鍬崎山独標手前強風撤退


- GPS
- 07:14
- 距離
- 11.7km
- 登り
- 1,338m
- 下り
- 1,329m
コースタイム
2:59 標高1229m地点
3:31 大品山東側稜線
3:40 鞍部
4:10 標高1429m地点
5:23 独標手前鎖場
6:50 鞍部
7:02 大品山東側稜線
7:17 標高1229m地点
8:25 あわすのスキー場駐車場
天候 | 晴のち曇(強風) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・今年は雪の量が多く、大品山北面は標高1200m以上は大きな雪面が広がる。 ・鍬崎山の常願寺川側(左手)は雪庇と雪割れがあるので注意。 ・独標手前の鎖場は雪が中途半端に付いていて不安定。 今年は雪が多かった影響でまだ残雪が豊富。岩は出ているが鎖は一部が見えているがまだ雪に埋まり使えない。 強行突破は時間と体力を要する。下りも登りと同じ要領となると思う。 自分は左手の不安定な雪を避けては、右手の岩場と木を利用して登り上げる。 出来れば鎖がすべて雪から出てからの時期がいいと思う。 (この日は低気圧接近による温度上昇懸念と強風のため、鎖場で撤収) |
写真
感想
この日は午後から大荒れの天気予報。
気温上昇の可能性もあったので夜行登山とする。
無理はしないで強風が吹きだす兆候があれば撤収と決めて臨む。
午前0時過ぎに自宅を出てあわすのスキー場に午前1時過ぎに到着。
仕度を済ませて出発。雲一つなく多くの星が輝いていた。
あわすのスキー場のゲレンデの西側を詰める。途切れ途切れで雪がある。
この日は月がないので暗い。
1:45 上部のリフト降り場を過ぎる。
雪道となるが導水管手前では夏道が出ている。
1:57 導水管を渡ったところで小休止。
ここから雪が連続するようになる。
柔らかくない所がありチェースパイクを装着するとズレが無くなる。
沈み込みや踏み抜きはほとんどなし。
導水管の坂を過ぎるとフラットになり雪が連続するようになる。
やがて貯水池に至りここから細尾根に取り掛かる。
数日前の足跡があり、暗闇だが支障なし。
先行者の取り付きは夏道よりも左手の東側の雪面から上がっていた。
足跡やトレースを追うといろいろなルートを学べるので勉強になる。
すぐに夏道の細尾根と合流。完全に雪はなく乾いた道の急坂。
ここから標高1200mまで本格的な登りで一汗かく。
標高1200mを超えると雪が再びつながり、そこから上は雪の世界であった。
標高1293m地点を過ぎると勾配が緩やかとなりブナ林が続く。
闇夜の広大なブナ林は異世界のようだ。
先行者の足跡とGPSで大品山へ向かう。大品山へ直線的に登ると坂がきついところが一か所ある。
先行者は東へ回り込んでいたが、そのまま進む。
急な坂もあり、チェーンスパイクを付けていて助かった。
3:30過ぎ、やがて大品山東側の稜線に出る。南風が強い。
西側の山頂方向に広大なブナ林が広がるが進路を南東へ。
鍬崎山の方向を確認して、鞍部まで下る。
常願寺川方向には雪庇が発達して要注意。
鞍部から登り返し。ここで、ストックとチェーンスパイクをデポ。
アイゼンとピッケルに装備変更。
左側の谷と雪庇を意識しながら、なるべく右側を登る。
標高1429m地点を過ぎ、4:21 道標と大きな立山杉がある標高1440m地点で小休止。
あれだけ強かった南風が弱くなる。どうも山影にはいったようだ。
緩やかな稜線を登る。
4:45 標高1500mを超えると、本格的な登りとなる。
アイゼン走行で確実に高度を稼ぐ。
方向転換しながら進むがなかなかきつい動作を要求される。
普段使わない筋肉なのですぐに疲れが出る。
4:58 標高1600mを超えると勾配が緩む。
東の空が明るくなるが、雲が出てきた。
5:00を過ぎると写真が撮れる程度に明るくなる。
独標へ続く稜線
東に立山連峰、大日連山を拝むことができる。
遠目には、毛勝三山、僧ヶ岳も眺められる。
5:08 標高1650mを超える。独標に至る核心部が始まる。
あまり左側に寄ると雪が割れているので、所々出ている夏道を上がる。
雪の量が多いようで、遠目では鎖場は雪が覆っているようだ。
鎖場手前の大きなダケカンバの木の辺りは雪の段差ができていて壁のようだ。
ツリーホールに入り込み、ストックのピックを叩き込んで、アイゼンで足場を確保して一気に登り上げる。全身運動。
そこを超えるといよいよ核心部の鎖場。
鎖場手前も急勾配の雪面。たぶん、雨で大量の雪が融けて雪のステップが形成されたのだろう。
狭い尾根の左半分は雪の壁、右手は岩と細い枝が繁茂した木々の集団。
雪面を登り上げるか、障害が多い木々の部分を攻めるか。
単独なのでリスクのある雪面は回避、樹木の方を選ぶ。
ピッケルは不要なので脇に差し、枝を掴んでアイゼンで足場を確保しながら格闘して突破。ここは、かなり体力を使う。
いよいよ核心の鎖場。ここは左手がやはり雪面が繋がっている。右手は岩場と細い枝が密集。その上は低いが雪の壁という構成。
鎖は出ている所が少し見えるものの、ほとんど雪の中。
左手はひび割れた雪の急坂、右手も土が見えて所々雪が切れている。
どちらもトラバースは不可能。
最終的に鎖場も岩と木々の部分を登りあがる。
下の鎖のリングが出ていて握ることができたので、ピッケルを脇に差して、
左手でリングを握り、左足は岩の先端にアイゼンの爪を引っ掛ける。右手は木の枝で、何とか体重を乗せて乗り越える。クライミング状態。
次は、人一人分の雪の壁。ピックを指してアイゼンで足場を固めて、
何とか乗り上げる。ここも全身格闘技。
少し前から風が強まる。
独標まで少し痩せた尾根が続いてピークがすぐそこに見えていたが、
ここで撤収と決める。
頂上まで登り、下りで強風に煽られながら、鎖場で格闘するのは避けたい。
5:23 下山開始。
下りも登りの動作の反復だったが、アイゼンの爪が木々に引っかかり難儀した。
この鎖場はすべてが雪に埋まった状態か鎖が完全に見えている時に通過した方が良い。
雪が中途半端に積もっていては不安定だ。雪の多い年は特に注意が必要だろう。
標高1600mまで登りの動作の反復で下る。特に考えるよりも思い出しながら逆の操作を行うだけ。
標高1500mの広い急坂は、緩い部分を探しながら下る。
大品山の鞍部でストックを回収。アイゼンからチェーンスパイクに交換。
南風がやたら強い。
強風の中の登り返しは体力を奪う。
7:0過ぎに大品山手前を右に巻いて粟巣野へ向かう。
大品山から下ると、急に風が無くなっ
後は足跡を追いながら自動運転。
痩せ尾根で山スキー1名とすれ違う。
淡々と下りをこなして、下山する。
8:25 登山終了。
久しぶりに膝と筋肉にかなりの負荷となる。
明日は筋肉痛になるだろうと思いながら帰路に就く。
帰ってから、タイヤ交換、家事、新入社員歓迎会と、
一日を二倍以上楽しめた。
食料)
ホットコーヒー 約200cc
ポカリスエット 約100
焼きそばパン 1個
コロッケ玉子パン 1個
スモークチキン 1個
ゼリー 3個
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