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Yamareco

記録ID: 1740920
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無雪期ピークハント/縦走
栗駒・早池峰

牛形山

2010年09月20日(月) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
7.8km
登り
833m
下り
816m
天候 晴れ時々曇り
過去天気図(気象庁) 2010年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車

感想

2010年9月20日。夏油三山の一つ、牛形山へ行ってきました。今までまったく足を踏み入れていなかった夏油の山へ、ついに足跡を刻んできました。

8時過ぎに登山口を出発します。
夏油温泉のすぐ裏の斜面を登っていくのですが、途中にこんな看板が…。
「立入禁止」って、山に入るなってことかよ!…と思いきや

露天風呂があるから入るなって…ある種の人達には「どうぞ入って下さい」って誘っているようなものでは(^^;
もっとも、林の裏は本当に断崖絶壁なので命がけの○ぞ○になるでしょうが(笑

登り初めの登山道は鬱蒼とした森の中を進みます。
微妙に湿った登山道はよく滑り、久しぶりの登山となった我々を翻弄します。

そうそう、実はヘロヘロ隊は槍ヶ岳に行って以来、実に1ヶ月ぶりの登山になるのですよ。(白地山敗退は数に入れてません…)
だもんで、体は重いわ息はあがるわ、足が上がらずけっ躓くわ…ヘロヘロ隊の名前に相応しいグダグダな登り出しになってしまいました(^^;

登山口から20分ほどで、経塚山方面との分岐点に到着します。
ここで軽く休憩しますが、すでに汗だくでした。
気温はそんなに高くないはずですが、完全に無風なうえ、湿度が高く汗をかくにはもってこいなコンディション。
前日に摂取した正しい飲み物の水分がガンガン搾り取られて行きます。

登山道は最初から結構な急傾斜で、ヘタレた我々に気合いをかけてきます。
立派なブナの巨木が出迎えてくれたのですが、正直上を見て観察している余裕がありません。

登り初めから2時間ほどは、あまり変化のない樹林帯の登山道でした。
特筆するほど「危険!」という場所は無いのですが、滑りやすい場所が多く道が痩せている部分も多くあるので、気をつけて歩かなくては思わぬ怪我に結びつくかもしれません。

矮化したブナの林は秋の気配が漂い始めていました。予報天気に反して、だんだん晴れてきたようで、木の葉を透かして太陽が輝いているのが見えました。薄暗い森の中に慣れた目には色鮮やかな木漏れ日はまぶしいほどです。

矮化木の林を抜けると視界がぱぁっと開けます。
ここまで密度の濃い樹林帯だったのですが、いきなり植生まばらな斜面が広がっています。雪崩多発地帯なんでしょうか、それとも斜面そのものが不安定なのでしょうか。少々不気味なものを感じます。

一見なんの変哲もない登山道、斜面を横切っていくだけの道なのですが、ガイドブックにもここの区間は「要注意ポイント」との記述があります。
遠くから見る分には分からないのですが、実際に足を踏み入れてみると路肩が不安な上にガレ状に小石が散乱し、歩きにくい事が分かります。
植物が深く根を張っていないらしく、地面そのものも不安定なので大雨が降った直後などはこの斜面に入り込まない方が無難かも知れません。

このようなちょっとした岩登りのような場所もありますが、ぼろぼろと崩れるもろい地質なので、一歩一歩、次に体重をかける場所が常に不安です。
おまけに滑りやすいので、雨降りの時などは怖さが倍増しそう。

この難所を越えると、素晴らしい風景が広がってきます。
正面の猫耳状の山は左が白子森、右が鷲が森。
夏油野営場に至る縦走路が設けられているそうですが、今日は行きません。

2時間半を要して山頂への分岐点に着きました。
まっすぐ行けば縦走路へ。左に行けば山頂へ。
ここまで来れば山頂はもうすぐ目の前…のはず。

まずは正面に見える鞍部を目指すようですが、ひとつ気になることが…。分岐点からすぐのところに「山頂付近登山道崩壊注意」とかいう看板が掛かっていました…。

かなりの急傾斜なのですが、登山道は鞍部に向かって直登していきます。
ロープが張ってありますが、路面はぬかるみズルズルとスリップします。
ロープだけでは体を支えきれず、登山道脇の灌木を手がかり足がかりにして登る場面もありました。

なんでこんな急斜面を直登するような道にしたのだろうと思いながら登りましたが、尾根に出てみてその理由が分かりました。
どうやらわりと最近、道を付け替えたようなんです。

尾根付近では、まだ踏み固められていない笹藪を刈り払いしたばかりの路面がそのまま残っています。崩壊した旧道に代わって付け替えた道のようですが、なーんかこんな無理矢理通行するような線形にしたら、またすぐに崩壊して道を付け替えて…というのを繰り返すような気がします。実際、我々三人が通行しただけで、かなり路面をえぐり取ってしまいましたから…。

帰りもここを通らなければいけないということが若干心を重くしますが、まずは山頂を目指そうと思います。ここまでの泥道がウソのように、稜線に付けられた道は落ち着いていて歩きやすい道です。

標高1500m付近では、そろそろ紅葉が始まりそうな気配が漂っていますね。
11時を少しまわった頃、山頂に到着しました!
3時間強かかりましたが、ほぼCTどおりのタイムで登って来れました。
足場が悪く苦戦したわりには頑張ったと思われます。

今日はあまり眺望は期待できないと思っていたのですが、わりと晴れてくれて
遠くには焼石連峰の姿が望めました。
(この5分後に突然濃いガスが湧いてきて、その後二度と姿を現しませんでした。)

山頂で30分ほど過ごしましたが、いつの間にかガスが湧いてきていて下山を開始する頃には眺望はほとんど得られない状態になっていました。
タッチの差で眺望を楽しめた我々はラッキーでした♪

帰り道は恐れていたとおり、泥と砂礫で滑りまくる恐怖の坂道でした(^^;
靴がまったくグリップしないような場所もあって、下手な岩場より怖かったです…。
アイゼンとピッケルが欲しい!と思ってしまいました(笑

樹林帯に入った頃に雨が降り出しましたが、ブナの葉が雨を遮ってくれたので、ほとんど濡れることなく無事に下山できました。ブナの保水力ってすごいですね〜。

下りは黙々と歩き、2時間強で登山口に到着。
途中、何度か転びましたが怪我もなく帰り着くことができました。

牛形山は東北百名山に選ばれるだけあって、なかなか登り応えのある素晴らしい山でした。麓のブナ林も美しいですし、山頂付近の眺望も素晴らしく一度は登る価値のある山でしょう。ちょーっと道がアレな部分もあり、少々危険を感じなくもないですが、その欠点を補って余りある魅力がある山だと感じました。
次は季節を変えて、周回縦走コースなどをたどってみるのも良いかも。

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