きな看板がなかったら見過ごしてしまいそうな小さなピークである。

煙突から一筋の煙が出ている樹林帯の中の甲武信小屋は、いかにも奥秩父の山小屋といった風情だ。オヤジさん2名と、昔この小屋で働いていたという女性の常連客が迎えてくれた。オヤジさんたちからは、言葉はそっけないが、実に温かみのある人柄が伝わって来た。女性の常連客からはコーヒーを淹れていただく。この常連客を除くと、今宵の宿泊者は私一人であった。

夕方、外に出てみると、遠くの秩父の街が霞み、その中でポツリポツリと灯りが灯りだした。寒くなって、暖かい小屋の中に入ると、薪ストーブのパチパチという音。奥秩父の旅情を存分に味わう。夜は冷えるので、オヤジさんから湯たんぽを貸してくれた。好きなだけ毛布を使ってゆっくりと眠ることができた。俗界から離れ、幸せな一晩を送った。

翌朝は、6時起床。朝食を取ってから、甲武信ヶ岳を往復してくる。今朝の展望は素晴らしかった。富士、南アルプスはもとより、北アルプスの白い峰々までもがクリヤーに目に入って来た。小屋に戻って、このことをオヤジさんたちにお話しすると、「俺らも、これから頂上に行ってみるか」と話していた。

甲武信小屋を後に奥秩父縦走路に入る。雪の中のトレースを忠実にたどる。笹平の下りでは雪を蹴散らせて下って行く。快感。そしてその後は苦痛。破風山の登りは、何度も立ち止まって、後ろを振り返り、ハアハア肩で息をする苦しい登りになった。

雁坂峠では、鍋焼きうどんを作り、昼食をとる。今日は、小屋から出ても誰とも会っていない。初冬の奥秩父は、静かで大変よろしい。

縦走路と別れ甲州側の道に入り、快調に歩を進めた。おかげで、バスの発車時刻1時間以上前には、新地平に到着。寒さで震えながら待っていると、バスが早めに到着してくれた。バスの運転手さんが、暖かい缶のコーンスープをごちそうしてくれた。私の様子を察してくれたのだろう。運転手さんの温かい心づかいに、身も心もあったまった。

今回の山旅は、予想外の雪に悩まされながらも、奥秩父の素朴な雰囲気と、人の温かみを感じる素敵な山旅であった。

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