鳥海山 (中島台から新山往復)
- GPS
- 08:36
- 距離
- 23.9km
- 登り
- 1,816m
- 下り
- 1,813m
コースタイム
天候 | 快晴 風は場所により無風・微風程度 日照と照り返しで暑い |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
レクリエーションの森からしばらくは木道を歩く。この間積雪なし。沢にかかる橋を渡ってしばらくすると雪が繋がり出すのでそこからシール歩行を開始した。樹林帯の雪はお世辞にもきれいとは言えず、泥、落ち葉、木の枝などが混じる。標高1000メートル付近で樹林帯を出ると景色が広がる。登りの時は右手側が崖になっているので、そこからの落石やこの時期の場合はデブリもあった。休憩するときは場所を選ぶ必要がある。千蛇谷に入れば、今日の時点ではデブリはなかった。雪質は樹林帯の外は良かった。標高の低いところは湿気ていたが、新山に近いところではパウダーとは言えないまでも、滑っていて快適な雪だった。往復で20km以上と長いので、早めに出発が必要と思うが、スキーやボードなら登り返しもなく、登りにかかる時間ほどは下りはかからないと思われる。 |
写真
感想
2日連続で鳥海山の新山を山スキーで往復してきた。今日は中島台からの往復。
昨日は急いで福浦口から新山を往復し、今日は元々の予定では湯の台から外輪山を経由して新山を往復する気だったが、千蛇谷の続きを見て滑ってみたくなって急遽予定を変更。中島台から往復することに。駐車場には4:30頃に到着。既に薄明るくライト不要で準備ができた。4:47にスキーを背負って出発。始めは木道歩きで雪は欠片もない。分かっていたので慌てないしがっかりもしない。沢の音が聞こえる頃になって、シールの保護シートをクルマに忘れたことに気付く。他で代用できないか考えを巡らすがあるはずもなく、一度クルマへ戻ることに。重荷が嫌なのでザックをデポして歩くが、途中でクルマのキーがザックにあることに気付く。己の馬鹿さ加減に呆れ果て、己に対し呪詛の言葉を吐く。もう帰りたい気分だが、なんとか気を持ち直し、最初の出発から25分くらい遅れて再出発。急がば回れ。既に見慣れた感のある木道を過ぎ沢にかかる立派な橋を渡る。雪がなかなか出てこないが、先へ行くとスキーの跡が見られるように。しばらく様子見でそのままつぼ足で歩くが、雪は繋がったと見えたので、ようやく自分もシール歩行開始。しかし雪があるというだけで、雪は全然きれいではない。落ち葉、泥、木の枝などで汚れきっている。この時期の標高の低いところなので致し方ない。ゆるゆる樹林帯歩きが続く。天気は快晴だが、樹林帯にいると外のことがよく分からない。風もないので、薄着で歩かないと暑くて仕方ない。忘れ物後に仕切り直して出発し、2時間ほど経過してようやく樹林他を抜ける。2時間も歩いたが、標高は大して上がっていない。稲倉岳が右手に見えるが、右手側は全般的に崖になっていて、あまり近寄りたくない雰囲気。それでも景色としてはきれいなので止まって写真を撮っていたところ、自分の50cm先を人のこぶし大の落石が通過。雪面なので音もせずに落石があることを忘れていた。自分と装備にダメージはなかったが、怖い思いをしたので以後崖から離れて歩くようになる。それと、不用意に止まって写真を撮ったりも避けた。止まって座って休憩など論外。雪はこのあたりになるときれいで、写真映えもする。昨日も千蛇谷で同じような景色を見たはずなのに飽きない。樹林帯から出て景色が広がったのは良かったが、今度は容赦のない日照と照り返しに晒されることに。昨日はとにかく急いでいたので、日焼けなど気にしないでいたら、日焼け止めを塗っていたにも関わらず案の定鼻の頭などが焼けてしまいヒリヒリするように。今日は時間制限はないので、止まって休憩する度に顔に日焼け止めを塗りたくる。既にヒリヒリの状態では無駄なのかもしれないが、それでもやらないわけにはいかなかった。広い谷地形でだだっ広く、人はあまりいないので、連休中の快晴の祝日とは思えないほど。急に行く先を変えるのはあまりしないが、今日の判断は良かったと思う。景色は良くなっても、昨日の疲れもあり先へはなかなか進まない。昨日トラバースした七五三掛付近が見えてから、実際そこの下降点付近まで到達するのに1時間くらい要した。暑いし、昨日の疲れも全然取れていないので、もうゆっくり確実に進むしかない。それに、このあたりになると日射で昨日までさらさらだった雪が湿気を帯びるようになっていて、さらに都合の悪いことに、自分のスキーのシールの下に盛大にゲタができてしまっていた。休憩時にシールをはがしてワックスを塗るが既に手遅れ。歩き始めるとものの数歩で再び高下駄状態になってしまう。今日も持参したピックストックのピックで叩いて落とすが、そのときだけは落ちても、また歩き出すと元の木阿弥。特に左側がひどくて、もう重りを付けた高下駄で歩いているような雰囲気。せっかく長距離移動ができるように軽い細板で来たのに全く意味がなくなってしまった。足の負担が増え、下りのスキーに影響が出なければ良いのだが。千蛇谷に入ってもゲタの症状は一向に良くならず。ただ登りの先行者のトレースがあったので、それの上を歩くことで若干軽減ができた。それでも時折ピックで叩いて雪をはがす動作は必要で、何度もやっているとさすがに気が滅入ってくる。朝一は忘れ物するし、ゲタはきついし。天気と景色がいいのは本当に幸いだった。それでもゆっくり確実に進んで、新山直下の小屋のところで左に折れ、昨日はカチコチだった斜面も緩みまくっていて、今日はどこでもザラメ、パウダーのなり損ないが下りの雪質として期待された。11:07に無事に新山に到着。出発から6時間ほどかかった。新山は昨日に続き2日連続。昨日も今日も快晴だったが、今日は風がほとんどなくて大変穏やかだった。360度のパノラマが広がる。新山とその周辺でバシバシ写真を撮ったらしばし座って休憩。昨日は帰りの時間に追われてゆっくりする暇などなかったが、今日は穏やかな快晴だし、時間制限もないので座って休むことに。右足の腿が昨日も今日も張っていて、例のごとく痙攣でもしたらたまらないと思い、休憩時間を長めに取ることに。それでも症状は変わらず、少し休んだくらいではどうにもならないと判断せざるを得なかった。身支度とギアの準備をし、11:34に新山を出発。雪質は思ったとおり、日当たりの良いところはザラメ。そうでないところはまだ昨日のようなパウダーとは言えないまでも、滑っていて快適であることに違いはなかった。急遽行く先変更をして、腐れ雪だったら目も当てられなかったが、昨日も今日も雪質に関しては本当にあたりだった。千蛇谷の滑りも快適そのもの。なるべく誰も滑っていないところを選んで滑る。湿気を多量に含んだストップスノーがもしも延々続いたらかなりの修行になるが、今日に限ってそれはなかった。大変に有り難い。これまで七五三掛付近でトラバースに上がるために、滑り始めてしばらくでスキー終了だったが、今日はまだまだ先がある。というか、この先が滑りに関しては核心と言っても良かった。とにかくどこまでも快適な斜面が続く。本格的なスキーヤーにとっては物足りない斜度かもしれないが、自分のようななんちゃって山スキーヤーには、これくらいの斜度と、何よりストップスノーにならない雪質は快適そのものだった。滑っても滑っても快適。来て良かった、生きてて良かった、と思える瞬間だった。急遽前日の山行予定変更だったが、こんな楽しい斜面があるとは、さすがに想像できなかった。新山を出て40分ほど滑ると樹林帯に入る。ここで快適スキーは終了。それでも40分快適な斜面が続くなんてなかなかないことだと思う。この後は先にも書いたとおり、汚れた雪の上を滑ると言うよりも移動する。それでもつぼ足で歩くよりは早いし、何より歩く必要がないのでかなり楽。12:51に雪が途切れてスキーを脱ぐ。以降どうしたものかと思ったが、スキーが汚れていてザックに付ける気になれず、手に持って歩くことに。20分ほど歩いて無事駐車場に戻る。こんなところ登山者か山スキーヤーくらいしか来ないだろうと思っていたが、連休のためか、観光客が多くてちょっと驚く。後片付けをして山行終了。ハンディGPSで見る移動距離は20kmを超えていた。登りに6時間かかったが、下りは2時間未満と、スキーの機動力を見せつけられた山行だった。今回のように雪が良いときなら是非再訪したいが、そんなに都合の良いときなどなかなかないだろうと思う。
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