延々と続く息を呑む紅葉と大岩壁、bestタイミングの黒部峡谷下ノ廊下で最高に贅沢なもみじ狩り


- GPS
- 47:31
- 距離
- 45.0km
- 登り
- 7,573m
- 下り
- 8,484m
コースタイム
- 山行
- 0:51
- 休憩
- 0:04
- 合計
- 0:55
- 山行
- 9:26
- 休憩
- 1:13
- 合計
- 10:39
天候 | 10/27;雨 10/28;晴れ! 10/29;雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
7:20→JR新幹線のぞみ210号→8:10名古屋 08:28JR特急ワイドビューしなの81号 11:23信濃大町(八王子からの妻と合流)11:30臨時バス 12:10扇沢(昼食)13:00トロリーバス 13:16黒部ダム 10/29復路;14:35欅平→トロッコ列車特別室 15:56宇奈月温泉(宿泊) 10/30復路;9:02宇奈月温泉→立山行き特急 9:26新黒部→黒部宇奈月温泉(八王子へ帰る妻を見送り)10:26JR新幹線はくたか553号(E7系) 11:02金沢11:24JR特急サンダーバード20号 14:05大阪14:15JR神戸線新快速 明石 |
コース状況/ 危険箇所等 |
🔻下の廊下は内蔵助谷出合から東谷吊橋まで、垂直な絶壁に付けられた細い水平道で、常に転落の危険と隣り合わせです。足場も岩ゴツゴツで躓いたり、濡れて滑り易い木の桟道でスリップしたり、岩壁をコの字にくり貫いた所でテント泊の大きなザックを引っ掻けてたりして転倒すれば命取りになります。 道の左側の岩壁には針金が張ってあるので、これにてをかけて、いつでも掴まれるようにしながら歩きます。一ヶ所だけ、この針金が無くて足場の 岩が谷側に傾斜していてスリップしたら掴まれずに転落してしまう場所がありました。 🔻阿曽原小屋から欅平の水平歩道 ここも絶壁のくり貫き道がありますが、距離は短く、道幅も下の廊下より広く、桟道もしっかりしています。でも、転落死亡事故は多い(私の大学の後輩も亡くなりました)ので要注意です。 折尾谷の堰堤下のトンネル、志合谷の長いトンネル内は、水溜まりになっていて、深い所はくるぶしの下まで浸かりました。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着(薄手ダウン上下)
雨具(傘&ゴアレインスーツ)
ロングスパッツ
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
ザックカバー
ヘルメット
ハーネス
カラビナ2
スリング長・短各1
食糧3泊4日分
非常食
飲料
地図(2.5万地形図コピー)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
免許証
携帯(orスマホ)
時計(高度計)
サングラス
ストック1
カメラ
エアマット
シェラフ
GPS
マグカップ
|
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共同装備 |
ガスカートリッジ中1
ガスコンロ
コッヘル大小
食器
ライター
ポール
テント
フライシート
銀マット
ファーストエイドキット
針金
常備薬
|
感想
3年越しの黒部下ノ廊下にようやく行ってきました。
下ノ廊下は大量の雪が解ける秋にしか通行できず、しかも
雪崩等で壊された歩道、桟道の修理が完了してからでないと危険な
場所なので、開通するのは毎年10月になってからで、
冬が来る前の11月初めまでしか通行できません。
3年前に計画しましたが、その年は残雪が多くて開通がとても遅くなって行けず、
2年前は私の単身赴任の引っ越しと重なってしまって行けず
昨年は10月の土日の天気が台風等でほぼ全滅で行けず、
今年も先週まで風邪をひいたりいろいろ会って行けずで、
やっとこの週に行くことができました。
それでも、天気予報ではちょうど運悪くこの週から、例年になく早く冬型の気圧配置が強まって、太平洋側は好天なのに、皮肉にも北陸だけはずっと雨模様の天気予報となってしまい、行く前は今年もあきらめるようか、ととてもテンションが下がってしまいました。
それでも松本や大町は晴天の予報だったので、立山側は雨の予報でしたが、そのまさに中間にある黒部川はもしかしたら少しは良くなるんじゃないか、という淡い期待で、第一目標は下ノ廊下の踏破だったので、多少の雨でも行こうということで決行しました。
初日早朝、明石の自宅で目を覚ますと、予想以上の大雨でした。
この雨の中出かけるのかと、いきなりテンションダウン。ところが、家を出る時にちょうど止んでくれて、その後は電車で移動中少しずつ天気は回復、中津川付近で一旦雨雲に追い付いてしまいましたが、松本辺りでは虹も見られて大町ではすっかり晴れ上がっていました。
下の廊下の好天を期待させましたが、あっさり打ち砕かれて扇沢ですでに雨となり、トロリーバスでトンネルをくぐった黒部ダムも雨で、ロッジ黒四で幕営中も止むことはありませんでした。
やっぱり駄目か、と相当落ち込みましたが、夜7時、寝る前にトイレに行くためテントから出ると、なんと予想外の星空が見られて、また翌日の好天を期待させました。
そしていよいよ下の廊下当日。雲はありますが、まずまずの天気\(^-^)/
それでも変わりやすい天気でまた雨になることも覚悟で出発しました。
誰もいない貸し切りの黒部ダムを渡ってトロリーバスのバス停からいよいよ旧日電歩道に
入ってダムの下へ下ります。ダムサイトでは終わりかけだった紅葉も、ダムの下へ来るとまだまだ残っていて、すでに終わっていると思っていたのでうれしい誤算でした。
黒部川沿いに下りますが、次第に川は足下に遠くなり、高度感が増していきます。下るにつれて谷は深くなり、高巻の斜面の傾斜も垂直に近くなって行きます。そして内蔵助谷出会を過ぎるといよいよ岩壁のくりねき 道や空中桟道が始まります。同時に、岩壁を彩る紅葉も益々濃さを増し、空はいつの間にきれいに晴れ渡って、空の青と黄紅葉、所々の針葉樹の緑がモノトーンの岩壁を彩って、まさに綾錦とはこの事か、と思わせました。
南北に連なる黒部川なので、ちょうどお昼頃になると南から日の光が差し込んで、視界に入るすべてのものがこの世のものとは思えない程絢爛豪華な彩になりました。もちろんこんなに綺麗な紅葉は初めてで、大げさ出なく生きてて良かった、と思わせました。場所が場所だけに、余計にその思いが強く感じられたかもしれません。とにかく超デンジャラスな場所のオンパレードでしたから😵💦
この下の廊下の道は、黒部ダム建設時の旧日電歩道で、欅平から阿曽原小屋までの有名な水平歩道の延長に当たるようで、ほぼ標高1000m弱を維持して黒部川のV字峡谷の大岩壁の中腹を延々40キロも続いています。川は下流の欅平に向かってどんどん高度を下げますが、道は下がらないので、下流に行くに従って高度感が増しで谷も深く険しくなる感じでした。
紅葉はこの1000m付近がちょうど最盛期だったので、 最初から最後までずっと見頃が続いてこれでもかというほどbestな色づきを堪能できました。
3日目の阿曽原小屋から欅平までの水平歩道は予報通りの生憎の雨でしたが、ここも前日同様の素晴らしい紅葉と素晴らしい絶壁絶景だったので、雨も全然気にならずとても楽しい紅葉狩りができました。
水平歩道がいよいよ終わり、となったときは、寂しさを感じたほどてした。
この山行、今年最初で最後の北アルプスとなってしまいました。夏の間ずっと天気が悪かったのが主な原因ですが、それにしても夏の日本アルプスにいかなかった年は記憶にありません。
そんななかで、全月の中アルプスと今回の北アルプスはどちらもそんな今年の鬱憤を晴らすのな余りある素晴らしい秋山登山となりました。
特に今回は日本の秘境と呼ぶにふさわしい、流石は北アルプスと思わせるとんでもない山奥でした。ダム建設がなかったら絶対行くことが出来ないような人跡未踏の秘境で、そんなところにいられることが信じられず、とても幸せな感じがしました、
今回、歩いていてとてもストレスを感じたことがひとつありました。
それは比較的若い方々の挨拶です。今回は私たちは妻のペース&紅葉絶景堪能写真撮影&危険箇所満載でとてもゆっくり歩いていたので、大勢の方々に抜かされましたが、若い方々はほとんど挨拶をしなかったことです。
後ろから人が来たことに気が付けば、避けられる場所まで行って道を譲りましたが、無言でずっと後を着いてこられてきづかなかったり、少し離れてずっとついてきて先に行きたいのかどうかわからず、みちを譲るタイミングが難しかったりしました。気が付かなかったたきに、いきなりすぐ後ろから「すいません!」と責めるように若い女性に声をかけられた時はビックリしたと同時にちょっと不快な思いをしました。
私も、普段単独で歩いていてるときは、大勢抜きますが、後ろから近づきながら「こんにちは」と一言声をかけるだけで皆さん道を譲ってくれます。譲らない方には続けて「先に行かせて下さい」とお願いすることもできます。
北アルプスに来る若者は、団体以外は皆さんとても礼儀正しいと思っていたので、とても残念でした。ここ下の廊下に来る方はそれなりにベテランの方が多いと思いますが、そういう方がかえって妙な自信を持っていて、自己中心的で横柄なのでしょうか。
shigetoshiさん、こんにちは。
下の廊下を歩く日が晴れて本当に良かったです
日が差さないと折角の紅葉がいまいちですし、雨だと滑って危険度も増しますから。
あそこは下りと登りで一度ずつ歩きましたが、素晴らしい絶景で良いですよね〜
他ではなかなか無い景色ですが、紅葉のピークの時に当たるとはついていますね。
自分の時はヤマレコが無い時で、写真が整理されていないので紅葉がどうだったか今一つ記憶が定かでは無いのですが、まだ少し早いくらいだった気がします。このレコを見て、ちゃんと記録を残す意味でもう一度再訪したくなりました。
Futaroさん、こんばんは。
Futaroさんが下の廊下へ行ったことがあるのは知っていましたが、
2回も言っていましたか
ここは標高が低いので北アの紅葉が終わった10月下旬がいいみたいですね。
終わっていると思っていたので、本当にラッキーでした。
ぜひこの時期を狙っていってみてください
shigetoshiさん、こんばんは。
いや〜、紅葉が岩に映えるとはよくいいますが
黒部渓谷の紅葉はレベルが違いますね!
こんな色の中を歩いてみたいと強く思いました
下山日も雨の中でもこの色ですか。
こりゃ、たまらないですねえ
私も先日の山行で、すれ違いの挨拶を何度かスルー
されました。。単独で山なれているような雰囲気が
あったので、尚更残念に思っていたところです。。
youtaroさん、こんばんは
たしかに、個々の紅葉は他とは次元が違っていました
とにかくどこも色が鮮やかで、日本の自然林はこんなに楓類が多かったのかと
驚かされました。
ちょうど紅葉盛りの標高を文字通り水平にたどる水平歩道ですから
どこまで行っても紅葉が続いて、岩壁とのコントラストが最高でした
あんなに楽しい雨歩きも初めてだったと思います。
まだでしたらぜひ行ってみてください
思ったほど危険ではないので奥様も行けるかも。距離はありますが。
若者の挨拶は…困ったものです。
逆に白馬や穂高に行く素人の若者たちの方は、
煩いくらいに挨拶してくるんですけどね。
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