甲武信ヶ岳 紅葉!快晴!雪!強風!(徳ちゃん新道↑ 雁坂峠↓)


- GPS
- 13:40
- 距離
- 23.3km
- 登り
- 2,117m
- 下り
- 2,124m
コースタイム
- 山行
- 4:31
- 休憩
- 0:13
- 合計
- 4:44
- 山行
- 6:28
- 休憩
- 1:07
- 合計
- 7:35
※甲武信小屋に到着し小屋前のベンチで昼飯(40分、13:46発)→その後甲武信ヶ岳山頂へ(14:03着 14:08発)→甲武信小屋(14:20着)
天候 | 1日目 午前:快晴 午後:曇り、雪 2日目 快晴(強風) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
1日目 ■西沢渓谷→徳ちゃん新道→戸渡尾根→木賊山→甲武信小屋→甲武信ヶ岳 危険箇所特になし。コースは長く、急登が続くが明瞭。 2日目 ■甲武信小屋→賽の河原→避難小屋→破風山(西破風山)→東破風山→雁坂嶺→雁坂峠 危険箇所は特になし。破風山へ登りきるとその後は雁坂峠への下りまでそれほどアップダウンは無い。 富士山を眺めながらの気持ちよい稜線歩きが楽しめる。倒木は多い。 ・賽の河原…木賊山からの大下りの途中にある岩と砂の展望地。休憩に良い ・破風山避難小屋…木賊山の分岐から300mも下った鞍部にあるきれいな避難小屋。20分ほど下った場所に水場あり ■雁坂峠登山道(下り)→井戸ノ沢出合→沓切沢橋→雁坂峠登山道入口→道の駅みとみ 雁坂峠を下り始めてすぐは笹の急登。30分ほどで井戸ノ沢に着き、ここで最初の沢渡り。 井戸ノ沢以降は沢沿いの登山道を進み、山道の終点の沓切沢橋までに3回ほど渡河がある。 グラグラする丸太の仮橋は渡るのに注意を要するし(落ちたら膝まで浸水コース)、最後のロープを頼りに渡る箇所は増水時は非常に危険。 標高を下げていくと紅葉真っ盛りの美しい山道になる。沓切沢橋以降は車道歩きとなり、雁坂トンネルの料金所などを横目に1時間ほど歩くことになる。 |
その他周辺情報 | 笛吹の湯(大人510円 露天風呂あり) |
写真
広い部屋で雑魚寝なのか。
隣り合った布団をあてがわれた方々と「こんな広いならこんな詰めなくても良いのにねー」などと笑いあっていたが、後で甘かったと思い知らされる事に…
後から到着した登山グループが非常にうるさい。
20時に消灯だが間際まで騒いでいた。
こちらはもう到着してから5時間経っててマッタリしているが、彼らはまだ興奮状態だからなあ
甲武信小屋でカップ麺など食料が売ってなかったので今日は昼飯がないという誤算。
ザックを確認するとチョコバー二本、ゼリー2つ、シリアルバー3本に菓子パン1つ、飲料二リットル。
まあ大丈夫かな…
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
地図(地形図)
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
タオル
ポール
|
---|
感想
3連休が天気が良いとの事なので、今年最後になるかもしれない2,000m級の山へ登るチャンスだ!と登る山を探す。
先月散財しすぎたのであまり埼玉から遠すぎない場所で…そういえばまだ行ってない百名山があったな〜、と甲武信ヶ岳をチョイス。
実は甲武信ヶ岳は2年ほど前から気になっていたが、登山初心者の自分には標高差やコースタイム的に荷が重そうだと先送りにしてきた山。
せっかく連休だし、ここは山小屋泊で余裕を持って登ろう。
富士山や一部の山を除いて今まで積極的に小屋泊をしたことが無いので(泊まりはテントメインだった)、今後のために経験しておこうと言うのもある。
来年南アルプスを小屋泊で縦走とかしてみたいな。
■1日目 西沢渓谷
西沢渓谷有料駐車場に8時頃到着。既に50台以上は停まっていただろうか。
紅葉シーズンの西沢渓谷は大混雑だという話だが、確かにこれは混みそうだ。
駐車場からすでに色付く山々と、その向こうに鶏冠山のギザギザの稜線と奥に甲武信ヶ岳が見える。今日は快晴。これは楽しい山歩きになりそうだ。
西沢渓谷への道は今まさに紅葉真っ盛り。渓谷散策へと切り替えたらきっと素晴らしい光景を見れただろう。
途中のねとりインフォメーションでトイレと乾徳山方面へ続く道の分岐がある。
さらに先に進むと甲武信ヶ岳の登山口が2つ現れた。
手前が近丸新道、奥に徳ちゃん新道。
近丸新道は荒れていて危険だとかで徳ちゃん新道の利用を勧める看板がある。どちらで行ってもいずれ合流し戸渡尾根を登る事になる。
混雑する西沢渓谷の遊歩道と別れ、徳ちゃん新道で甲武信ヶ岳へ向かった。
▪徳ちゃん新道
他にもチラホラ登山者の姿があるが、皆テントを担いでいて足取りが重い。
小屋泊の自分は軽荷の為追い抜いて行く。
尾根道はすぐに急登になり、30リットルザックの自分でもキツイ登りがずっと続いて終わりが見えない。
コースタイムは山頂まで6時間だ。焦ってもしょうがない。
のんびり行こう。
登山道はずっと樹林下だが、葉はすでに落ちており青空の下明るい道だ。
風は強いが山の影になり時々しか吹かれなかった。
左手の鶏冠尾根のギザギザの稜線が面白い。
登りの人に比べ下山する人がかなり多く、小屋に着くまでカウントしてみたのだが、130人以上とすれ違っていた。
急登が終わり少しなだらかな道になるとシャクナゲが群生する地点に出た。
6月頃、花が咲き乱れる頃が甲武信ヶ岳のハイシーズンらしい。見てみたいがかなり混みそうだ。
その先しばらくして近丸新道との合流地点に着いた。
ここまで二時間近くかかっているがまだ全体の半分も進んでいない。日帰りするならかなりキツそうだ。
▪戸渡尾根から甲武信小屋へ
その後戸渡尾根を進むが、標高を上げるに従い次第に空には分厚い雲、そして強風はますます強くなりかなり体感は寒さを増していく。
それに伴いやる気も急降下。
昼頃には早く着けと念じながらのろのろ進むだけになっていた。
そして登りが緩くなったと思ったら破風山との分岐に着いていた。
ここまで徳ちゃん新道登山口から約4時間。
長い道のりだったがここまでくればあと少しだ。
木賊山を経由して甲武信小屋を目指す。
木賊山は鶏冠山へ続く鶏冠尾根との分岐でもあり、危険入るなの警告がある(実際この日1人滑落している)
木賊山から小屋のある鞍部への下りは見るだけで嫌になったが、我慢して進む。
程なく色取り取りのテントが見えてきて甲武信小屋に到着した。
▪大混雑の小屋泊
甲武信小屋の前のベンチで昼飯を取った後山頂を往復したが、上空の雲のせいでイマイチな眺め。明日に望みを託す。
小屋に戻り15時前には受付を済ませ寝床を確保したが食事の時間は17時で二時間もある。暇だ…
大部屋2つに布団が並べられているが、かなり空きがあるのに2人で1つの布団に案内された為周りの登山者達とブーブー文句を言い合っていたが、この後二時間、晩飯の時間を過ぎても続々と登山者がチェックインし結局小屋は満員になってしまった。
従業員によると100人以上予約があるらしい。
他の人との交流を楽しみにしていたのだがこれだけ混むとゆっくりする雰囲気でなく、幾人かの方と軽く雑談にとどまったのが残念。
20時には消灯。
心配していた寝不足になる事もなくバッチリ眠れた。
■2日目 甲武信ヶ岳山頂
日の出が6時10分の為、5時半からの朝食を慌ただしく済ませ準備を整える。
5時50分には小屋を出発出来た。なんとか間に合いそうだ。
山頂手前のガレ場で待機して朝日を待つ。
東の秩父や奥多摩方面から太陽が上がり景色を赤く染める。
昨日と違って空気は澄み、遠くまで見渡せた。
南アルプスや八ヶ岳、大弛峠までの稜線、金峰山の五丈岩まではっきりと見えた。
20分ほど景色を楽しんだら小屋まで戻りトイレを済ませ水を購入。
食料が買えなかったのが痛いが、行動食を山盛り持っているので下山まで持つだろう。
今日は雁坂峠まで奥秩父主脈を歩き峠を下山、13時位には道の駅まで戻る予定。
▪賽の河原から避難小屋
ここから雁坂峠まではいくつかのピークを超えて進むが、木賊山から300mほど標高を下げた後、破風山への登りを終えたら峠まではそれ程アップダウンは無い筈。
前々から気になっていた奥秩父主脈縦走、今日はその一端を味わおうという計画だ。
木賊山の巻道を進むと破風山と甲武信ヶ岳の分岐に到着。分岐を左に折れ、そこからしばらく誰もいない晴れ渡る静かな道を行く。
昨日降った雪は歩行に影響を与えるほどでは無く助かった。雪に足跡があるので先行者がいるはずだが今のところ影も形もない。
予報どおり風は強い。昼過ぎまでこの風は続くらしい。
両脇を灌木に囲まれた眺めの無い急坂を下りて行くと突然視界が開ける。賽の河原だ。
岩と砂の開けた空間で眼下に広瀬湖、遥かに富士山が。
この景色は稜線を歩く間ずっと見えていて長い道のりに力をくれた。
賽の河原からさらに下る。
こんなに下ると登りが辛いと心配になってきた頃に破風山避難小屋のある鞍部に到着。
縦走時よく利用されるこの小屋はきれいで水場も20分の距離にある。設備も整っていて便利そうだ。
ここで残りの食料を確認。行動食が、それなりにあった。
雁坂小屋に寄るか、最悪空きっ腹でも下山後の昼飯でいけるだろう。
▪破風山から雁坂嶺
破風山への登りで始めて登山者とすれ違う。
この登りが今回の稜線上で一番高低差があるので気合いを入れる。
風がゴーゴーと吹き荒れフードを揺らす。
まだまだ元気いっぱいな為さほど苦労せず山頂へつく。
破風山山頂は樹林に囲まれており、山頂標識がいくつもあった。
よく見かける山梨百名山の標識もある。
破風山は別名西破風山というらしく、西をわざわざつけるって事は東破風山もあるんだろうなぁ〜
ここで先行する5人PTの後ろ姿をみる。
その後は東破風山、雁坂嶺と細かいアップダウンを繰り返しながら進んでいく。
奥秩父の厳しい自然が生んだであろう立ち枯れた木々と笹の開けた明るい道と、樹林下の木漏れ日が交互にやってきて飽きさせない。
岩場がちな場所も度々やってくる。富士山とダム湖がその間も良く見えた。
先程の5人PTとは何度か抜きつ抜かれつしつつ、雁坂嶺を過ぎるとあとは峠までの長い下り。
下りの時前方には雲取山のエリアが広がるが、私にはどれが雲取山なのかは分からなかった。
さらに進むと標識とベンチが見えてくる。
彼処が雁坂峠の様だ。
▪雁坂峠から下山
雁坂峠で丁度今日のコースの中間地点くらい。本格的な下りに備えて大休止する。
5人PTの方々とベンチで雑談。彼らはこの先の笠取山まで行って下山すると言う。
昔の人たちは秩父へ物資を運んだり巡礼するのにこの峠を越えていたのだというが大変だっただろう。
この後は静かで眺めの良かった稜線歩きは終わり、急な坂を下ることになる。
この登山道は進む毎に景色が変わっていき楽しめるルートだ。
しかしとにかく急で登りに使う場合はかなりハードそう。
下り始めは立て続けに登山者とすれ違う。
笹のグネグネと蛇行した急坂を富士山を眺めながら降りる。
30分ほどで井戸の沢に着く。これ以降は沢沿いの登山道を進むことになる。
沢渡りの場所は井戸の沢以降3回ほどあり、最初のもろい丸太橋と3回目のロープを渡してあるだけの急な沢渡りは注意が必要だ。
前日ぶつけた膝が痛み出し足が踏ん張れずひやひやした場面もあったが何とか通過。二つ目の沢を越えたあたりの標高から紅葉が日を浴びて輝く様が美しく、楽しみながら降りれた。
峠から1時間半ほどで山道は終わり、沓切沢橋を過ぎると舗装路へ。
この舗装路も長く、雁坂トンネルの料金所などを横目に進んで1時間ほどかかる。
この道もまさに紅葉最盛期で目に楽しい下り道だった。
結局駐車場まで帰り着いたのは13時半になっていて、腹を満たすため道の駅の食堂に駆け込んだ。
甲武信ヶ岳自体より二日目の雁坂峠までの奥秩父主脈縦走(のホンの一部)の方が印象深かったが、大混雑の山小屋、いきなりの雪、強風に紅葉、青空と盛り沢山で満足感は非常に高かった二日間だった。
三県に跨り多数のルートを擁する甲武信ヶ岳だけに、まだまだ色々楽しめそうだ。
今度は違うルートで登ってみたい。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する