大力山(魚沼アルプス周回)
- GPS
- --:--
- 距離
- 12.7km
- 登り
- 1,067m
- 下り
- 1,065m
コースタイム
- 山行
- 8:50
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 10:20
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
昨年の8月中旬に同じコースを歩いたが「駒の頭」付近でビバークに追い込まれ、ルート周回はならなかった。ルートから派生する道がたくさんあって、迷いが生じたのが原因だ。どのルートを下っても街に下りることはできる。しかし、その後に確信が持てなかった。
本来なら南アルプスへ遠征する予定である。台風接近が間違いない状況になったので中止になった。その代替えで実行した魚沼アルプス山行である。地図は概略図しかなかった。周回は一本道なのだが登山口は沢山ある。それを下れば街にでることは分かっている。しかし、そこからが問題である。本来なら南アルプスでテント泊だったのだ。無性に山に泊まりたくなってビバークしたのだった。今回はそのリベンジである。リベンジするなら残雪期と決めていた。魚沼の山が輝くのはやっぱり残雪期であろう。魚沼アルプスから望む越後三山の風景に期待である。
法泉寺登山口発4時50分。心配した降雪は無い。萌え木が始まっている。ツバキの赤い花。イワウチワが多い。イワカガミはわずかだ。タムシバやムシカリの白が鮮やかだ。ショウジョウバカマが露に濡れている。いつも出足は調子が出ない。花を撮り撮り登るのが、いい休みである。空にはうす曇りが出ているが早晩晴れあがる気配。
大力山には誰もいなかった。静かだ。田んぼに水が入り始めた小出郷が静かに広がっている。ここまでは序章。それにしては結構汗を絞られる。萌え木色に彩られた尾根が続いている。疎らに雪が覆っている。いったん下って登り返して行く。少し湿った雪が出てくる。天気予報通り雪が降ったのだ。雪の下でイワナシが咲いている。山肌を覆う雪が多くなった。山肌が出ているところはブロック雪崩の跡である。尾根道は雪が覆い始めた。残雪は20cm位。その上に新雪が3cm位。気持ちのいい尾根道だ。だんだんと晴れあがり景色も広がる。
黒禿の頭着9時20分。前方に光り輝く雪を抱く笠倉山が見える。なかなか厳しそうな尾根道だ。とにかく尾根に上がって裏側の景色を見なければ話は始まらない。10分休んで東南方向へ下って林道に出る。そこから右手に進む。雪が急に多くなった。林道の左側の稜線に上がれば、駒ヶ岳や毛猛山等の山並みを望むことが出来るはずだ。稜線に上がるルートはあるが出来るだけ近くから、と思うがいいところが無い。そのうちに雪崩れやすい雪が残っている尾根やブロック雪崩の跡が連続するようになる。登路は無い。
とにかく稜線に登ろうと、少し戻って沢状地形を登って尾根に出る。すると雪の消えた部分に道跡があった。後は雪堤を辿って行くと標柱があり笠倉山山頂となる。絶景である。八海山、駒ヶ岳、間に小さく中ノ岳。荒々しい山肌。その陰影がまた険しさを倍加させる。左手に荒沢岳、毛猛山、檜岳、権現堂山。さらに左に回って守門岳。息を呑む光景、とはこういう事を言うのかもしれない。
戻って黒禿の頭で休んでいると男性が一人、私が登ってきた林道の方から歩いてきた。足跡も無かったがどこから来たのだろうか。魚沼アルプス等と、ちょっと大袈裟な、と思っていたが、まさにアルプスの名に恥じない光景である。しかし、雪の季節オンリーだろうなあ。やっぱり越後の山は雪が有ると一段と見栄えが映える。時々、地肌は出ているが雪の道を進む。先行者の踏み跡があるので気は楽である。基本的には夏道を進む。駒の峰を過ぎたあたりが前回のビバーク地点。そこから下って急登を登りきるとトヤの頭。景色は良い。
登っていくとザックが置いてあった。年配の男性が一人。後から女性が二人。男性は道を整備した発起人で「魚沼アルプス」の名付け親だという。道の状況把握を兼ねて登ってきたとのことだ。ルート名の案は色々出たが「発起人が責任を持て」となって「魚沼アルプス」となったとのことだった。私は、笠倉山に登って「アルプス」の名に負けない光景だと思ったばかりなので、大いに話は盛り上がった。駒の頭もトヤの頭も360度の大展望台なのだ。ここから、また、下って行って最後の鳴倉山へと登る。鳴倉山は、平坦な山頂で二段になっている。低い先の方は整地されてハングライダーの発着所になっているようだ。道路が続いているが一般車が通行できるかどうかは不明だ。
登山口が見えており、あと30分も有れば着くだろうと大休止。ここから飛び出して行ったのだろうか。小出の家並の上をパラグライダーが舞う。小一時間休んで下る。ここからが長かった。道には地籍調査の杭が打たれていて、道の脇にはそのとき伐採されたものと思われる雑木がある。歩くのには支障はない。しかし、急坂部もあり長いなあ、と感じる道だ。小さな沢の橋を渡ると農道である。路傍には思いがけずイチリンソウやスミレが咲いている。養鯉池と思われる池もある。おなじみの魚沼の里の風景である。
農道をブラブラ歩いて駐車地点に向かっていると、どこからともなくエンジンの音が響いて来る。田んぼの耕運が始まったのであろう。魚沼の里も田植えに向かって動き始めた。季節は移り変わるものである。
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