年越しオールナイト登山2018【雲取山】
![情報量の目安: S](https://yamareco.info/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan_white.png)
- GPS
- 17:01
- 距離
- 33.3km
- 登り
- 2,316m
- 下り
- 2,107m
コースタイム
- 山行
- 12:52
- 休憩
- 4:00
- 合計
- 16:52
※山頂での日の出待ちの時間は,極めて寒い(今回は,体感温度氷点下10度以下。)ので,あまり早い登頂はお勧めしない。
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:鴨沢バス停 → JR奥多摩駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所はない。鴨沢ルートは,道幅が狭いけれども,登山者とのすれ違いが多いので,配慮が必要。 |
その他周辺情報 | JR奥多摩駅前に三河屋旅館の日帰り温泉がある。もえぎの湯よりも格段に落ち着いており,利便性が高い。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
防寒着
靴下
雨具
靴
ザック
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
ヘッドランプ2台
予備電池
GPS2台
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
タオル
カメラ
熊鈴
笛
防寒手袋
カメラ用三脚
|
---|
感想
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
今年も5年目として,2017年12月31日午後7時21分から年越しオールナイト登山をしてきた。過去3年と同じく石尾根縦走路を全て踏破して雲取山を登頂するものであるが,今年は,三峯神社をゴールとせず,鴨沢ルートで下山した。記録によると,三峯神社の時よりも登山距離がやや長い。(昨年のデータは,https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1037543.html 参照。)
今回の山行は,憂慮するべき点があった。それは,山行自体が約3か月ぶりとなり,その間,まともに運動をしていなかったことである。フランス等に滞在していたことや,音楽行事が多く入っていたことなどにより,休日に山行ができなかった。決行するべきか,直前まで慎重に考えていたが,決行することにした。
石尾根は,奥多摩エリア屈指の長大な尾根である。ほかの長大な尾根は,長沢背稜くらいだろう。鷹ノ巣山(1736m)までは登り一辺倒の辛い道が続き,その後,尾根筋を辿ると,大きなアップダウンが続く。もちろん,日帰り登山は不可能である。しかし,夜間登山なら可能となる。危険個所,道迷い箇所は,ほぼない。
今回は,昨年に続き,天候に恵まれた。気温はこの時期の山においては高めであり,雲取山手前を除き,風も弱い。奥多摩の最奥エリアとしては珍しく雲一つない快晴であり,月明かりが顕著である。そのような月明かりにより,意外にヘッドライトを付けなくても道を見ることができ,私は,この慣れ親しんでいる石尾根を,一部月明かりだけで歩いた。なお,慣れていない方は,真似しないでもらいたい。
山行は,JR奥多摩駅から石尾根縦走路入口までの約40分の登りだけで,呼吸が乱れた。強い息切れがした。かなり不安を覚える。最悪は,引き返しを選択肢に入れた。
鷹ノ巣山までの登山道は,悪路はないが,長い登り一辺倒であり,実に辛い。その分,標高を稼ぐことはできる。ふもと(300m台)から一気に1700m台まで登るのである。登山開始5時間半をかけて,ようやく鷹ノ巣山に到着。昨年実績とさほど変わらない。意外に歩けていた。
その後,一気に下降する。20分位で鷹ノ巣避難小屋に到着。数名が宿泊しているようであるが,昨年よりは明らかに少ない。すぐに後にする。
七ツ石山までは,巻き道を利用した。今回の体力では,高丸山の急登はきつ過ぎる。ただ,巻き道といっても,尾根筋より距離は長く,片側が切れているところが多く,夜間登山では特に滑落等に注意しなければならない道である。
この付近,動物が非常に多い。ガサガサにぎやかである。遠くを見ると,多くの動物が目を光らせて(むしろヘッドライトの反射)こちらを見ている。
七ツ石神社で初詣とした。付近で三脚で写真撮影しようとしている人がいた。今年初めて会う人間である。話を聴くと,七ツ石山や七ツ石神社などの歴史関係を調査研究している方のようであり,夜明けなどにおけるこの近辺の面白そうな写真を撮影しようとしているとのことである。ここで,私は,七ツ石神社の改修工事(建替え)はあるのかについて質問してみると,丹波山村の2018年度(17年度かもしれない。)予算で改修工事予算が議決されたとのことである。改修工事がなされる模様。
その後,ブナ坂,奥多摩避難小屋と進む。避難小屋付近には,テントが20張くらい幕営していた。結構多い。まだ眠っているようであり,ひっそりとしている。
何とかして,雲取山に登頂。雲取山避難小屋は満杯で慌ただしく出入りが激しい。小屋前では,温かい食事を作っている人などがいた。さて,ここからが毎年恒例の「苦行」である。日の出までの間(約1時間半),今年は氷点下6度(風があるので,体感温度は氷点下10度以下)の寒空の中,待機しなければならない。体を丸めて,ひたすら待つ。カメラの三脚は,撮影場所のベストポジションに立てておく。
日の出時刻近くなると,どんどん登山者が現れる。去年の雲取山イヤーとは異なり,比較的若い人(青年)で日ごろから登山をしているような人が多かった。キャーキャーワーワーいうような人はいない。最終的に50名くらいはいたが,雰囲気は落ち着いている。静かに日の出を待つ。
午前6時51分頃,初日の出。写真では伝わらないが,ルビー色というか,オレンジにきらきらした赤みがかかっており,実に美しい。
日の出後は,山頂広場を撮影。こちらには,人だかりができていた。昨年ほどではないが,かなりの人混みである。早々に山名標識を撮影して,下山開始。
下山路は,当初,三峯神社を考えていたが,所論により,スタンダードな鴨沢ルートとした。途中,七ツ石小屋を経由した。
いつも思うが,なぜ,多くの登山者は,下山のスピードが速いのだろうか。そんなにせかせか進まなくても良いし,危ないのにと思ってしまうが,私よりバランス感覚が優れている人ばかりなのだろうか。私は,下山は,スピードを出さない。その辺の人よりも,1.5倍以上遅い。
鴨沢ルートは,単調である。緩やかな坂道を,ずっとトラバースして歩く。その上,道幅が狭いので,他の登山者とのすれ違いが面倒である。しっかりとしたマナーと遠慮が必要である。
鴨沢バス停に到着する直前,バスは発車した。次のバスまでは,1時間強待ちである。これはこれで悪くないタイミングである。ゆっくりと身支度をして,体を休めた。バス待ちの間,後から来た女性登山者からキャラメルをもらった。素直にうれしかった。また,ツアーで登山をした団体客もおり,バスは増便することとなった。
今年は,当初の憂慮を振り払って,平穏無事に年越しオールナイト登山を成し遂げることができた。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する