皇海山 (銀山平⇒庚申山⇒鋸山 ⊃ 皇海山⇒六林班峠⇒庚申山荘)
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- GPS
- 32:00
- 距離
- 21.1km
- 登り
- 1,827m
- 下り
- 1,652m
コースタイム
銀山平 14:30 ⇒ 15:30 一の鳥居 ⇒ 16:55 庚申山荘
【行動時間 2時間25分】
2日目(29日)
庚申山荘5:05⇒6:25庚申山6:30⇒7:45薬師岳⇒8:45鋸山⇒9:40不動沢コースとの分岐
⇒10:55皇海山11:15⇒11:50分岐⇒12:35鋸山13:05⇒14:00六林班峠⇒16:25庚申山荘16:55
⇒17:50一の鳥居17:55⇒19:00銀山平(かじか荘)
【行動時間 約14時間】
天候 | 1日目 晴れ後曇り 2日目 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・とにかく積雪量が多く、ルートファインディングと踏み抜き(とラッセル?)に苦労しました。 ・皇海山まで、終始先頭を行ったので、トレースが無く、体力を消耗しました。 ・かじか荘で、庚申山荘の宿泊券を購入(1泊2000円)。 ・帰りにかじか荘で入浴しました。庚申山荘の宿泊券を持っていると半額の300円です。 ・前日には、足尾歴史館で、足尾銅山のお勉強。 六林班峠付近を越えて群馬側に坑木運搬用のロープウエイがかかっていたそうです。 ・なお、ルート図は、調子が悪くて最後の到着地点(かじか荘)まで登録できませんでした |
写真
感想
皇海山に登るなら、栃木県側のクラシックルートからと決めていたのですが、私の体力では
日帰りは難しいだろうと、庚申山荘に前泊することにしました。
結果、正解だったのですが、トレースがあれば、私でも日帰りは可能だったかも?しれません。
しかし、残雪が多く 時期的に なかなか手ごわいコースでした。
【記録】
庚申山荘に着くと年配の男性が話しかけてきた。その中で、我々が軽アイゼンとストックしか
持っておらず、ピッケルも(本格的)アイゼンも持っていなくては、この時期の皇海山には
登れないと言う。
「まあ、行けるところまで行って、ダメなら引き返してきます」と答えた。
GW初日のこの日、庚申山荘に宿泊したのは全部で9名。4人組(男性1名・女性3名)グループ、
単独の年配男性、2人組の男性グループ、そして我々2名の合計9名である。
全員、明日、庚申山経由で皇海山を目指すようだ。
翌朝、予定より少し早い5時5分に出発する。4人組はまだ出発してはおらず、1階のテーブルの所にいた。
2階に寝ていた男性2人が我々より少し早く出発したが、すぐに追いつき、その後は追い抜かれることもなく、
六林班峠からの下山道で 再び我々が追いついた。
途中までは庚申山の山めぐりコースであり、奇岩の多いハシゴやクサリ場などのある急峻な道を進む。
尾根に上がる直前で、人影を感じてビックリする。単独の年配男性が休んでいたのだ。
ここで男性を追い抜き、我々が先頭に立った。
尾根に上がると、やがて積雪が多くなり、ルート(標識)を探しながら、かつ、時折、股下まで
もぐってしまう軟弱な雪と悪戦苦闘することになる。
とにかく、人が歩いた形跡は皆無。苦労して庚申山の頂上に着く。先が思いやられるなぁと思っていると、
年配男性がやってきて、我々を追い抜いていったのだが、すぐ先の展望の良いところで休んでいた。
結局、我々がトップを行くしかないのだろう。腹を決めて、雪の急斜面に立ち向かうことにする。
苦労して、薬師岳までやってくると眼前にガーンと一枚岩のような絶壁が見える。
いったいどこを登るのかなーと目を凝らすと、左側に下部に梯子が見える。
どうやら、左側を登るようだ。しかし、その前に急な岩場を下降しなくてはならない。
一人ずつ慎重に下って、例の絶壁は下部を右から左へトラバースして、ハシゴに取りつく。のどが渇く。
なんとか登りきるも、道はほとんど雪に覆われており、木や笹が出ているし、急だし、歩くのが大変である。
やっと鋸山に到着するも、「アー疲れた」
鋸山から先も雪で真白である。
時間的に厳しいかなーと頭をよぎるが、ここまで来て引き返す気にもならず、不動沢のコルまで行けば、
皇海山まで群馬県側から登ってきた人のトレースがあるだろうと期待を込めて先を進むことにする。
鋸山直下の急斜面が凍っていて、きわめて悪いが、滑るように下る。その下も雪の急斜面である。
左に行きすぎないように慎重に下る。
なんとか不動沢のコルに到着。
しかし、期待したその先のトレースはまったくなかった。相棒は気落ちしたようだが、がんばるしかない。
一休みして先に進む。靴の中は、スパッツをしていても濡れてぐちょぐちょである。
気温が高いので問題はないが、気持ちは悪い。
気を取り直して、雪の中に突撃する。しかし、今度はルート標識がなかなか見つからない。
途中、歩くのに楽そうな右に行きすぎて、完全にルートを見失ってしまう。
左に大きくトラバースして標識を発見。しかし、大分時間をロスしてしまう。
相棒は、少し遅れ気味である。
その後もクサリ場が凍結していて、右側の苔むしたルンゼ状の狭いところを無理やり登ったり、
何度も股下までズボッと埋まって身動きが取れなくなったりで、時間がかかってしまう。
それでも頂上まであと0.4キロの標識で元気を取り戻し、ひと踏ん張り、青銅の剣を発見。
そこから少し登って、10:55に誰もいない頂上に到着する。展望は良くない。
日光方面が少し見える程度である。5分ほどで相棒が到着。
相棒は、靴を脱いで靴下を絞っている。水がしたたり落ちる。
二人で「たらみのフルーツゼリー」を食べる。しかし、帰りのことを考えるとゆっくりもしていられない。
とにかく鋸山まで戻らねば、安全に帰れるとは言えない。
それにしても、後ろから誰か来ているのだろうか?
20分して頂上を後にする。
下りは軽快である。トレースどおりに下れば良いだけである。
5分ほど下ると女性2人が登ってくるではないか? 確認すると庚申山荘の4人グループの人であった。
さらに5分ほど下ると単独のおじさんと4人グループの残りの2人。
更に驚いたことには、銀山平から日帰りで来たという若い男性2名と中年の単独女性。
うーむ。我々の努力(トレース)は無駄ではなかったようだ…
コルまでは35分で到着。あとの難所は鋸山の頂上直下だけだ。
ゆっくり歩を進め、最後の雪の急斜面を慎重に登り、頂上直下の凍った斜面は左側の土が出ている
ところを足場に、ハイ松の枝を頼りに強引に登りきる。
そして頂上に到着。途中、六林班峠方面の稜線を2人組が歩いているのを発見。
これで、彼らのトレースをたどればいいだけと 少し気が楽になる。2人組さんありがとう。
頂上で、大休止。お湯を沸かしてカップラーメンを食べる。
30分ほど休息して、六林班峠に向かう。やはり、トレースがあると楽勝である。
すいすいと進むではないか。55分で六林班峠に到着。
この後、2人組は山荘の2階で一緒だった男性と判明。鋸山から皇海山に向かう際に、
足が攣ったので、途中で引き返したとのこと。
さらにその先で(登ってきた男性と一緒に休んでいた)男性1名を追い抜いた。
途中、沢の上にかかった雪渓を横断中、右足を踏み抜いたが、左足は大丈夫で、事なきを得る。
六林班峠から1時間ほど歩いた休息後、どうやら朝からの皇海山までのトップの疲れが出てきたのか、
下山のスピードがだんだんと落ちてくる。結局、峠からは2時間25分かかって16時25分に山荘着。
もうバテバテである。
山荘の前で、コーヒーを沸かして飲んでいると、2人組、年配男性、そして日帰りの2人組と
単独女性が次々と帰ってきたのでした。
あとは、かじか荘近くの車まで帰るだけなので、17時ころにゆっくりと出発。
駐車場には2時間かかって暗くなった頃、到着したのでした。
グチョグチョの靴を脱ぎ、ヨレヨレになって温泉に入りました。
露天風呂の上の半月が、「がんばったね」とやさしく言ってくれました。
しかし、「トレース」って貴重ですね〜
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