白山・尾添川蛇谷支流カジヤ谷左俣(敗退)

- GPS
- --:--
- 距離
- 32m
- 登り
- 3m
- 下り
- 0m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
時期によっては、水が涸れている。またメジロアブにも注意。 最奥15m滝は巻くことができない模様。登攀具一式要。 |
写真
感想
今回は先日入渓した右又のお隣、左又の遡行を計画。
カジヤ谷はなかなかどうして面白い谷である。こういう谷が、あまり表面に出てこないのは、目先の谷に目を奪われているという証拠である。今時代「開拓」という言葉はそぐわないかもしれないが、そうした前向きな精神があってこそ、人の入らないだろうこのような谷に目が行くというもの。そういう冒険家がほんと少なくなってしまった気がする。
この谷は右又よりもシビアな遡行が予想され、その点期待度も高まることとなった。
水の少ない谷を詰めること1時間あまりで、大きな滝に立つ。ここは左岸から小さく巻いて難なく越える。また意外にも登れる滝が多く、微妙なスタンスとホールドでぐいぐい高度を稼いで行く。しかしこの左俣も右又と負けず劣らず急峻な谷。腕時計の標高が、まるで時計のような速さで上がってゆく。
大きな連瀑の真下に立つ。見上げると果てしなく連瀑が続いているように見える。しかし下部は案外あっさりフリーで登れてしまうので呆気ない。が、ふと後ろを向くと、かなりの高度感に足もすくむ。こりゃフリーで下るのはちょっと無理かもしれないな、という感じ。
どうしても登れない、U字状の黒い岩が特徴的な滝に出る。ここは右岸の壁をロープを延ばして巻き上がるが、なかなかシビア。灌木につかまっての木登り状態なので気が抜けない。4人がビレイポイントに集まるのに2時間たっぶりかかってしまう。
ラストはオレだったが、寒かった谷に陽が注いできたまではよかったが、今度は灼熱の日差しとなって暑くて暑くてバテバテ。なんでも下界では今年最高気温をマークしたとか。谷間が完全に日差しに包まれ、足下の流れが細いこともあってみんな汗だく。こりゃ先が思いやられる。
ビレイポイントから危なっかしいルンゼを対岸に渡り、あとはすんなりと滝上へ。しかしここからが左俣の核心だった。
しばらくすると15mほどの滝が現れる。水の流れは相変わらず少なく、右端から登れそうな気がしたが、みんな厚さでバテ気味だ。水の流れが少なすぎるのと、上空からの否応無しに降り注ぐ日差しに完全にやられてしまった感じ。とにかく岩にへばりついても、いつものスパルタンな気力が沸いてこない。というか、へばりついている間にも喉が渇いてそれどころじゃないという感じ。この滝を登れれば、後はツメられるのではないかと思ったが、どうも今回は気力が持ちそうにない。
結局今回はここで引き返しとした。時間はすでに13時を回っていた。しかし暑い…。日陰に入って休憩となったが、それでも暑さで苦しいほどだ。
さて、登れた滝はほとんど降りられず、連続懸垂での下降となる。さすがに入渓者がいない谷。下降点はすべて工作することになり、4人が降りることも重なって時間がどんどん消費されてゆく。
しかし下るにつれて気温も上昇、しかも依然水が少なくメンバーも暑さバテが甚だしい。頭も足下もフラフラしながらようやく蛇谷本流に飛び出し、この大きな流れに飛び込んで、一気にからだを冷却させた。
しかしあそこまで辿って引き返しとは、今思うとなんとも残念。あと一歩、忍耐力が足りなかったと反省しきり。今度は時期を選んで行かなければ。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する