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Yamareco

記録ID: 1602548
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ハイキング
栗駒・早池峰

失われた秘湯−湯ノ倉温泉・湯栄館

2018年09月28日(金) [日帰り]
 - 拍手
Washiba2924 その他1人
体力度
2
日帰りが可能
GPS
03:25
距離
9.5km
登り
426m
下り
416m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
2:56
休憩
0:29
合計
3:25
11:18
51
国道分岐点
12:09
12:10
33
林道合流地点
12:43
12:53
27
湯ノ倉温泉跡
13:20
13:38
65
490m地点(峠)
14:43
国道分岐点
天候 晴れ時々曇り
過去天気図(気象庁) 2018年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
特になし。林道を歩いて行く時には工事車両に注意。立ち入り禁止の看板は特にありませんでした。
湯ノ倉温泉が存在していた頃の道は破壊され尽くしているので今回は上部の林道から温泉跡を目指す。工事車両が行き来していた。
2018年09月28日 11:18撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
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9/28 11:18
湯ノ倉温泉が存在していた頃の道は破壊され尽くしているので今回は上部の林道から温泉跡を目指す。工事車両が行き来していた。
ヒートホール調査に係るボーリング工事・・・とある。この周辺に地熱発電所でも作るのかな。
2018年09月28日 11:18撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
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9/28 11:18
ヒートホール調査に係るボーリング工事・・・とある。この周辺に地熱発電所でも作るのかな。
林道入口からすぐに鎖が現れる。林道入口には車を数台止める事が出来るスペースがあった。
2018年09月28日 11:19撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
9/28 11:19
林道入口からすぐに鎖が現れる。林道入口には車を数台止める事が出来るスペースがあった。
”ふるさと緑の道”と書かれた道標。岩手・宮城内陸地震前に設置されたものだろうか。
2018年09月28日 11:28撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
9/28 11:28
”ふるさと緑の道”と書かれた道標。岩手・宮城内陸地震前に設置されたものだろうか。
林道から白糸の滝へと向かう道。予想に反して道の状態は良い。谷間なので雑草の繁茂が遅いのか、狩り払いが定期的にされているのか。(多分両方かな)
2018年09月28日 11:29撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
9/28 11:29
林道から白糸の滝へと向かう道。予想に反して道の状態は良い。谷間なので雑草の繁茂が遅いのか、狩り払いが定期的にされているのか。(多分両方かな)
入口にあった白糸の滝を指し示す道標。このまま土に還って行くのだろう。
2018年09月28日 11:29撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
9/28 11:29
入口にあった白糸の滝を指し示す道標。このまま土に還って行くのだろう。
陽の当たらなさそうな道が続く。あまり歩かれていない道なのだろうが意外なほど荒れていない。
2018年09月28日 11:46撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
9/28 11:46
陽の当たらなさそうな道が続く。あまり歩かれていない道なのだろうが意外なほど荒れていない。
やや急な箇所には階段がある。整備した時には金を掛けた道なのだろう。
2018年09月28日 11:47撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
9/28 11:47
やや急な箇所には階段がある。整備した時には金を掛けた道なのだろう。
丁度この辺りが白糸の滝への中間地点なのだろう。看板の端が欠けているのは熊によるものか。
2018年09月28日 11:48撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
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9/28 11:48
丁度この辺りが白糸の滝への中間地点なのだろう。看板の端が欠けているのは熊によるものか。
こちらの看板は完全に指示版が脱落していた。周囲にそれらしきものは落ちていなかったので、熊によるものか人為的なものか判断に迷う所だ。地形図ではここから滝方面へ南下しているように書かれているが現状は左折している。地図が間違っているのか道が変ったのかは不明。
2018年09月28日 12:07撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
9/28 12:07
こちらの看板は完全に指示版が脱落していた。周囲にそれらしきものは落ちていなかったので、熊によるものか人為的なものか判断に迷う所だ。地形図ではここから滝方面へ南下しているように書かれているが現状は左折している。地図が間違っているのか道が変ったのかは不明。
暫く歩くと林道に突き当たる。写真ではよく解らないが写真中央やや右にカーブミラーが倒れている。この向こう側に林道がある。
2018年09月28日 12:10撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
9/28 12:10
暫く歩くと林道に突き当たる。写真ではよく解らないが写真中央やや右にカーブミラーが倒れている。この向こう側に林道がある。
逆方向からみた写真。入口から林道で来た場合、この向こう側にハイキングコースがあるとはまず判らないだろう。道標の類も全く無い。
2018年09月28日 12:11撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
9/28 12:11
逆方向からみた写真。入口から林道で来た場合、この向こう側にハイキングコースがあるとはまず判らないだろう。道標の類も全く無い。
林道の脇を下って行く道があった。どうやら現在の白糸の滝への道はこちららしい。かなりよく踏まれているイメージがある。
2018年09月28日 12:14撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
9/28 12:14
林道の脇を下って行く道があった。どうやら現在の白糸の滝への道はこちららしい。かなりよく踏まれているイメージがある。
暫く林道を歩いて行くと峠を越え、そして川に向かって降りて行く。そして目前に現れるのがこの風景。この崖、内陸地震で出来たものらしい。この崖が崩れた事によって湯ノ倉温泉が水没することとなったのか。
2018年09月28日 12:34撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
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9/28 12:34
暫く林道を歩いて行くと峠を越え、そして川に向かって降りて行く。そして目前に現れるのがこの風景。この崖、内陸地震で出来たものらしい。この崖が崩れた事によって湯ノ倉温泉が水没することとなったのか。
更に降りて行くと櫓が現れた。温泉掘削のものにしては随分と大掛かり。
2018年09月28日 12:37撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
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9/28 12:37
更に降りて行くと櫓が現れた。温泉掘削のものにしては随分と大掛かり。
結構大きな櫓。横のトラックと比べるとその大きさが判る。
2018年09月28日 12:39撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
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9/28 12:39
結構大きな櫓。横のトラックと比べるとその大きさが判る。
崩れた斜面。この斜面が湯ノ倉温泉を水没させたのか。
2018年09月28日 12:40撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
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9/28 12:40
崩れた斜面。この斜面が湯ノ倉温泉を水没させたのか。
湯ノ倉温泉への道は中央部分のホースの場所を左に折れる。ここから旧道となる。
2018年09月28日 12:40撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
9/28 12:40
湯ノ倉温泉への道は中央部分のホースの場所を左に折れる。ここから旧道となる。
もう歩く人もいない道だが、川から水をポンプアップする為に多少人が歩く。思っていたよりも踏まれている。お陰で温泉跡までは特に問題無く辿り着けた。訪れた事のある人なら判ると思うが温泉宿は写真中央部やや上、川が蛇行している辺りにあった。
2018年09月28日 12:42撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
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9/28 12:42
もう歩く人もいない道だが、川から水をポンプアップする為に多少人が歩く。思っていたよりも踏まれている。お陰で温泉跡までは特に問題無く辿り着けた。訪れた事のある人なら判ると思うが温泉宿は写真中央部やや上、川が蛇行している辺りにあった。
堰止湖が出来た為に水没し、その堰止湖が土砂で埋まった結果、このような河原状になってしまった。写真中央部やや右辺りに露天風呂があった筈。ただし、当時より土砂が数メートル積もっている。
2018年09月28日 12:47撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
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9/28 12:47
堰止湖が出来た為に水没し、その堰止湖が土砂で埋まった結果、このような河原状になってしまった。写真中央部やや右辺りに露天風呂があった筈。ただし、当時より土砂が数メートル積もっている。
写真中央部やや下に写っているのが当時湯ノ倉温泉まで引かれていた電話線。温泉跡地へはこの川を歩いて行く事になるが温泉が湧き出している風も無かったのでこの地点で引き返す。川の流れによっては歩いて行けそうだ。
2018年09月28日 12:49撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
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9/28 12:49
写真中央部やや下に写っているのが当時湯ノ倉温泉まで引かれていた電話線。温泉跡地へはこの川を歩いて行く事になるが温泉が湧き出している風も無かったのでこの地点で引き返す。川の流れによっては歩いて行けそうだ。
振り返って湯ノ倉温泉跡を見る。将来、土砂が少し流れて川が深くなるかな。その時にまた訪れたい。
2018年09月28日 12:56撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
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9/28 12:56
振り返って湯ノ倉温泉跡を見る。将来、土砂が少し流れて川が深くなるかな。その時にまた訪れたい。
当時の電話線用電柱。湯ノ倉線と書かれている。設置は電電公社。
2018年09月28日 12:58撮影 by  NIKON D3, NIKON CORPORATION
9/28 12:58
当時の電話線用電柱。湯ノ倉線と書かれている。設置は電電公社。
撮影機器:

装備

個人装備
長袖シャツ Tシャツ ズボン 靴下 雨具 日よけ帽子 ザック 行動食 飲料 地図(地形図) ヘッドランプ GPS 携帯 タオル ストック カメラ

感想

湯ノ倉温泉・湯栄館。
少し温泉に興味のある人ならばよく知る一軒宿の秘湯だろう。
残念ながら2008年6月に起こった岩手・宮城内陸地震によって下流が堰き止められ、堰止湖によって水没してしまった。
地震直後の水没した宿の写真はネットで見つかるが、その後どうなったのかの情報が無い。そこで今回どうなっているのか行ってみる事にした。

往時、湯ノ倉温泉までは徒歩15~20分程。それほど急な上り下りは無かったと記憶している。どんなに道が荒れていたとしてもその3倍も見ていれば大丈夫だろう、そう考えていた。
しかしそう簡単には行かなかった。当時の車道(林道)は温湯温泉から暫く行くと廃道と化していた。
温湯から一迫川沿いを車で行くと、段々と道が荒れてくる。行ける距離はほんの少し。地形図の”315m”と書かれた地点で道は終わっていた。
ここからは歩きと思い歩く準備をしていると地元の人が来た。話を聞くと一迫川は各所で崩れており、渡渉が何度か必要との事。
渡渉するとは考えていなかったので早々にこのルートで行く事は断念した。

次に辿れそうなルートは地形図の610m地点から延びる林道だ。
ここから入る事にする。現地に行ってみると国道との分岐点に駐車スペースがあった。
林道入口にはチェーンが掛けられていたが、車の交通量はそこそこありそうな感じである。工事車両が通るのだろう。
林道を少し歩き、地形図にある白糸ノ滝方面の歩道を探すと朽ちた看板とそれ程荒れてはいない道があった。

下る一方の道は意外と快適。あまり人が歩いたような感じは無いが、しかし放置されていた訳でも無さそうだ。
道はほぼ地図通り(多少ずれてはいたが)しかし、白糸の滝近くで真っ直ぐ進む筈がほぼ直角に左に曲がっていた。これは地図がいい加減なのか、それとも地震後にルートが替えられたのか不明。(なんとなく後者のような気がする)

暫く歩くと林道と合流した。地形図には無い道だ。ただ道は湯ノ倉温泉方面へと延びていたのでそのまま歩く事にした。車道は途中何ヵ所かで歩道を横切っている筈なのだが、そこがどの地点なのかは判然としなかった。昔の道はほとんど失われている様だった。
湯ノ倉温泉近くまで行くと、そこには大きな櫓が。温泉掘削用としては随分と大きい。ヒートホール調査用のボーリングとの事だったが、帰宅後調べると地熱調査用らしい。結果次第で周辺に地熱発電所でも作る予定があるのだろうか。

櫓の横から目指す湯ノ倉温泉への旧道を辿る。あまり歩かれた感じは無いが、かといって藪で歩けないという程でも無い。航空写真を見る限り全く様相が変わってしまったと思っていたが、この旧道を通ると往時が蘇ってくる。意外と酷く変わってしまったようには感じなかった。(これは全く以前の面影など無いだろうと思っていたからかもしれない)
以前は谷沿いにあった筈だが、現状では河原と呼ぶ方が良さそうな感じになってしまっている。しかし、それでも往時の面影は感じる事は出来た。

川が大きく蛇行していて目指す温泉跡へあと100m程の地点で引き返す事にした。
腰程度まで川に浸かる覚悟があれば到達出来たのだろうが、温泉が出ているような感じは無かったので割と簡単に諦めてしまった。しっかりと探せばあったのかもしれないが。(寒い季節に行けば湯気の有無ではっきりとしそうだ)

湯ノ倉温泉の源泉がどのような状態であるのかは確認せず。しかし、ネットに全く載っていない湯ノ倉温泉跡に辿り着けて満足だった。

帰りは作業用の林道を通る事にした。しかし、林道の方が距離があり、また無駄に標高を稼がされるので素直に来た道を戻れば良かったかもしれない。

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