皆子山☆皆子谷↑西南稜↓
- GPS
- 03:55
- 距離
- 8.7km
- 登り
- 529m
- 下り
- 523m
コースタイム
- 山行
- 3:43
- 休憩
- 0:12
- 合計
- 3:55
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
皆子谷はテープもほとんどなく、コースは極めて不明瞭。 皆子山西南稜は一般登山道はなし。ところどころ不明瞭な箇所もあるものの、踏み跡は全般的には明瞭。 |
写真
感想
連続山行の三日目は皆子山の皆子谷を登って、西南稜を下るコースに。前回、ここを訪れた昨年の秋は東尾根を登り、寺谷を下るルートだったのだが、VG氏のレコを拝見する限り、山頂の東側と西側であまりにも雰囲気が異なる。また寺谷は最後の安曇川源流の渡渉に苦労したが、谷の雰囲気がとても美しかったので、皆子谷の様子も気になっていたのである。
京都市内で朝に用事かあったのと、帰宅してから山の用意をすることになったので、出発がかなり出遅れるが、ルート次第ではこの時間からでも十分に魅力的な山行を楽しめるのが北山や比良のいいところだ。しかし、慌てて家を飛び出したためか、不覚にもカメラのメモリーカードを入れ損ね、今日はiphoneで撮影することに。
ヒノコに車を停めて歩きだすと北山修道院の手前に皆子山西南稜の登山口への道標がある。「山と高原地図」では記載されていないルートであるが、このような道標がつけられているとは意外であった。修道院の前から林道に入ると、まもなく右手の川沿いに小さな池がある。遠目にみる限り、池はパステルグリーンの独特の水を湛えているが、その中央に小さな島があり、人工的な感じがする。後でわかったのだが、どうも昔の釣り堀の跡らしい。
すぐに林道は荒れた登山路となる。路の上には間伐された杉の断片が散在している。踏み跡の薄い皆小谷の登山路でもこのような光景を目にしたが、もとよりこの路を通過する登山者がいないだろうという想定でこのようなことになっているのだろうか。しかし登山をする側からすれば迷惑千万な状況である。寺谷にはいると、平への分岐の道標がある。平へのルートを選んだ場合、どこかで安曇川源流を渡渉しなければならないのだが、さっと見渡すかぎり容易に渡渉出来るような箇所が見当たらない。この渡渉のポイントをご存知の方がいらしたら、是非、教えて頂きたい。
皆子谷に入ると新緑が最も美しい季節なのだろう。足元には多くのネコノメソウに混じり、時折、エンゴサクやケマンソウが咲いている。やはり登山路はかなり不明瞭であり、テープもかなり疎らである。寺谷のほうが通過する人が多いためか、よほど道がわかりやすかったように思われる。沢道の経験の少ない家内はそれなりに苦労している。
源流に近くなってきたあたりで、右手の斜面に虎ロープがつけられている。テープはなかったがこのロープを伝って斜面をあがると、かなりの高さまで登ってしまうが、周りにはテープ類もなく、ここからの踏み跡もみあたらない。果たしてこの虎ロープは登山路のためだったのかどうかと逡巡していると、この皆子谷で人を見かけるとは思いもよらなかったのだが、数10メートル上の斜面をソロの方が通過してゆくのが目に入った。見上げると少し上に山頂から皆子谷と寺谷の間を南にのびる尾根の稜線が目に入るので、源頭を諦めてここから尾根に登ることとした。足元は白いフデリンドウが多数。
尾根にあがると、後は尾根筋を辿り、蓬莱山の展望を楽しみつつ、ほどなく皆子山山頂に到達する。頂上では三人の男性の方がランチをとって寛いでおられた。寺谷からこの山頂を目指したものの、寺谷の入り口がわからず、橋の手前から森林作業路を伝って、尾根を登られてきたという。寺谷に入る橋が流出してしまっているため、寺谷に入るポイントが極めてわかりにくい筈だ。流出した橋を迂回するルートが付けられているものの、このルートもわかりにくい。お持ちの山と高原地図では旧版のためか東尾根コースが記載されていなかったが、東尾根はコースが非常に明瞭なので地図がなくとも容易に下ることが出来るでしょうと申し上げる。お話をしているうちに、山頂の西側からソロの方が登ってこられたが、山頂の写真を撮られることもなく通過して行かれた。この皆子山の西尾根のコースは意外と知られているのだろうか。
山頂を辞すと、いよいよ西尾根に入る。まずは皆小谷のなだらかな源頭を左手にみると、彼方に比叡山が望まれる。緩やかな尾根でこれらの小さなピークを繋いでいく。この辺りは新緑はまだであり、春はまだ足踏みをしているようだ。緩やかな源頭のカーブと、疎らに生える樹々のシルエットが別天地のような美しい眺望を演出する。
尾根を辿り、西尾根におけるピーク926m峰に達する。山頂は樹木に囲まれているが、枯木に登って、皆子山の写真を撮る。冒頭にも書いたが、やはり皆子山の印象がまるで異なる。このレコをご覧になった方、皆子山にいらしたら山頂からは是非、この926m峰までは足を延ばされることをお薦めしたい。
さらに西に向かい、南北に延びる尾根の分岐に辿り着くと、ここで左に曲がり、西南稜に入る。間もなく東に大きく眺望が開けるあたりを通過する。後で撮影した写真を見返してみると、先程のピークで撮影した写真とほとんど変わらないではないか・・・ということで、もしもこの地点まで来られるようであれば、926m峰の山頂で樹に登るのは決してお薦めではない。
樹間からは西に東に垣間見る雄大な尾根の景色を楽しみながら西南稜を下る。稜線の長さが全く気にならない・・・というか瞬く間に下ってしまったような気がする。最後のピーク819m峰が近づくにつれ、いつしか尾根からは南側の正面に天ヶ森、そしてその右奥には天ヶ岳を望むようになる。ここからは大きく右手に折れて、急な斜面を下っていく。途中まではテープ類もあり明瞭だが、最後の部分では非常にわかりにくい。VG氏のレコで注意が喚起されているにも関わらず、最後にジグザグ道を辿ると修道院の敷地内に着地してしまった。敷地内の仏塔から左手に進み、何とか林道に出ることが出来たが、このルートを辿る際には注意を要する。
冬枯れのこの光景もいいが、初夏、紅葉、雪の季節、あるいは霧の中でも・・・何度でも訪れたくなるお気に入りの場所がまた一つ増えた。それにしても、林道の間伐材はなんとかして欲しいものだ。
参考にVG氏のレコ
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1403896.html
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
こんにちは、yamanekoさん。
皆子山の山頂の西エリア、良いでしょ〜
鹿の通り道があって、
見ていると楽しく、そしていいなぁ…と感じる場所です。
それにしても、本当にタフですね
一日に二座とか登ってられたり、
皆子谷から登られて、このコースタイムとかすごいです!
皆子山の谷ルートは数年前の大雨(台風?)で
すっかり荒れてしまった様で、私は行こうと思いません
ひとつ、老婆心ながら。
4はネコノメではなくタネツケバナかと…。
早速にもコメント、それからご教示有難うございます。暗紅色の酌がないから変だな・・・と思っていましたが、そうなのですね。
地図を読んではルートの記載されていない山を目指すのが楽しくて、前々から気になっていたエリアだったのですが、感想の文中にある通り、VGさんのレコを見てからはここに行くタイミングを図っておりました。そして何度でも訪れたいと思うところですね。
次は違うルートを通ってここに行きたいと思います。それにVGさんのように源頭をもっとゆっくり堪能すればよかったかな、と思っています。
このコースタイム、家内のペースに合わせているので、遅いほうだと思っていましたが・・・
皆子谷から皆子山に登られたんですね。
僕の場合、これまでは尾根からのアプローチしかしておらず、いずれは谷ルートで登頂してみたいと思っていますが、まだ経験が浅くて苦手意識もあるので、もう少し歩き慣れてからが良さそうかな。
寺谷の方が難易度が低そうなので、最初はそちらが良さそうな?
山頂の西側に広がる風景はゆったりとしていて、何度でも訪れたくなる場所ですね。
あまり花を見かけないのが残念ではありますが。
安曇川の渡渉について。
ヒノコから行く場合、南尾根を越えた辺りに目印があるはずで、そこが渡渉ポイント。
平から行く場合、安曇川の起点を示す石柱があり、上記と同じ渡渉ポイントになります。
川幅の広い浅瀬で石伝いに進むのは無理と思われ、サンダルなどを利用する人もいるようです。
僕は大きめのレジ袋を用意して、それを履くような感じで渡渉しています。
少し上流の川幅が狭い所でも渡渉可能なようですが、未確認なので詳細は分かりません。
昨年の6月3日と12月2日のレコに写真を掲載しているので、良ければチェックしてみて下さい。
渡渉点を含めて、いつもながらいろいろとご教示有難うございます。レコを確認させて頂きました。いずれも素晴らしいレコで圧巻です。
西尾根の緑の頃の風景、気になってきたのですが、堪能させて頂きました。本当に美しいというか、独特の空気感ですね。それに次回は尾越に降りようと思っていたところだったので、大変参考になりました。
最近の滝谷〜竜ヶ岳の魅力的なレコを拝見すると沢に慣れていないというのはご謙遜に思われますが、滝谷の源頭も魅力的ですね。いつもVGさんのレコを拝見する度にトレースしたくなります。
寺谷を下ったのはレコをアップし始める前だったのですが、道は荒れてはいるものの決して無理なものではないと思いました。ツボクリ谷は行ったことがありませんが、皆子山のメジャーな沢コースの中では最も通りやすいものではないかと思われます。しかし、これからの時期、いずれの沢もヒルの楽園になるという噂ですね。それもあって皆子谷は今の時期を選んだのですが、今度はあの美しい源頭まで沢を詰めてみたいと目論んでおります。
3日連日、それもハイペースで!奥様のそのスタミナが凄いです。
休憩時間もほんのちょっぴりで、でもパスタ調理等してしっかり食べてるところがまた凄い!手際の良さといい、食べる早さといい…。
因みに、うちの夫は調理し始めると、のんびりくつろいでしまって大変です。
車のキー見つかって良かったですね☆
あっ、4日連日ですね!この後もご家族での登山を楽しまれたとは!
コメント下さっていたのに気がつかなくて、返信が遅くなり失礼しました。この日は行動食のみでした。家内と二人の時は基本的にはドライフーズにお湯を注ぎこむというパターンが多いのです。次男は山での食事を楽しみにしてくれているので、いろいろと苦心することになりますが。料理を始めるとついつい長居をするのは我が家でも同じくです😄
ところで家内はhossyさんのペースには到底及びません。しかもそのペースはかなり気分次第ですので、天気よりも予測が困難です💦
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する