箕冠山・根石岳(烈風で敗退)
- GPS
- --:--
- 距離
- 7.3km
- 登り
- 606m
- 下り
- 606m
コースタイム
6:17 オーレン小屋
6:51 夏沢峠
8:13 箕冠山
9:05 根石岳
9:35 箕冠山
10:18 夏沢峠
11:06 オーレン小屋
11:35 夏沢鉱泉
天候 | 曇り(箕冠山〜根石岳間は猛烈な風) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
写真
感想
■ 前日のレコ(http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-166483.html)で書いたとおり、今日の予定は:
「夏沢鉱泉から箕冠山、根石岳を経由して東天狗・西天狗へ登り、東天狗で引き返した先週のリベンジを果たす。余裕があれば中山方面へ」
というもの。しかし、凄まじい烈風に行く手を阻まれ、西天狗はおろか根石岳で敗退することになってしまった。
■ 行動時間が長くなりそうなので、まだ暗い5時半に夏沢鉱泉を出発(本当は5時に出発したかったが、準備に手間取ってしまった)。まずは前日も通った樹林帯のルートを夏沢峠へ向かう。木に積もった雪が風に散り、ヘッデンの光芒の中でキラキラときらめいている。ときおり「ぎい〜っ」と風で木の枝がこすれ合う音が聞こえる。思えばこのときすでに上空は風が強かったのだろう。
すっかり明るくなった7時少し前に夏沢峠に到着。ここでも風が強めだったが、まだ当然天狗岳まで行けるものと思っていた。箕冠山までのルートも樹林帯の中なので、あまり風の強さを意識することはなかった。
■ 箕冠山の山頂を過ぎて樹林帯を抜け、砂礫地帯に出た。すると突然スイッチが入ったように、真横(西)から猛烈な強風が吹き付けてきた。立っていられないほどの凄まじい風で、気を抜くと吹き飛ばされてしまいそうだ。耐風姿勢の真似事などしてみるが、緩急なく常に強風が吹き付けてくるので、このままでは一歩も前に進めない。両足を踏ん張って、上体を低くしたままじりじりと前進してみるが、ときどき「ととっ・・・」と二、三歩横によろめいてしまう。
なんとか根石山荘への分岐の看板があるところまで進んだが、こりゃあ駄目だと判断して樹林帯の近くまで引き返す。同じ樹林帯の外でも、砂礫地帯の手前まではさほど風は強くない。なにか地形の関係なのだろう。
今日はここまでで帰ろうと一旦箕冠山まで戻ったが、時計を見るとまだ8時台。「諦めるのは早すぎる」と考え直した。「今日は箕冠山まで行きました」ではあまりに情けない。烈風地帯に入ってから根石岳まではせいぜい200m。どんなに時間がかかっても根石岳までは行こう。
登山道は平坦な広い稜線上にあり、東側の切れ落ちた崖からは少し離れているので、万一風に押し倒されてもいきなり転落する危険はない。また、登山道の両側にコースロープが張ってあったので、それに掴まっていくこともできる。安全性には問題なしと判断した上で(まあ、安全性にもいろんなレベルがあるものだが・・・)、再び烈風地帯へ足を踏み入れた。
■ 足を踏ん張りながらじわじわと前進。フードのバサバサいう音が一層緊張感を煽る。視界はあり、登山道の両側に杭が立っているので道を見失う心配はないが、だんだんと東側の崖のほうへ近づいているようだ。周囲を見渡すと、崖と反対の左前方に標柱らしきものが見える。あれが山頂か、とそちらへ歩を進める。ようやく標柱に辿り着くと、やはり「根石岳山頂」と書かれていた。
しかし本当の最高地点は、その背後の岩場の上にあるようだ。そこまで登らないと気が済まず、風上側から岩場に取り付いててっぺんまで登った。これでようやく根石岳登頂だ。登頂、といっても山頂という感じではなく、登山道の途中にあるちょっとした岩場という感じだったが・・・。
■ この岩場を回り込むと、道は東天狗へと続く。しかしここから先は稜線が細くなり、転倒が即転落に繋がりかねない。そこを通るだけでも危険だし、もし通過できたとしても、この強風の中で山頂直下にあるという岩場を登るのは自分には無理だ。今日はここまでと判断し、来た道を引き返すことにした。
復路ももちろん烈風の中。曇ったサングラスが凍りついて前が見えなくなってしまったので外した途端、風に飛ばされてしまった(幸い2〜3m先に落ちていたので拾うことができたが)。その後はしばらくサングラスなしで歩いたが、うっかり風上を向くと細かい氷の粒が目玉に突き刺さってくる。それでもなんとか無事に箕冠山の樹林帯まで戻ることができた。
■ 昨日の快晴が天国なら、今日の烈風は地獄か。山の持つ2つの顔を見せてくれた今回の山行だった。しかしまたしても、西天狗への登頂ならず。いつか必ず、また再挑戦したい。西天狗まで登らないと、天狗岳に登ったことにならんのだよ。
※今回の山行前に、honsamaさんの下記のレコを参考にさせていただきました。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-156794.html
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