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Yamareco

記録ID: 181268
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
谷川・武尊

新記録達成・谷川岳西黒尾根

2012年04月07日(土) ~ 2012年04月08日(日)
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penguin その他1人

コースタイム

鉄塔07:00 →13:00トマの耳13:30→鉄塔16:30
天候 初日曇り雪 二日目快晴
過去天気図(気象庁) 2012年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス タクシー
水上からバスでロープーウェイ駅へ、帰りは17時の最終バスに乗り遅れてタクシー
コース状況/
危険箇所等
4月8日現在、西黒尾根の雪庇はまだ成長中。雪も割れておらず歩きやすかった。今後は融雪と雪庇崩落に注意。

取り付きは指導センター裏を直登するルートとマチガ沢出合い方面へ林道をしばらく歩き、
小さなルンゼを登るルートが考えられる。
この日は指導センター裏にはトレースが無かったので、先のルンゼを登った。

雪洞ポイントは鉄塔近辺とさらに樹林帯を上がり尾根に出た先あたりにもある。
テントを張る場合はさらに尾根をあがって行くと適地がいくつかある。
鉄塔傍に雪洞。
ろうそくはロウが垂れずに全部燃えてなくなる。寒いから?
ろうそくはロウが垂れずに全部燃えてなくなる。寒いから?
鉄塔付近
樹林帯を抜けたあたりから。この辺りでも雪洞おっけーかな。
樹林帯を抜けたあたりから。この辺りでも雪洞おっけーかな。
上越国境 清水峠方面
上越国境 清水峠方面
朝日岳方面
西黒尾根上部
最大斜度45度
雪庇を通過
西黒尾根全景
トマの耳からオキの耳へ
2
トマの耳からオキの耳へ
オキの耳
来期は東尾根行くよ
1
来期は東尾根行くよ

感想

この時期、個人的恒例になった谷川岳西黒尾根。
この2月の天神尾根の雪洞からは頂上まで行けず、
今回は満を持してのリベンジ。

それにしても今年は雪が多い。

初日は水上駅からバスでロープウェイ駅まで入り、
指導センターで様子をうかがう。
ノートレースで、センター裏を直登するかまよったあげく、
林道をしばらく歩いて夏道のあるルンゼを直登。
氷の上に新雪が積もっていて、
思えばここが一番の核心部だったかもしれません。

鉄塔右側の斜面に雪洞建設すること2時間。
今回が西黒尾根初体験の同行者。雪洞、宴会を強調し勧誘した。
二人分のスペースを確保。4時頃から宴会モード。
前回天神尾根では暴力的な雪に見舞われたが、
今回はなんだか優しい雪がフワフワと舞いはじめた。

しかし、これでじゅうぶんと思った雪洞の広さも、
ザックを入れ荷物を広げてみると、狭い!!
来年はもっと広く作ろう。

翌朝は雪も止んで雲の流れは早く好天の兆し。
先行者のトレースがわずかにある。
15センチほどの新雪を快調に歩き始めました。

が、

先日来痛めていた左膝がやはりよくない。
屈伸とひねりがうまくいかない。
阿弥陀岳南稜でコケて、
そのあとボルダーで酷使した左ひざがうめき声をあげる。
先行者のトレースもわずかで足どりが重たい。

樹林帯を抜けわずかに露出した鎖場のあたりで
後続のパーティーに抜かれた。
同行者もシャリバテらしくペースがあがらない。
(今朝、あんなに食べたのにな、子供みたいだ。)

しかし時間はたっぷりある。
ゆっくりいこうぜ。

次第に雲が流され峰々がくっきりと見え始めた。
一時密かに敗退を覚悟したが、
写真を撮り、膝に気を使いながらのんびり歩いたら、
そのあとも続々と後続パーティーに抜かれ、
山頂付近に到達したのはなんと出発から6時間後の午後1時。

山頂で記念写真を撮り、360度の眺望を楽しみ、
オキの耳には時間切れで行けずでしたが、
谷川を堪能。

下山時は西黒尾根に下りた最初のテラスで休憩。
ボーダーの方達が滑り降りるのを眺めました。
なんとこの日マチガ沢にドロップインしたボーダーのトレースがあった。

膝はますます悲鳴を上げ始め、同行者にもどんどんおいて行かれる。
途中で右足にも痛みが走り、樹林帯にはいったあたりでとうとう一時歩行不可能に。
座り込んで足をマッサージ。

それから休み休み鉄塔まで下りて雪洞撤収。
転げるように指導センターへ下りるも、
17時の最終バスに10分間に合わず。

結局西黒尾根往復10時間の新記録達成となりました。

それにしても、いちおうどういう状況か判らなかったので、
ハーネスにヘルメット、ロープも50mを持って行った、重装備。
幸いにもロープを出す場面は無かったですが、
雪庇の状況によってはバリエーションルートクラスの箇所もある西黒尾根。

ちょっと危なっかしい雪庇の上やトラバース斜面ではロープを出そうか?
と同行者に言ってみたが、せっかく持って来たしね。
でも、けっこう急斜面のトラバースをアンザイレンなしで、
危なげなく通過して行く同行者。
頼もしくなったなあ、。

でもそんな我がパーティーを尻目に、
アイゼンも着けず飛んで歩くように登っている方々。
え、山頂までノーアイゼンですかあ??
谷川岳はほんとうに奥が深いなあ。

あ、それと初日に同じバスでロープウェイ駅に到着した青年がいました。
9時17分です。

そのあと我がパーティーが鉄塔で雪洞を掘ってほぼ完成したころ、
その青年が西黒尾根を下りてきました。14時半頃です。
青年は約4時間半ほどで、天神尾根から西黒尾根を周回してきたのでしょうか。
鉄塔からもまるで走るように雪の斜面を下って行きました。
彼もノーアイゼンのようでした。
すごい。

膝が完治したら、天神尾根西黒尾根日帰り周回、やろう。
ただし無積雪期。

あ、それと(同行者に告ぐ)
来年冬期は、東尾根と滝沢リッジやるぜ!
(やっ、それは無理だから)









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コメント

おお、滝沢リッジ
こんにちは。

久々に「滝沢リッジ」というルート名を見て嬉しくなりました。
私は学生時代(1980年代)アルパインクライミングを少々やっていましたが、学生時代の目標の一つが積雪期滝沢リッジでした。1985年3月に挑みましたが、敗退し、その後訪れる事はありませんでした。以来、冬の滝沢リッジをリードして登りきるクライマーには一目置いております。

今でも暇なときはルート図を眺めています。

頑張ってチャレンジしてください。 
2012/4/13 17:14
はじめまして
はじめまして、当日、西黒尾根を先行させて頂きました。

その下りに、penguinさんと同行者の方らしきグループと擦れ違ったのを覚えてます。
苦しそうに登山していたので、少し心配してましたが、
なるほど、膝を痛めていたとは…
その状況で、トマの耳まで登り切り、且つ西黒尾根を下るとは、御見事であります。
その気力に頭が下がる思いです。
無事に下山されたようで何よりです

ハードなクライミングを行うベテランさんとお見受けしましたが、
くれぐれも事故や怪我には気を付けて、チャレンジ頑張って下さい!


P.S
ノーアイゼン・・
私は西黒尾根では最初からアイゼンを付けて登りました。
下山も同じくアイゼンで。
あそこをノーアイゼンで行く人がいるとは・・・
凄い人もいるものだと思いました(笑)
2012/4/13 19:40
滝沢リッジ
pamir88様

コメントありがとうございます。
来季、年がいも無く挑戦したらご報告いたします。
2012/4/14 0:45
トレースありがたかったです
Luske様

この日は天候恵まれ谷川は本当にいいコンディションでした。
西黒尾根、最高の状態だったと思います。
この日の朝は途中まで我々の前にトレースが2つあって、
同行者とふたり存分に使わせていただきました。
ありがとうございました。
2012/4/14 0:52
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