(過去レコ)南八甲田
- GPS
- --:--
- 距離
- 19.9km
- 登り
- 983m
- 下り
- 980m
コースタイム
- 山行
- 10:44
- 休憩
- 0:36
- 合計
- 11:20
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
【山行記録投稿=2017年8月7日】
地方の高速道休日1000円が終了するのは6月19日(日)。
17日深夜の東北道を700km余り走り、18日は本州最北端の大間崎から車を駐車所に残してフェリーに乗り、函館からレンタカーを借りて渡島駒ケ岳へ登る。
その日に青森まで戻って車中泊し、翌日は南八甲田に登る。
広大な八甲田山塊の中で、南八甲田は国内では最も厳しく原始性が維持・保全されている山域のひとつである。その山がどんな所か、憧れとともに強い関心があった。
登山口は猿倉温泉で、コースは最高峰の櫛ヶ峰までの旧道コース(標高差約680m)と、猿倉岳経由で駒ヶ峰までの山道コースがある。
登山道は全く刈り払いされてなく、全区間強烈なヤブこぎを強いられる。
道形そのものははっきりしているが、人の背丈ほどのスズタケが登山道を覆い、それをかき分けながら進む。
竹ヤブが茂らない平坦な所は池かぬかるみ、緩やかな斜面は流水でえぐれた滑りやすい土の地面で水が流れている。
登山道そのものがヤブなのに、更にぬかるみを避けてはヤブに入り、洗掘されて滑りやすい地面を避けてはヤブに入りで、一日中ヤブとの格闘に終始する。
一方で、池塘の点在する高層湿原も所々にあり、ミズバショウを始め、色んな花が今が盛りと咲き誇っていて癒される。
櫛ヶ峰は360度の展望で、八甲田大岳・小岳・高田大岳が綺麗に並んで見える。岩木山は見えなかったが、十和田湖や八幡平、岩手山は微かに見えていた。
下山中、黄瀬萢(萢=やち。湿原のこと。)の分岐を西へ入った木道で初老の単独行に会う。これから頂上へ行くのかどうか聞くと、時間的に遅いので頂上へは行かないとのこと。地元の人で、昔はよく登ったと言う。
駒ヶ峰は展望がいいのかどうか聞くと良くないとのこと。山道ルートについて聞くと、旧道ルートよりもっとひどいヤブと言う。下山は山道ルートを歩くつもりだったが、これを聞いて諦め、来た道を戻ることにしたが・・・
駒ヶ峰入口から駒ヶ峰方面へは四つ足動物以外は入れないほど、左右からスズタケが猛烈に折り重なっていた。それを見て駒ヶ峰は諦めたが、入口の少し北側に残雪がずっと上まで続いており、これを辿って駒ヶ峰に立つ。
頂上は狭く、樹間から黄瀬沼が見下ろせた。頂上から少し下った所では、八甲田大岳方面の展望が良かった。
ピンクリボンの目印を追っていたら、中年の単独行に追いつく。駒ヶ峰まで行ったとのこと。雪の中に真新しい足跡があったがその主だった。
ほとんど標高の下がらない猛烈なヤブこぎをしながら、登りで歩いた道とは違うように感じていたが、疲れているのでそのように感じるのだろう程度に思っていた。
木に取り付けられた猿倉岳の道標を見てびっくり、気付かないまま山道コースを下っていた。
猿倉岳から猿倉温泉までのコースタイムは1時間丁度だが、全然休まず、ひたすら歩き続けて1時間45分も掛かった。
下山後は即、着替えを持って猿倉温泉へ。白濁した露天風呂で、生き返った心地である。顔じゅう埃だらけで、背中や袖は肌着まで真っ黒に汚れていた。上着の背中に落ちたゴミがザックでこすれ、微粒子と化し、肌まで浸透したようだ。
旧道コースを上がり、山道コースを下るコースタイムは9時間45分だが、私は休憩を含まないで10時間45分掛かった。山地図のコースタイムは全くヤブこぎをしない場合のタイムと思った方が良さそうだ。
※ 8月から東北道は一般車両も無料化されそう?だが、梅雨明け後の東北の夏山は暑さとの戦いとなる。南八甲田に関しては、ヤブこぎをしないで登れる残雪期が適期だと思う。
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