宝珠山
- GPS
- --:--
- 距離
- 6.4km
- 登り
- 556m
- 下り
- 539m
コースタイム
- 山行
- 4:30
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:30
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
昨日の朝は、雨が降っていると言えばその通りだし、降っていないと言えば降っていないようでもある微妙な天候だった。天気予報もあまり芳しいものではない。普段であれば、山に出かける天候ではない。しかし、最近運動不足なので、標準体重としているリミットをオーバーしそうなのだ。冬の天候の悪いのは当たり前。それも鍛錬のうちと出かけた。ところが登山口につく頃、雨がバシャバシャ降ってきた。冬山の雨ほど始末の悪いものは無い。山行意欲はたちまち減退。あえなく撤退となった。
朝、天気予報を見ると、晴れ間も望めるような予報である。出かける気は、さらさらないが、昨日の山道具はそのままになっているので食指が動く。冬だから天気の悪いのは当たり前。何するものぞ、と昨日のザックをそのまま積んで出かけた。コースは、石間コースである。このコースの良いところは、道の駅阿賀の里の駐車場を利用できることだ。特に冬山は駐車スペースの確保に苦労するものである。しかし、その心配がいらないのは有りがたい。
さて、準備して出かけようと車のトランクを開けると靴がない。昨日準備したものをそのまま持ってきたはずなのに、もっとも大事なものを忘れてしまったのだ。靴だけは、下駄箱に入れていたので気付かずなかったのだ。万事休す。しかし、車に常備している長靴が有るのに気づき、それで登ることにする。スノーショーを長靴で登るのは初めてだが、靴には違いないのでなんとかなるだろう。
道の駅から国道49号線を横断し、高速道路の下を通って小沢を渡り尾根に取付く。雪面の表面にうっすらと新雪が積もっているが、その下は凍り付いているようだ。昨日の雨で凍り付いたのだろう。足元が滑って、少し登りづらい。先日登った黒山のドーム状の山容が、木々の間から眺められて懐かしい。風が強い。道の駅脇の阿賀野川の水面にはさざ波が立っていた。
シベリアおろしといわれる北風は冷たい。反対に阿賀野川上流から吹きだす風は「安田ダシ」と呼ばれて寒風が吹く。「いくら金を積まれてもその下流では働きたくない」という人もいるほどの厳しさだ。登り始めは、安田ダシ、上部はシベリアおろし。どちらにしても寒風が吹きつける。一登りすると、夏道に合流する。「登山道 熊さんも仲間です 打鐘は必ずしてください(打鐘場は4ヶ所あります)」の看板がある。鐘はお古の電気炊飯器の釜、打ち金は鉄パイプというのがユニークである。ここからは比較的なだらかな登りとなる。
私が「クランク」と勝手に呼んでいる尾根が過ぎると宝珠山頂が見えて来る。宝珠山という山名は、この山の形からきている事は間違いない、と私は確信している。自然が作り出した見事な宝珠の形である。真っ白な宝珠が冬空に突きあげるさまは神秘的といっても過言ではない。
「近づくな危険」の看板があり、小さな雪庇が張り出している所に出るが、見通しがあれば特に問題はない。ここから八咫烏山頂までが急登となる。風が強くなった。風が頬にあたって痛い。宝珠山から野須張山へと延びる稜線も見事だ。遠望は期待できないが、山頂からは越後平野の広がりは俯瞰できるだろう。期待を込めて一歩一歩進む。八咫柄山頂に立つと、寒風が容赦なく吹き付けた。
いったん下って雪堤上を進み「宝珠」の縁にとっかかる。この縁が“難敵”で一筋縄では登れない。ピッケル代わりにストックを逆さに突き刺し、足場を固めながら登る。ほんの数歩のことだが緊張を強いられる。山頂に立つと一段と強い寒風が吹き付けた。カメラのシャッターが切れなくなった。低温のため電池容量が低下したのだ。カメラを手で温めたりして、だましだましシャッターを押す。遠くの景色は見えないが、野須張山へ続く稜線・川向うは鳴沢峰・ホウキブナ・川内の山々。越後の里山も奥が深い。何よりも越後平野の広がりは圧巻だ。
下りは、山頂の北側から巻いて降りたが、難易度は同じようなものだった。下りは往路を戻る。季節は真冬だが、オオカメノ木やコシアブラの芽が膨らんでいた。寒風は吹き付けたが、一日中、長袖アンダーシャツと長袖シャツで歩けた。季節は確実に進んでいるのだ。もう少しするとマンサクの花が咲きだし、フキノトウが芽を出すだろう。冬の厳しさとともに春近しを感じさせる山行である。
コメント
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こんにちは
TVでは新潟は晴天が少なく感じていましたが、冬本番の山行始めていますね。
宝珠は昨年もレコ拝見しましたが、中々良い感じですね。直近の雪の締まり具合はどの程度でしょうか。
レコの「危険近づくな」は何があるのでしょうか、気になりますね?
「八咫柄山」は何と読むのでしょうか、難しい山名ですね。
楽しく拝見しました。
こんばんは〜
新潟は、久しぶりの大雪で雪片づけがチョット大変でした。現在、道路面は雪は無く、車は支障なく走っています。ポット植えの水仙の芽が伸びてきました(^^)/ 陽射しは明らかに春めいてきましたが、山の雪面は未だツボ足では厳しいようです。
「危険近づくな」は、ちょっと崖みたいになっているんですが、歩くのに苦労するようなところでは無く、あまり気にしなくてもいいと思います。
「八咫柄山」は、山名標に”やたがらやま”とふりがながふってありました。山名標は、今回は見当たらなかったので壊れてしまったのかもしれませんが。
「咫」は長さの単位で、「八咫」は大きいこと、長いこと、を表すようです。そうだとすると、どうして「八咫」なのかが分かりません。宝珠山の”宝珠”は、その形からきているのは間違いないと思いますが、八咫柄山は何から来ているのか分かりません。ひょっとしたら、八咫烏山(やたがらすやま)から変化して八咫柄山になったのかもしれませんね。
すみません。何の根拠もない、ただのたわごとです。ではまた。
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