御岳山ロックガーデン
- GPS
- 08:29
- 距離
- 19.8km
- 登り
- 1,798m
- 下り
- 1,799m
コースタイム
- 山行
- 6:45
- 休憩
- 1:45
- 合計
- 8:30
過去天気図(気象庁) | 2017年07月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
【御嶽山「ロックガーデン」】
一種間後に職場の人たちと奥多摩御嶽山の滝巡りをするので、下見へ出掛けることにした。
下見とはいえ、8月には富士登山を控えているので、バスとケーブルカーは使わずに、青梅線の御嶽駅から歩く予定だ。
御嶽駅の改札を出ると、川沿いの遊歩道に降りて、ゆっくりと歩き始める。渓流沿いの道は涼しくて気持ちがいい。いきなり道を間違え、一本手前の橋を渡ってしまう。あずまやでコンビニで買ったお握りを食べながら、地図を検討する。左岸にも遊歩道があるようだ。発電所の横を抜け、湿度の高そうな森の小道へ分け入る。道は多少ぬかるんでおり、今日も暑くなるのかと思うと気が滅入るが、右方から聞こえる川の流れに慰められる。
本来渡るはずであった橋と合流し、谷底から上へと向かう。鳥居がある交差点を渡り、バスも通る舗装された山道を登っていく。途中から尾根沿いの登山道を登るために自動車道を離れ、砂利道を登っていく。すぐの小道に入るが、民家が行く手を遮っている。この道は使われていないのだろう。砂利道に戻り、先の登山道へ向かう。赤布が登山道の存在を示しているようだが、完全に木々と藪に埋もれ、道も確かではない。仕方がないので、自動車道へ戻ることにした。
だらだらとした舗装道路を登っていくと、ケーブルカーの駅が見えてくる。ケーブルカーの発車のベルを後にして、参道へと向かう。鳥居をくぐれば、静かな山道。ゆっくりと登り始める。日光のいろは坂のように折り返しの多い山道だ。スピードの遅い私の横を多くの人達が追い抜いていく。しかも、みなランニング姿で走っている。なんと、女性が多い。コーチとおぼしき逞しい男性コーチが爽やかな声で若い女性たちを励ましている。
「いいよ、さよちゃん、その走り!」
「今が一番苦しんだよね。でも、ゆきちゃんなら、大丈夫!」
「次は、450番ね。みかちゃん、見える?」
「そこまで休まずに、行ってみよう!」
いやはや、みんな美容のためなのか、健康のためなのか、目的が分からないけど、ホントすごいや!
こちらは、とりあえず、自分のペースで歩いていく。ふと、気づく。大きな杉の木の一本一本に番号札が付けられている。
512、511、510
さっきの450番というのは、この番号のことだった。数字が小さくなっていくということは、どこかで1番になるはずだ。きっとそこが、参道の終点なのだろう。
ケーブルカーの下をくぐると、道は折り返さなくなり、まっすぐに高度を稼いでいく。数字は1番となり、ケーブルカーからの参道と合流する。道はまだまだ続く。人も多くなるが、ペースの遅い私は道の端により、どんどん追い抜いてもらう。とにかく、石の階段がきつい。日頃の運動不足がたたり、疲労困憊も甚だしい。奥の院を拝める場所にたどり着き、ようやく本気の休憩。
昨年の11月にも職場の人たちと訪れた場所だが、もうぐったりだ。正直なところ、「お腹いっぱい、ご馳走様でした」という気分。「もう、帰ってもいいんじゃないか?」という気持ちすらする。滝へ降りたら、登り返さないといけない。それで、次の一歩が踏み出せない。でも、まあ、何とかなるだろう。ゆっくりと歩きさえすれば。
ロックガーデンに向かう遊歩道を歩くと、大勢の人が集まる休憩所があった。ここから、いろいろな方面へ向かう道が延びており、ジャンクションともいうべき中継点となっている。広場のようになっているので、大きめの石の上に座り、早くも昼食とする。
七代の滝へ行くには、急坂を降りなければならない。ヘロヘロな状態のまま、細い階段に沿って岩場の谷底へと降りていく。小さな滝があった。長野県の木曽谷で名滝を見慣れいるせいか、あまりにも貧弱な滝だ。湿っぽいが、涼しさだけが取り柄の場所のようだ。
あれだけ、下ったのだから、登り返しは本当にきつい。鉄梯子をヒイヒイ言いながら登る。あまりの運動量に呼吸が追いつかない。登りきると、ここも合流点となっている。七代の滝への道は、枝道のようだ。ここには二十メートルほどの大きな岩があり、天狗岩と名付けられていた。鎖が付けられていて、岩の上の祠まで行けるようになっている。何人かの勇者たちが鎖に掴まりながら挑戦している。いやいや、とても登る気にはならない。私は、「ロックガーデン」と書かれた指導標に従って、先へと進んだ。
ロックガーデンという名も頷けるような場所だ。私なら「岩のゲーム盤」と名付けたい。一メートルほどの大きさ岩が、そのまま遊歩道となるように並べられている。しかも、岩の上部がすべて水平に切り取られており、さまざまな多角形を形作っている。その岩を一マスずつ伝えば、渓流沿いに回遊できるようになっている。ところどころにもうけられた大きな岩場で1回休みができるので、ゲーム盤のように見えるという次第だ。
しばらく渓流沿いに、ゆっくりと遊覧する。上流に向かっているので、負担なく登り返すことができ、大いに助かる。頭上は木々が生い茂り、太陽の光をやさしく遮ってくれている。岩も密生する苔に覆われ、緑一色に染まろうとしているようだ。渓流の水量も少なくなり、崖が見えてくる。一筋の滝が流れていた。綾広の滝だ。いかにも、修験僧が滝に打たれるような場所だ。キャンディを口に入れ、エネルギー補給に努める。
折り返し地点に到着。先にも道は続いているが、もう進めない。先程のジャンクションへと向かう遊歩道を歩き出す。登り道だが傾斜が緩いので歩きやすい。すぐに、ジャンクションとなる。後は来た道を引き返すだけだ。結局、ケーブルカーも使わず、バスも使わず、御嶽駅までどうにか歩き通した。
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