羅臼岳(岩尾別コース)
- GPS
- 08:59
- 距離
- 13.5km
- 登り
- 1,463m
- 下り
- 1,456m
コースタイム
- 山行
- 8:06
- 休憩
- 0:53
- 合計
- 8:59
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー
|
写真
感想
世界自然遺産知床。
他に自然遺産に登録されているは屋久島と白神山地にはすでに行っているので最後の場所となる。
知床の道の駅に書いてあった標識によると「しれとこ」はアイヌ語で「大地の行き詰まり」を意味する「シリ・エトコ」から来ているそう。宿をとったウトロは「その間を我らが通行するところ」。
知床半島の背骨を構成する知床連峰は海まで山が迫り、人々が住める場所を狭めている。
その知床連峰の領袖、羅臼岳。今回登った岩尾別からの比較的容易なコースでも高低差が1400mあり、何よりもヒグマの生息地であることから少し登るにはやや気がひける部分がありました。
ウトロに到着した日にまず観光船に乗り込みました。海からは羅臼岳と知床連山の稜線がはっきりと見え、この山に登りたいとはっきり思うようになりました。
この山へのアプローチの一番の問題は登山口までの足。木下小屋に隣接するホテル地の涯は経営者が変わって認可がおりないとかで本年度は休業中。登山口までのバスはなく、最寄りの岩尾別バス停から歩くことも考えましたが、車道でもヒグマと遭遇することはあると聞きましたので、止むを得ず早朝料金割り増しのタクシーを依頼することにしました。
5:20にウトロの宿を出発。なんとタクシーに乗って5分も経たないうちにヒグマの親子を目撃!運転手さんからは「運がいいですね」と言われましたが、登山中でなくて本当によかったと思いました。
朝のうちは天候も良く、気温も低めでしたので、快適な登山が期待できます。
夏休みで登山者も多く、これなら熊と遭遇する確率も低いだろうろは思いましたが、単独行で熊には出来るだけ会いたくないのとタクシー代までかけて登りに来たので早く登ってしまうのは勿体無いという貧乏根性もあり、ゆっくり登って他の登山者には先に行ってもらうようにします。
登山口からは原生林の中を淡々と高度を上げていきます。あらかじめ地図上で見た時は傾斜が急な部分と平な箇所が交互に出てくるように思っていましたが、急な箇所も登山道はそれほどの斜度にならないように作られており、これなら下りもあまり苦痛でないだろうと思いました。
いくつかの水場などを経て、樹林帯を抜け、大沢に入ると斜度もやや急になります。ここは遅くまで雪渓が残る箇所だそうですが、今年はすでに雪がないことは事前に調べておいた通りでした。イワギキョウなどの花が目を楽しませてくれますが、このあたりからだんだんと山頂付近にはガスがかかって来てしまいました。
やがて羅臼平に到着。三峰山から硫黄山に至る縦走路への分岐を分け、キャンプ場のフードロッカーなどを横目で見ながら羅臼岳への最後の登りに取り掛かります。
最後の登りは岩峰のがれ場の岩登りになります。大きな岩を手を使ってよじ登っていきようやく山頂に到着。雲の上に出ましたので見事な雲海が見えるのですが、逆に雲海以外のものは何も見えません。期待した知床半島やオホーツク海、国後島などの風景を見ることはできませんでしたが、山頂に到達した達成感で良い気分でした。
帰りは来た道を忠実にたどって下山。樹林帯に入ってからはいやらしい下りがないので気持ち的には楽でした。
最高の眺望とはいきませんでしたが、幸い登山中はヒグマと遭遇することもなく、安全に山行を終えることができました。何よりも「地の果て」知床の山の一部に入ることができたという充実感が得られた山行でした。
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