雨と泥の2019UTMF(MF_OSHINO114k)
- GPS
- 26:30
- 距離
- 112km
- 登り
- 4,145m
- 下り
- 4,030m
コースタイム
- 山行
- 21:30
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 22:44
天候 | 26日 霧時々雨 27日 晴れのち雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
スタート会場へのアクセスツアーのバスが0520くらいに出発 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆Sこどもの国~W粟倉 ・下り基調の林道。舗装又は砂利道 ・道幅は4m程度だけど、大きな水たまりのせいで一か所渋滞。通過に10分。 ◆W粟倉~A1富士宮 ・ロードを渡るとすぐにシングルトラックに。渋滞で30分。 ・鉄塔に沿う草地のトレイルをひたすら進む。たまに谷間があり、その上り下りでプチ渋滞。 ・一箇所だけ、さほど難しくない岩場のがあるが、ここが大渋滞で通過に30分 ◆A1富士宮~A2麓 ・天子ヶ岳への登りの後半は急登だけど、意外と渋滞はしなかった。 ・長者ヶ岳から熊森山を下りるまでは、基本的に一歩一歩の全てが滑るヌルヌルの泥濘。急斜面は滑り台で大渋滞。1キロ進むのに1時間以上。特に熊森山の上り下りは酷かった…。 ・熊森山からの下りは樹林帯だけど風が吹いていて、冷気で冷えた。 ◆A2麓〜A3本栖湖 ・A沢貯水池から稜線に出るまでは岩と砂質土。滑らず。 ・稜線から竜ヶ岳までは南方からの冷たい風、そして泥濘で滑りまくり。渋滞はなかったけど、ここが一番キツかった…。 ・竜ヶ岳からの下りは滑り台。何回も尻もちをついた。 ・竜ヶ岳からの下山道には一箇所木段が壊れているところがあり、ルートが分かりづらかった。ロストしている人多数。 ◆A3本栖湖〜A4精進湖 ・天子山地とは土質が異なり、スリップはほぼナシ。パノラマ台へのトレイルは比較的平坦で渋滞もなかった。 ◆A4精進湖〜A5勝山 ・足和田山のトレイルは緩慢で、スリップはほぼナシ。 A5勝山〜A6忍野 ・鐘山通りからトレイルに入っていくが、ここも足場がグチャグチャで、高低図以上につらかった。幸いにもランナーがバラけていたので渋滞にはハマらず。 |
写真
装備
MYアイテム |
すけ
重量:-kg
|
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備考 | ◆前半 ・靴:ホカオネオネ スピードゴート3 ・ベースレイヤー:アークテリクス コーマック クルーネック シャツ ・アンダーウェア:オンヨネ ブレステックPP ノースリーブ ◆後半 ・靴:アルトラ ローンピーク4.0 ・ベースレイヤー:アークテリクス センターTシャツ ・ベースレイヤー:モンベル ジオラインLW LS ・アンダーウェア:ファイントラック スキンメッシュT ◆共通 ・ザック:UD アドベンチャーベスト★ ・チェストバッグ:OMM チェストポッド ・レインウェア上:モンベル ピークドライシェル★ ・レインウェア下:TNFストライクトレイルパンツ★ ・インサレーション:TNFベントリックストレイルジャケット★ ・パンツ:TNF フライウェイトレーショングショーツ ・アンダーウェア:オンヨネ ブレステックPP ブリーフ ・ウインドシェル:ファイントラック ピコバリア フーディ ・キャップ:TNF SHキャップ ・キャップ:サロモン RS PROビーニー★ ・レッグウォーマー:モンベル ジオラインLW★ ・アームカバー:ファイントラック アクティブスキン ・アームカバー:モンベル ジオラインLW ・腹巻:モンベル ジオラインLW ・着替え:モンベル ジオラインLW LS ・ネックゲイター×2(前後半で交換) ・グローブ:マッキンリー インナーグローブ(前後半で交換) ・グローブ:モンベル ウインドストッパー ミトン★ ・靴下:タビオスポーツ レーシングラン(前後半で交換) ・ライト:ペツル リアクティック+★ ・ライト:BD スポット★ ・サングラス:スミス バズー ・サバイバルブランケット★ ・ホイッスル(ザックに付属)★ ・携帯トイレ★ ・ナイフ ・ワセリン、絆創膏、テーピング、ダクトテープ、細引き★ ・薬(ロキソニン、ガスター10、エスタロンモカ、正露丸、コムレケア) ・ティッシュ(ウェット、ドライ) ・携帯コップ:サロモン★ ・点滅ライト:ナイトアイズ★ ・地図★ ・スマホ★ ・時計:スント スパルンスポーツリストHR baro ◆食料(前半) ・柿ピー6袋分、チョコ羊羹6個、アミノバイタルゴールド、マグマ、ベスパ ハイパー、マグオン 3個 |
感想
満を持してエントリーしたUTMF。
この半年は良くも悪くもUTMFにエネルギーを注ぎました。
3月までは月300k走り込み、4月からはほとんど走らず脚と内蔵の回復に努めるとともに、カフェインとアルコールを抜く努力をしました。
防寒着とレインジャケットはなかなか決まりませんでした。当日の状況次第で、ただの荷物と化したり、その機能が完走の成否を分けかねないので、スペックと重量の折り合いをつけるのが大変です。
防寒着は、素材や、いっそベストにしてしまうか迷ったけど、行動時、レスト時どちらにも使えるし、濡れてもあまり重くならず保温性を期待できるベントリックスジャケットに。
レインジャケットは、まず素材をゴアテックスシェイクドライに限定。
そうするとノースフェイス、アークテリクス、モンベルの3択になります。
ノースフェイスは用途が特化しすぎていて、前面の止水ジップの使い勝手が気になりパス。アークテリクスはミニマル過ぎて、シルエットが細過ぎて逆に動きづらそうだし、腕まくりをしたり暴風雨のときに袖口を絞ったりできないのでパス。ということでデザインは野暮ったいけど汎用性の最も高く、かつ安いモンベルのピークドライシェルを選びました。
補給食は、これまでの経験を踏まえて、ジェルを必要最小限にすることに。代わりに中心にしたのはチョコ羊羹と柿ピー。これまではカフェインをジェルに頼ってましたが、エスタロンモカを携行することにしました。
レースプランは、去年のリザルトを参考に、40時間くらいでのゴールを目途として完走を目標にしました。後半どの程度失速するのか想像ができなかったので、とりあえず序盤は抑え目で入ること、そしてロードはできるだけ歩き、得意の急登とテクニカルな下りでタイムを稼ぐ作戦。
一応の準備を終えて、前日の10時くらいに富士北麓駐車場に到着。雨がパラついていました。荷物を整理したりして、結局3時間くらいしか眠れず。
翌日、大会のツアーバスでスタート地点に。更衣室の場所を陣取って仮眠をしようと思ってましたが、雨が本降りとなり、運営から「着替えが終わったら雨宿りエリアに移動してください」とのアナウンス。
結果、雨宿りエリアで整列まで立ちっぱなしを強いられることに…。まあ、みんな同じ条件なので仕方ないですが、スタート前から、あの雨にはホント辟易しました。
スタート時には雨は止んでいましたが、その後も霧が晴れることはなく雨が降ったりやんだりの展開。
粟倉までは多少の渋滞はあったものの予定通り抑え目で行って1h55m程度で到着。
しかし、その後シングルトラックに入ると渋滞が酷く、富士宮のエイドには予定よりプラス1時間かかってしまいました。
このままだと天子山地も渋滞にハマると思い、ここでペースアップして、ロードを飛ばして行きました。
天子ヶ岳の登りでは予想に反して渋滞はなく、ピークに到着し、順調に長者ヶ岳まで辿り着きました。
しかしこの先が過酷な道でした。
1000人ものランナーが通過した後の泥濘。
滑るのに任せて走ったり、尻セードで進むのが一番効率的ですが、こういう路面に慣れていない人が多いのか、とにかく無駄に遅い。登りも下りも平坦も、一歩一歩に無駄なバランス保持を強いられ、ジワジワと体力を奪われていきます。
こういうのがレースの一番嫌なところ。渋滞の先頭で立ち止まってギャーギャー騒いで道を全く譲らないランナーには、心底嫌気が差しました。
特に熊森山からの下りはこの区間最大の渋滞。冷気が強く入り込むなか立ち往生を強いられ、心理的につらかった。尻セードで行けば10分で下りられるところを1時間かけて下りました。
麓に着いたのは10時30分過ぎ。予定では8時半に到着予定だったので2時間の遅れです。あの路面状況なら関門時間が繰り下がってもおかしくないかなと思っていましたが、アナウンスが出る気配すらなく、この先の渋滞も覚悟して、ペースを上げていくしかないと心を決めました。
しかし、次の竜ヶ岳の上り下りも過酷の一言。
端足峠に登ると雨が強まり、冷たい風が吹いていました。足元は相変わらずの泥濘。とろとろに練られた田んぼ状態。この条件での竜ヶ岳への登り。泥まみれになりながら登っていきます。
下りも同様の田んぼ状態。そして先行者の歩みは遅く、全く自分のペースで行けない。
苛立ちを通り越して、諦めの混じったような気分になりましたが、とにかく雨が止むことを信じて、我慢を続けました。
本栖湖畔のロードは歩き、3時前にA4に到着。ここには1時到着予定だったので、相変わらず2時間遅れ。麓での遅れの状況と変わっていないので、少しホッとしました。
ここから先のトレイルは比較的平坦で、泥濘になるようなところではないことは試走で分かっていたので、気持ち的に少し軽くなって、エイドを後にしました。
予想通り、トレイルの状況は悪くなく、ランナーもばらけていて渋滞もなく黙々と進むことができました。烏帽子からの急坂の下りも泥濘はなく、脚をいたわりながら下っていると夜が明け、霧が晴れました。
精進湖のエイドへの到着は6時前。予定では4時だったので2時間の遅れは縮まっていませんでした。
ただ、急いでも仕方ないので少しゆっくり休もうと思い、当初の予定通り1時間半の休憩をとることに。
1時間くらいは寝ておきたかったのですが、着替えやスマホ・時計の充電などしているとあっという間に時間が過ぎていました。
そして、一つ誤算だったのが、カップ麺用には、電気ポットに移し替える前のぬるま湯しかもらえなかったこと…。これだったらバーナーもってくればよかった。
そんなこんなで眠る時間は確保できないまま時間が過ぎ、結局出発は8時近くになってしまいました。
ここで靴をスピードゴートからローンピークに履き替えましたが、これはおそらく失敗。雨と泥でスピードゴートは重くなっていたけど、ローンピークはその後の雨ですぐ靴の中が水浸しになったし、ソールが薄いので足裏への負担が大きかった。
次は足和田山のトレイルでしたが、斜度は緩慢で、日差しも出ている状況だったので問題なく通過。予定では8時半のところ11時前に勝山に到着。2時間半の遅れ。
勝山を出てしばらくすると再び雨が。しかも次第に強まり本降りに。靴の中までピショビショで、足裏が持つか心配になってきました。
ともあれ体力的には不安な状況ではなく、黙々と進み、忍野へ。
先を考えて足を一回乾かそうと思い、ストーブに当たっていると、周りから杓子山は吹雪だとか山中湖も積雪しているという話が聞こえてきました。
防寒装備に不安は感じていませんでしたが、防水でないトレランシューズで行ける状況なのか不安になり、少し様子を見ていると、運営から正式に大会は中止で、河口湖へのバスが運行されるとの説明がされました。
特に大きな混乱はありませんでしたが、バスがいつになるかわからないとのことだったので、距離も10キロくらいだし走ってクルマに戻った方が早いかもしれないと思い、北麓駐車場までそのまま走って戻りました。
結果として、100マイルの踏破はなりませんでしたが、大きなトラブルなく100k超の距離を走ることができました。
良かった点としては、
・チェストポッドはダウンヒルを飛ばしてもそれほどバタバタしないし、ものを取り出しやすく、正解
・ビークドライシェルの透湿性は異次元で、汗で体を濡らすことはなかった。下手なウインドシェルよりも抜け感がある。
・ジェルは結局1個も取らず。内臓のためにはジェルは極力避けるべきことが経験的に実証された。
・カフェインも、エイドのコーラとチョコ羊羹に含有していたもののみで足りた。
反省点は、
・スタートダッシュはやはり必要。ロードのダウンヒルを鍛えるべき。
・靴を履き替えるべきではなかった。ローンピークは雨に弱い。
・タイツの代わりにレッグウォーマーを持って行ったけど、結局靴を脱がないと履けないし、腿に食い込むので使用感は良くない。
・ドロップバッグにいろいろ詰め込みすぎ。荷物の整理に余計な時間がかかった。
運営はとてもしっかりしていて、信頼感がありました。雨が降る中運営に携わっておられたスタッフの方には心から感謝したいです。
途中中止は残念でしたが、これだけの悪条件の中、大きなトラブルなく忍野までたどり着けたのは自信になりました。
次回は、必ず100マイル踏破します!
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