5歳児と縦走する自然いっぱい馬頭刈尾根
- GPS
- 06:08
- 距離
- 9.1km
- 登り
- 945m
- 下り
- 865m
コースタイム
天候 | よく晴れていました |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
瀬音の湯から馬頭刈尾根は完全に整備されていた。鶴脚山ピーク過ぎから三ツ合鍾乳洞におりる道は赤テープこそあるものの踏み跡を見つけられず。千倉バス停におりる道はやや荒れ気味。 |
その他周辺情報 | 瀬音の湯 |
写真
感想
さて今回はどこに登ろう。バスにあまり長く乗らずに登れる、そこそこの山……ヤマレコアプリをひたすら眺めっぱなしで妻にドヤされるようになってきたでございます。山探しってなかなか大変。
武蔵五日市方面にどこかないか。そういえば、あきる野市の秋川渓谷、乙津ネイチャーガーデンに何度か来ている息子である。ならば、その近くのお山はどうかな?
ということで、高明山から馬頭刈山方面へと縦走するプランを立ててみた。ばとうがりやま?
JR武蔵五日市駅からバスで15分ほど乗り十里木へ。そこから吊り橋(と見せかけてコンクリ橋)で秋川渓谷を渡れば、何度も行った温泉、瀬音の湯。この温泉まわりの散歩道は、息子が初めてマムシグサと出会った記念すべき場所でもある。
こんな見知った場所から山に登るなんて不思議な気分だね、と息子に言うものの彼はそんなことよりトイレに行きたかった。瀬音の湯のトイレからはツバメが出てきた。温泉には、あとで戻ってきて入ろうね。
瀬音の湯の建物を過ぎてすぐ、駐車場の横から登りはじめる。温泉利用の目線では気づかない道だ。
歩きはじめ早々に、クサイチゴを発見する息子。そういえば今年初かな、おめでとう。1個目は写真を撮る間もなく吸い込んでしまったので2個目を撮影させていただく。ついでにカマキリの赤ちゃんも発見、開始早々に自然を楽しむ。
ジグザグの登りを何度か折り返すと岩がちの尾根に。左右がすとーんと落ちているので5歳児連れとしてはやや怖い。でも温泉の裏手にある軽い山だなんて、ちょい登りできてよさそう。
岩っぽい道をしばらく歩くと、尾根はくだり道に。あとで調べたらこれは「長岳」という山、ピークに気づかずくだってしまった。森を見下ろせる切り株でひと休み。
長岳をくだると、荷田子方面と軍道方面をつなぐ道をオーバーパスする吊り橋に。十里木のと違いこちらは本物の吊り橋なので息子は大喜び。もちろん跳ねまくりだが、やめなさいよ、やめて、やめろ!
ちなみにこの道路におりる、という道は見当たらず。通過するしかないのかも。
この吊り橋から、改めて尾根を目指す急な登りに。階段やジグザグでどんどん高度を上げていく。軍道からの道と合流して、尾根に出た。
高明山までは、杉林の中を抜けて行く心地よい登り。息子はマムシグサにちょっかいをかけながらどんどん行く。野イチゴの白い花がきれいだね、あっ花びらとれたね(ごめんイチゴ)
大きな木がいくつか、それ自体御神体なのか、祀られている。そして現れた鳥居をくぐり、階段を登れば、つきました! 高明神社!の跡!
……「跡」っていうと雰囲気出ないけど、山頂広場っぽくてゴール感がある。ちなみに廃寺みたいなことではなく、きちんと遷座した跡なのだそうで安心。
というわけで、本日のうめおにぎりポイントはここ! ベビーチーズと冷やしきゅうり(ニンニク入り)もいただきます。
おなかいっぱいになったら次に向かおう。って歩きはじめてすぐに、林をくりぬいた小さな空き地があって、木に「高明山」の札。そうかー、これが山頂なんだ。尾根上のピーク系山頂によくある、超不遇タイプ。
次のピークは馬頭刈山。ばとうがりやま? とても気持ちのよい下り、勾配がなくなるあたりから眺望が開けてくる。木の葉っぱにでっかい虫コブを見つけて大興奮する息子。むしさんの!おうちだね!(そうだね!)あけよう!(やめてあげて!)
馬頭刈山ピークへは、岩場的な道。面白いなー、と思って振り返ると、東京一望の絶景がそこに! うーん、これ逆ルートなら見ながら歩けるのか。足をとめて、しばし息子と眺める。
ほどなく馬頭刈山頂へ。ちょっとした広場になっていて、ベンチもありきれいな山頂標識も立てられている。
ここで息子がナゾの虫を発見。メタリックブルーに輝く、胴体のやたらデカい虫。うーん、マイマイカブリ的なやつ? 持ってみると脚から黄色い汁を出してきた。うへーてんとうむしみたいー、と汁は嫌がる息子。まあこれ、後で調べたらツチハンミョウという子で黄色い汁はスーパー猛毒であると判明するわけだけど。あと、ばとうがりやまではなく「まずかりやま」だったね。
ご年配のハイカーが、息子を二度見していた。子供はまず来ないところだもんなー。息子にそれを告げると、うれしそうに鼻息を荒くしていた。
鶴脚山へも、程よいくだりと程よい登り。だんだん岩がちになってくる。でっかい岩を見つけては、息子とすごいねーって言いあいながら進む。するとすぐに鶴脚山頂である。
って、地図とGPSが言う山頂、何もないどころか道の上なんだけど!? とりあえずひと休みするか……。
さてここからどうしよう。大岳山に登るには時間が足りない。檜原方面におりようか……。地図を見るに、三ツ合鍾乳洞への道がある。ヤマレコのGPSトレースが皆無なのが気になるけれど、見てみよう。ヤバそうなら即引き返そう。
「とけてるどうくつ、見に行く?」「なにそれ」「鍾乳洞っていうんだけど、岩がとろっととけたような感じになっ」「ぜったいいく」
というわけで鶴脚山をおり……ようと思ったらすぐにピーク標識。さっきの方が高いように思うけど、山頂っぽさはこちらの方がある。写真だけ撮って、下りよう。
地図とGPSで位置を確認しながら進む。鶴脚山頂を少しおりたところに右にくだる道が……ないな……。地図だとこのへんに、……ものすごく頼りない踏み跡のようなのが。こいつは絶望的だ、と思いながら試しに進んでみると、大きな岩の上に出た。なかなかよい眺め、でもどうやってもここから先に進めないよ!
とける!どうくつは!? とガチギレする息子をなんとかなだめて、檜原方向におりることに。千足バス停を目指そう。
うろうろした結果時間をロスしてしまったので、少し急がないとバスを逃してしまう。檜原やあきる野で「バスを逃す」とは「2時間ロスる」ことを意味する。ヤバい。
そんなわけで鶴脚山方面に少し戻り、茅倉・千足バス停方面にくだる。支尾根なのでゆるやかかな? と思いきや、急なところがちょくちょくある。なだらかなところは杉林の中の散歩道といった感じ、急なところはジグザグ急降下。こちらの道には誰もいない。人が来ないので動物たちは安心するのだろう、たぬきのためふん場がふたつもあった。当然息子は大喜び。
そして、大きな岩のところに道しるべがあり、茅倉方面と千足バス停方面に分かれる。茅倉のほうはしっかりした道だが、千足バス停のほうはあまり人が通っていない様子。でもバス停に急がねば……。
ジグザグの急なくだり、落ち葉と乾いたやわらかい土のせいで滑る滑る! そこを急ぐものだから、父は転びまくり。息子「ぱぱがしんだらぼくはかえりかたがわからないよ、しなないようにして」 はいわかりました……。息子もいちど足をとられて転び、急な坂を横に1回転して丸太につかまり止まった。「まるたのおかげでたすかったよ」と息子。
もうこんな道はやめろよ?な? みたいなお説教をされつつ、ふもとになんとかたどり着いた。このルート、坂が終わったあたりからは踏み跡すらおぼつかなかった。そして民家横に出て下山完了、疲れた……。
息子が頑張ってくれたおかげで、武蔵五日市駅ゆきバスに間に合った。瀬音の湯に寄ろう、と妻に連絡すると「ふざけんな帰宅いつになるんださっさと帰れ」との暖かいお言葉。息子「せやろな」
かくして馬頭刈尾根縦走、自然にたくさん触れて山みっつをクリアすることができた。そして鍾乳洞と温泉に寄ることには無残にも失敗した。来週ぜったい行くからね、と息子と約束して終了である。
さすがに息子に申し訳ないので、五日市線に乗る前に好きなお菓子をひとつプレゼント。先頭車両に乗るとほかに客がおらず貸切状態、お菓子も得て息子はたいへん上機嫌になり、ハードな山行はなんとかハッピーエンドを迎えたのでありました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する